今回はSweepPickingです。
さて、このSweepPickingには、“BrokenChord(ブロークン・コード)”、“ChordArpeggio(コード・アルペジオ)”、“Arpeggio奏法”、“SweepPlay”等、色々な呼ばれ方がありますが、ここでは“SweepPicking”に統一して説明します。
“Sweep”というのは“掃く”という意味で、文字通り複数の弦を“掃く”様にしてPickingするという話です。
一般的に“SweepPicking”と呼ばれる事が多い為、“Picking技”だと思われがちなのですが、実際には“掃く様なPicking”+“ChordArpeggioのFingering”の2つのテクニックの複合技になります。
まずは掃く様なPickingですが、“Lesson06:Fingering&Picking”でも少し触れていますが、親指と人差し指で持つPickの角度を、臨機応変に変えながら弾き、弦を移る際の親指の角度のコントロールが重要なのです。
DownPicking(∧) | UpPicking(∨) |
・
6弦 ・ 5弦 /・ 4弦 ↓・ 3弦 /・ 2弦 ・ 1弦 |
・
6弦 ・ 5弦 \・ 4弦 ↑・ 3弦 \・ 2弦 ・ 1弦 |
Pickのストローク方向に合わせ、弦を掃く様な角度でPickingします。
しかし、DownストロークとUpストロークが激しく入り乱れる様な時があります。こういった場合、親指の角度だけではFingeringに対してPickingがついて行きません。
こうゆう時は円を描く様なPickingをします。右手首(左利き用Guitarは逆)を軽くブリッジに置き、親指の関節を曲げブリッジ側に弧を描く様にDownし、親指関節を伸ばしネック側に弧を描く様にUpします。
自分から見て逆時計回りで円を描く様なストロークを行うわけですな。
では、いきなり凄いSweepなんて出来るはずが無いので順番に行きましょう。
★2StringSweep
弦/指板 | … | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
1弦 | … | C | C# | D | D# | E |
2弦 | … | G | G# | A | A# | B |
A(∧)→C(∧)→E(∨)という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。これは簡単ですね。コツとしては、A→Cの連続DownPickingの時に両方押さえっぱなしにしない事です。押さえっぱなしにすると、ただの和音になっちゃうんで。
SweepPickingを格好良く弾くには、1音1音出来るだけ分解しつつ、素早い掃く様なPickingで音を出すのです。
★3StringSweep
弦/指板 | … | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
1弦 | … | E | F | F# | G | G# | A |
2弦 | … | B | C | C# | D | D# | E |
3弦 | … | G | G# | A | A# | B | C |
3弦A(∧)→C(∧)→E(∧)→1弦A(∨)→E(プリング)→C(∨)という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。この辺から少し難しくなって来ますね。
★4StringSweep
弦/指板 | … | 5 | 6 | 7 | 8 |
1弦 | … | A | A# | B | C |
2弦 | … | E | F | F# | G |
3弦 | … | C | C# | D | D# |
4弦 | … | G | G# | A | A# |
4弦A(∧)→C(∧)→E(∧)→1弦A(∧)→C(∨)→A(プリング)→E(∨)→C(∨)という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。この辺から巧そうに聴こえてきます。
★5StringSweep
弦/指板 | … | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
1弦 | … | D | D# | E | F | F# | G | G# | A |
2弦 | … | A | A# | B | C | C# | D | D# | E |
3弦 | … | F | F# | G | G# | A | A# | B | C |
4弦 | … | C | C# | D | D# | E | F | F# | G |
5弦 | … | G | G# | A | A# | B | C | C# | D |
これはご存知、YngwieSweepの代名詞です。5弦A(∧)→C(∧)→E(∨)→3弦A(∧)→C(∧)→E(∧)→1弦A(∨)→E(プリング)→C(∨)→3弦A(∨)→E(∨)→C(∧)→5弦A(∧)になります。5弦のAから1弦のAまでの7つの音を弾く間に、一周半の円を描く訳です。
これを覚えると凄くテクニシャンに見えますよ。
とまぁ、2・3・4・5StringSweepの一例をAmで挙げましたが、Amに拘ることは無く、要はChordやChordを崩した形を掃く様なPickingで弾いてやればいいんです。色んな“Chordの形”を崩して、挑戦して見て下さい。
今回のポイントは3つ。
・Pickを持つ親指の角度を調節し、円を描く様なPickingをする。
・1音1音出来るだけ分解しつつ、素早い掃く様なPickingをする。 ・PickingとFingeringのタイミングが大事。 |
俺も最初は、頭ではわかってても、指が着いて行きませんでした。でもやっぱり慣れなんでしょうか、何度も弾いている内にすんなり出るようになります。繰り返し何度も弾いて、一つ一つの形ですんなりSweep出来る様になると、人前で弾くのが凄く楽しくなりますよ。
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