モドルススム
連続ネット小説 ポップの扉
第3話ひかりの中
第4話孤独の脱走

朝日の光を気持ちよさそうに浴びていたコスモスに
急に青い稲妻が降り注いだ。
「どっか〜んがしゃがしゃがしゃ」
コスモスの視界は完全に閉ざされ
コスモスの魂は肉体と別のモノになっていた。
古風になっていた。
気がつくとコスモスは見慣れた道を歩いていた。
そこはコスモスが通う中学校に続く一本道だった。
いつもの橋を渡り
いつもの公園を横切り
いつもの横断歩道にさしかかったその時
紫色の何とも言えないひかりがコスモスを包み込んだ。
それはほんの一瞬の出来事だった。
「人生に分岐点があるとしたら
この瞬間だったかもしれない・・」
コスモスは無意識の中でそう呟いた。

「コスモス コスモス」
13才年上の姉。
ゆう子に起こされるとコスモスは我に返った。
そしてコスモスは寝起きざま突発的に叫んだ。
神をみた。と。
呆然と立ちすくむゆう子と無風状態のコスモスを
青みがかったお月様が燦々と照らしていた。
つづく

「そうだ。お祭りは」
コスモスはゆう子に訪ねた。
「とっくにおわったわよ。
あんた一日中ぶっ倒れていたのよ。
起こしても起こしても起きないし
いったい何があったの」
コッチが聞きたいぐらいだ。
コスモスが苦虫を噛むと
ゆう子は颯爽と部屋から出ていった。
独りになったコスモスはとりあえず机を一蹴した。
部屋で飼っている熱帯魚の水槽が揺れると
少し悲しい気持ちになった。
その後顔が真っ赤になった。
13年分のマインドが一気にアタマにのぼりつめた。
コスモスの記憶は完全に非日常化し
自分という現実がどんどん遠ざかっていった。
コスモスはそのままベットに倒れ込むと
まくらに顔をつけたままヒトコト。
「夏美。ゴメン」
それは心の底からやっと振り絞ったような細い声だった。
体が熱くなり全身が震えだしたコスモスは
部屋を一目散に飛び出した。
祭りが終わりすかっり静寂に包まれた暗闇を
コスモスは走り出した。霧雨がコスモスを追った。
つづく
この小説の主人公
お断り
名前 朝霧コスモス 性別 不明 この小説はフィクションです。この小説に出てくる個人名、団体名、企業名などはすべて架空のモノです。同じような名前が実在したとしても一切関係ありません。
年齢 13才 職業 中学2年生
星座 水瓶座 血液型 不明
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