「できたぞ!最強のコンピュータ・ウイルスだ!」 「兄さん、やったね!」 「何を言う・・・全てお前のおかげだクリス・・・ したがってコイツを「リトル・クリス」と名付けよう!」 こうして僕たちは「リトル・クリス」をネット上に 流す事にした・・・しかし・・・ 「兄さん、オカシイよ・・・ネットにつながらない・・・ というか、コンピュータが言うことを聞かない・・・」 それは突然だった。 「おかしいな・・・ コイツはまだ一度もネットにつないでないから、 「リトル・ジョン」に内部を犯されてはいないはずだ。」 「兄さん、まさか・・・電磁波?」 「そうか・・・強烈な電磁波を飛ばせば コンピュータなど簡単にイってしまう・・・」 「しかし、どこから・・・!?」 「・・・!?」 「兄さん、宇宙(そら)だよ!」 「なに!?」 「人工衛星さ!」 「なるほど・・・しかし、アメリカ航空宇宙局 の技術がそこまで発展していたとは・・・!?」 「兄さん、感心してる場合じゃないよ! どうするんだ?これじゃあ何もできない・・・」 「弟よ・・・「墓穴を掘る」という 言葉の意味を知っているか?」 「は!?」 つづく |
僕たちはさっそく、世界中のあらゆる 人工衛星の情報を調べ上げた。 「兄さん、おかしいよ・・・ 電磁波を出す人工衛星なんてどこにもない。」 「う〜む・・・あの電磁波は、どうやら 人工衛星からではなかったらしいな・・・」 「もしかして国家機密かもしれない・・・ でも、僕たちは下手にネットに進入できないし、 ましてや、国家機密ともなるとガードも並みじゃない。」 「・・・」 「弟よ・・・今まであまり聞かなかったが、 もう一度、君の臨死体験を聞かせてくれないか?」 「兄さん、何だよ急に? ふざけてる場合じゃないよ!」 「ふざけてなんかないぞ、クリス・・・僕は真剣だ! やっと真実と向き合える心の準備ができたんだ。」 「・・・」 「クリス・・・どうしたんだ? なぜ黙っている?」 「・・・」 「クリス・・・僕はどうしても信じられない・・・ いまだに君が言った事がどうしても信じられないのだ。 ・・・君は確かに入院していた・・・3年間・・・ 最低でも月一回は君をお見舞いに行ったが、 君はまるで死んでいるかのように眠っていたね・・・ 僕は一度、真夜中に君の病室に飛び込んだ事がある・・・ その時、君はいつものように眠っているたよ・・・」 つづく |