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連続ネット小説 リトル・ジョン(全30話)
第29話妄想
最終話終了

「しかし・・・しかし、あの時、僕は
君の心臓につながっている機械をはずしたんだ。
君を開放してあげたんだ・・・
クリス・・・本当の事を言ってくれ・・・
君は何なんだ?
「リトル・ジョン」とは何なんだ?
「サム・ブラボー」とは何なんだ?
DNAって何なんだ?
何なんだ?何なんだ?何なんだ?何なんだ?
・・・何なんだ?何なんだ?何なんだ?何なんだ?
何なんだ?何なんだ?何なんだ?何なんだ?
・・・・・・何なんだ?何なんだ?何なんだ?」
「兄さん、黙ってくれ!
・・・もう沢山だ!
・・・もう兄さんの妄想に付き合ってられないよ!」
「クリス!?」
「本当の事を言うよ・・・
兄さん・・・アナタこそ「寝たきり」なんだ・・・」
「!?」
そして僕は兄さんに夢を見てもらおうと、
コンピュータで脳の代わりになるものを作ったんだ。
それが「リトル・ジョン」の正体だよ・・・
今、僕はアナタの脳に話しかけているんだ・・・」
つづく

兄さん、なぜ疑問を持ってしまったのですか?
アナタがそのままでいれば、こんな事に
ならなかったのです。全てはアナタの妄想ですよ・・・
僕はそれに付き合ってただけなんです。
でもアナタは真実を知りたがった。
いつでも真実を知りたがった・・・
兄さん、真実には知らなくてもいい真実があるんです。
もっと言えば、知ってはいけない真実があるんです。
・・・兄さん、ああ、兄さん・・・
真実を知る苦しみより死の苦しみ方が楽ですよね?
だから、この人口脳システム(リトル・ジョン)は
アナタが真実を知ると終了するように作ったんです。
・・・さあ・・・どうか楽になってください・・・

兄さん・・・僕はあなたに人間になってほしかった。
僕としゃべってほしかった・・・
僕と遊んでほしかった・・・
僕を感じてほしかったんです。
兄さん・・・兄さん・・・さようなら・・・」

「クリス・・・ありがとう・・・」

そしてクリスは殺人の罪で警察に連行されていった。
おわり
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