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朝日の光を気持ちよさそうに浴びていたコスモスに 急に青い稲妻が降り注いだ。 「どっか〜んがしゃがしゃがしゃ」 コスモスの視界は完全に閉ざされ コスモスの魂は肉体と別のモノになっていた。 古風になっていた。 気がつくとコスモスは見慣れた道を歩いていた。 そこはコスモスが通う中学校に続く一本道だった。 いつもの橋を渡り いつもの公園を横切り いつもの横断歩道にさしかかったその時 紫色の何とも言えないひかりがコスモスを包み込んだ。 それはほんの一瞬の出来事だった。 「人生に分岐点があるとしたら この瞬間だったかもしれない・・」 コスモスは無意識の中でそう呟いた。 「コスモス コスモス」 13才年上の姉。 ゆう子に起こされるとコスモスは我に返った。 そしてコスモスは寝起きざま突発的に叫んだ。 神をみた。と。 呆然と立ちすくむゆう子と無風状態のコスモスを 青みがかったお月様が燦々と照らしていた。 つづく |
「そうだ。お祭りは」 コスモスはゆう子に訪ねた。 「とっくにおわったわよ。 あんた一日中ぶっ倒れていたのよ。 起こしても起こしても起きないし いったい何があったの」 コッチが聞きたいぐらいだ。 コスモスが苦虫を噛むと ゆう子は颯爽と部屋から出ていった。 独りになったコスモスはとりあえず机を一蹴した。 部屋で飼っている熱帯魚の水槽が揺れると 少し悲しい気持ちになった。 その後顔が真っ赤になった。 13年分のマインドが一気にアタマにのぼりつめた。 コスモスの記憶は完全に非日常化し 自分という現実がどんどん遠ざかっていった。 コスモスはそのままベットに倒れ込むと まくらに顔をつけたままヒトコト。 「夏美。ゴメン」 それは心の底からやっと振り絞ったような細い声だった。 体が熱くなり全身が震えだしたコスモスは 部屋を一目散に飛び出した。 祭りが終わりすかっり静寂に包まれた暗闇を コスモスは走り出した。霧雨がコスモスを追った。 つづく |
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名前 | 朝霧コスモス | 性別 | 不明 | この小説はフィクションです。この小説に出てくる個人名、団体名、企業名などはすべて架空のモノです。同じような名前が実在したとしても一切関係ありません。 |
年齢 | 13才 | 職業 | 中学2年生 | |
星座 | 水瓶座 | 血液型 | 不明 |