小学生の頃、「てぶくろを買いに」という物語を読んだなぁ…などと思い出して
こんなタイトルをつけてしまいました…。
Oboeは吹いててもFagottについてはまったくのシロウトな私たちの
ものすごく思い切ったお買いモノの日記です。
某月某日
ぺんがふと「Fagott吹いてみようかなぁ…」と言い出したのがこのお買い物計画の始まりでした。Fagottがあれば、Oboeだけのアンサンブルより幅が広がるし、木管五重奏だって楽しめるかもしれないし、と…。シロも以前からFagottを吹いてみたい気持ちがあって、「それならシロが吹くよ♪」と答え、いきなり話は前向きに展開…とは言っても、予算の問題などがあって実際にどの楽器を買うかまでは話が進まず、中古のFagottなら買えるかな、でもいくらぐらいするのかな…というところでばらく停滞していました。
某月某日
いきなり大きな転機が訪れました。シロが渋谷の某DoubleReed専門店に立ち寄ったとき、以前シロがお世話になったことのあるOboeのS先生に、偶然久しぶりにお目にかかったのです。近況報告などするうちFagottの話題になり、購入を考えていることをお伝えすると、「それならイイところを紹介してあげるよ」と教えていただいたのが、「ドッペルロア」でした。まさに運命的な出会い!
ドッペルロアとは「Fagottの普及のために質のいいFagottを低価格で販売する」というコンセプトのもと、元東京フィルハーモニー首席Fagott奏者の竹田先生が興したブランドで、新品Fagottがなんと20万円を切る低価格!Fagott初心者にはもう願ってもない話。早速教えていただいた連絡先へ電話してみましたが、あいにく長期出張中との留守電…今考えると楽器の買い付けに行っておられたのでしょうね。
某月某日
その後改めてドッペルロアに連絡すると、今度は竹田先生が電話に出てくださって…Oboe経験者であることと、Fagottを今から始めたくてS先生に勧めていただいたドッペルロアのFagottを購入したいことをお話しました。竹田先生は、それはそれは喜んでくださいました。
ドッペルロア2000は爆発的人気だから、購入には時間がかかるかも…とS先生から伺っていたのですが、幸い吹奏楽コンクールの時期も過ぎて学校楽器購入ラッシュと重ならないため、3週間後くらいには楽器が用意できそう、という嬉しいお返事!その場で来店の日程を決めることができました。
某月某日
ついにドッペルロア訪問の日。この日がくるのを首を長くして待っていました。その間もドッペルロアやFagottそのものに対する知識をネットを通して深めたりして、改めてドッペルロア2000の評価の高さを知り、期待は膨らむばかり。
ドッペルロア初訪問のこの日は、シロもぺんも親しくしていて、とても信頼しているFagott吹きの友人2人に同行をお願いしました。約束していた時間にはるかに遅刻してしまったにもかかわらず、竹田先生は素敵な笑顔で迎えてくださって…。
中野のマンションの一室、そこにドッペルロアはありました。
試奏室の片隅にすでに用意していただいていたドッペルロア2000を、同行してくれたHさんが早速試奏してくれました。その音はシロにはいつものHさんの音色と重なって聴こえまてしまうくらい、安定していました。Hさん自身もあまりのバランスの良さに驚いていました。
いよいよシロが試奏する番。ストラップを受け取り、ドッペルロア2000を手にしたときずっしりした感触は今も残っています。すでに覚えていたFagottの運指をいくつか試してみて、しっかり音を鳴らすことができました!調子に乗って(^-^;)同行してくれたYちゃんに指を教えてもらいながら、徐々に音域を広げていきましたが、本当に嬉しいことに、ちゃんと音出しできました。
しかし、…
ここである困ったことに気付きました。比較的手が小さいシロには、左手の親指でどうしても届かないキーがあって、がんばって押そうとすると他のキーも一緒に押さえてしまうのです。
これに気付いた竹田先生からとても嬉しい話が…手の小さい人にでも楽に吹けるようなキーシステムを取り入れたニューモデルへの移行を計画中とのこと!シロがドッペルロアを訪れたのは、ちょうどモデルチェンジの時期だったのでした。もう少し待てば、まだ名前も決まっていないニューモデルが販売開始になる…その場でFagottを持ち帰りたかったシロはほんの少し悩みましたが、「無理な運指を練習するよりオススメ」という竹田先生のお言葉もあり、実際購入を急ぐ理由もないため、ニューモデル解禁まで待たせていただくことにしました。
ニューモデルは少しだけお値段アップになるとのこと(もちろん他のFagottよりは断然低価格のままではありますが…)だったのですが、「旧モデルを買ってくださるつもりで来ていただいたのですから…」と特別におまけしていただけることになって。大変恐縮しつつも、そのお言葉に甘えて新型ドッペルロア購入を決め、その場でお支払いまで済ませて大満足でドッペルロアを後にしました。
帰りには同行してくれた2人とおいしいラーメンを食べ、夜はやがて手に入るであろうFagottの姿を思い浮かべながら布団にもぐりこんだのでした。
某月某日
新しいFagottの到着を心待ちにして、はや2週間。ちょうどクリスマスの贈り物シーズンと重なるため、税関を通る荷物が多くてなかなかFagottの部品が国内に入ってこないとのことで、気長に構えて待っていました。
途中経過を聞いてみようと久しぶりにドッペルロアに電話したとき、竹田先生からちょっぴり気になるお話が…ニューモデルを作る際に竹田先生はかなり多くの変更を加える予定でおられた(ニューモデルのコンセプトは「女子中学生にも楽に吹けるモデル」とのこと…)のですが、もしかしたらそのうちのひとつ「左手の小指キーの配置修正」が行われていない(メーカーさんが変更し忘れている)可能性があるだそうです。もしもこの修正が漏れていた場合、シロの手にとって不都合がないのか…?それは実際に楽器を触ってみないとわからないこと。一日も早くほしいという気持ちはあるけれど、あわてて手にした楽器が吹きにくいようじゃ意味がない。竹田先生にもアドバイスをいただいて、自分にとってニューモデル1号機が本当によい楽器といえるかどうかをか冷静に判断しようと、改めて心に誓ったのでした。
某月某日
次にドッペルロアに電話してみると…ついに新型ドッペルロアが竹田先生の手元まで届いたとのこと!竹田先生に最終調整をしていただいたらいつでも受け取りに行ける状態…仕事を終えて夜遅く駆けつけたシロに、やっぱり竹田先生は優しくニューモデルを手渡してくださったのでした。今度はシロの手にも大きな不都合はなく、ついにMy
Fagottを手に入れることができたのでした♪
まぁロングトーンに音階に、と本当に大変な日々はこれから始まるのですが…。
ところで、新型ドッペルロアは「ドッペルロア」ではなく、ある動物の名前がモデル名として命名されていました。シロの楽器にもついているそのモデル名は、…竹田先生がO.K.を出してくださったらすぐに公表させていただきますね!
…後日談ですが、ドッペルロアのNew Modelは動物の名前ではなくて、東洋の国
日本で生まれたFagottということで「Est = 東」と正式に命名されました。きっとドッペルロアの“Est”はこれからどんどん世界に羽ばたいていくはずですっ!
|
|
|
|