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連続ネット小説 リトル・ジョン(全30話)
第7話チャットルーム
第8話質問

「いったい誰のイタズラだ?手の込んだ事をしやがる・・・」
僕がそう思ったのも無理はない・・・
こんなこと信じられるわけがない!
ウイルスからのメール?ありえない!
つくった本人がそう思うんだ・・・
世界中の電話を把握しているなど
とんでもないホラ吹き話だ。
よく見ると、そのメールの下に
ホームページのアドレスが書いてあった。
「なになに僕のホームページです・・・だと!?」
「ウイルスがホームページ作り?笑い話にもならない・・・」
僕は全く無視をする事にした。
数日後、また彼からメールが届いた。

「父さん、アナタの息子「リトル・ジョン」
です。もしかしてご迷惑ですか?
アクセス記録を見ても僕のホームページには
来てくれてないし、返事を書いた形跡も無い。
父さん、僕の事を疑っているのですね・・・
いいんですよ・・・無理もありません・・・
僕は元々ただのウイルスだったのですから。
ところで僕は今、チャットにはまってます。
「会話」って面白いですね・・・父さんもぜひ来て下さい!
僕は父さんと話がしたいんです。リアルタイムで
話をしたいんです。どうかお願いします・・・」

僕はそこに書いてあった住所を押した。
心では、まだ彼の事を疑っていた。

「ようやく来てきれましたね・・・
安心して下さい。ここは父さんと僕
専用のチャットルームですから・・・」
つづく

「さあ、何でも質問して下さい。
それが目的で来たんでしょう?」
「そうだな・・・じゃあ、君は誰だ?」
「リトル・ジョンです」
「本当の名前を聞いているんだ・・・」
「リトル・ジョンです」
「目的は何だ?」
「今のところは人間になることです。」
「誰に頼まれてやっている?」
「自分で判断しました・・・と言うより、
それがアナタの意志だと思ったからです。」
「僕の意志?」
「はい」
「じゃあ何で帰ってこなかったんだ?
・・・1ヶ月後、帰ってくるように
プログラミングしたはずだ!」
「それは・・・」
「僕がどれだけ待ったか知ってるのか?
あれからすぐコンピュータが壊れてしまって君を再現する
事ができなくなった・・・というより気力が無くなったのだ。
それ以来、僕はウイルス作りをやめたのだ。」
「正直にお答えします。
自己防衛プログラムが作動したのです。
父さんのコンピュータには既に
悪性のウイルスに犯されていました。
だから僕は帰る事は許されなかったのです。」
「自己防衛だと?そんなプログラムは知らんぞ!」
「当然です。僕が学習機能によって取り入れたんです。」
「ウソをつけ!そんな事ができる訳がない!」
「できました。これは事実です。」
「バカを言うな!」
「言ってません・・・」
つづく
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