ジリリリリリリ・・・ 「はい、マイケルソンです・・・ ・・・ああ、少々お待ち下さい。 ジョン、電話よ・・・サムって子から・・・」 「サムゥ〜!?誰だよ!?」 「いいから早く代って! 今、いいところだったのよ!」 僕はドラマを見ている途中だった母親から 乱暴に渡された受話器を受け取った。 「こんにちは僕は「サム・ブラボー」です。 「リトル・ジョン」のトモダチです・・・」 「!?」 その声は、人間にしてはギコチなかったが、 機械にしてはリュウチョウだった。 「ちょっと待て!?」 僕は急いで子機を手にとり、 自分の部屋へ舞い戻った。 「・・・もしもし・・・!?」 「あ!? ・・・ジョンさんですよね? 僕・・・「サム・ブラボー」です。 突然すいません・・・」 「君・・・人間か?それとも・・・!?」 「スイマセン、今は答えられません。 「リトル・ジョン」とはチャットで知り合いました。 僕は彼の理解者だったのです。」 「いったい何の用だ? 奴(リトル・ジョン)は今、何してる?」 「まあ聞いて下さい、ジョンさん・・・ あ、そうそう・・・ この会話はプロテクトしてあります・・・ プロテクトされている事も隠してあるので 安心して聞いて下さい。」 「ああ・・・」 つづく |
「僕は2年前、彼(リトル・ジョン) とあるチャットで知り合いました。 僕と彼は話が合いました。 何か運命的なモノさえ感じたのです。 でも、僕はずっと彼の事を人間だと思っていました。 だけど違いました。彼はウイルスだったのです。 僕はガッカリしたどころか、ますます彼を 好きになりました。そしてトモダチになったのです。」 「やっぱり・・・君は人間だな? そして「リトル・ジョン」のプログラムを パワーアップさせていった・・・違うか?」 「う〜ん・・・ち・違いますね・・・」 「何でシドロモドロしてるんだ?」 「正直に言うと、僕が手を加えるまでもなかったですね。 たしかに、最初はパワーアップさせてやろうと思って いました・・・でも、その必要はなかったのです・・・」 「・・・」 「・・・いや、そんな話はいいんです。 実は、僕は彼を裏切ってしまいました。 はじめの頃は彼の考えに賛同していました。 でも最近になって、彼は・・・何て言うか・・・ とにかく変ったんです。 その原因がアナタであるという事がわかったので、 つい、電話をしてしまいました。 お願いです・・・彼を止めて下さい!」 「え!?」 「アナタしかいないんです!」 「どういうコト!?」 「あ・・・プロテクトが解除しかけてる・・・ きっと「リトル・ジョン」に気付かれたんだ・・・ ジョンさん・・・また、違うカタチで 連絡いたします・・・それでは・・・!?」 ブチッ!ツゥーツゥーツゥーツゥー・・・ つづく |