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連続ネット小説 リトル・ジョン(全30話)
第23話運命
第24話奇跡

DNAの逆襲か?
そのニュースは世界中を駆け巡った。
その「新人類」は生まれてきてから、
すぐに死んでしまうらしい。
ようするに、ある時期を境に
人類の子孫が途絶えているのだ!
それは偶然などではない。
地球に人類が誕生して以来、既に組み込まれた
DNAの計算だったかもしれない。
これこそ「運命」なのかもしれない・・・
世界中の有識者が恐怖に怯えた。
ある者は狂い果てて自らを破滅に追い込み、
ある者は踊り狂って精神病院の門を叩いた。
しかし、あいかわらず「われ関せず」という
人間の割合の方が多いのも事実だ。
大半の人間が「一部の狂った奴の主張だ!」とか、
「たまたまだ・・・」とか言って問題にしなかった。
国家も動き出す気配はなかった。
しかし、このままこの状態が続けば
人類は間違いなく滅亡してしまう・・・
我が息子リトル・ジョンよ・・・
今、お前は何をしているのだ?
これはお前が仕組んだ事なのか?
いや・・・そんな事はありえない・・・
お前にそんな事ができるわけがない・・・
我が息子リトル・ジョンよ・・・
今、お前は何をしているのだ?
つづく

そんな時、奇跡が起こった・・・
なんと3年間、脳死だと思われて
入院していた弟が意識を取り戻したのだ!
奇跡って言うモノはそんなモノじゃない!
なんと、その弟の口から驚くべき証言が飛び出した。
「兄さん・・・ゴメンよ・・・
あの時、「リトル・ジョン」はバグってしまった。
兄さんは、1ヶ月たってもずっと待っていたよね・・・
だけど、彼が帰ってくるはずが無いのだ・・・
なぜなら・・・なぜなら彼は・・・
最初から死んで(バグって)いたのだから・・・」
「なんだってクリス!?
・・・じゃあ、今までのメールは一体!?」
「あれは僕なんだ・・・
僕が「リトル・ジョン」になりすましていた。」
「!?」
僕は絶句した・・・しかし、すぐに頭を切り替えた。
「ちょっと待てクリス・・・
お前は頭のケガの後遺症で動けなかったはず?
そんな事ができる訳がないのは誰の目にも明らかだ!
なんでそんなデタラメをいうんだ!?」
「兄さん・・・確かに僕は動けなかった・・・
それどころか僕の脳は死んでしまっていた・・・
兄さん、それがどういう事だか解るかい?」
「・・・!?」
「思考がストップすると言う事は、
「無い物」の真理が見えるという事さ・・・」
つづく
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