Lesson09:SweepPicking

 今回はSweepPickingです。

 さて、このSweepPickingには、“BrokenChord(ブロークン・コード)”、“ChordArpeggio(コード・アルペジオ)”、“Arpeggio奏法”、“SweepPlay”等、色々な呼ばれ方がありますが、ここでは“SweepPicking”に統一して説明します。

 “Sweep”というのは“掃く”という意味で、文字通り複数の弦を“掃く”様にしてPickingするという話です。

 一般的に“SweepPicking”と呼ばれる事が多い為、“Picking技”だと思われがちなのですが、実際には“掃く様なPicking”+“ChordArpeggioのFingering”の2つのテクニックの複合技になります。

 まずは掃く様なPickingですが、“Lesson06:Fingering&Picking”でも少し触れていますが、親指と人差し指で持つPickの角度を、臨機応変に変えながら弾き、弦を移る際の親指の角度のコントロールが重要なのです。

DownPicking(∧) UpPicking(∨)
   ・  6弦 
   ・  5弦 
・  4弦 
・  3弦 
・  2弦 
   ・  1弦 
   ・  6弦 
   ・  5弦 
・  4弦 
・  3弦 
・  2弦 
   ・  1弦 

 Pickのストローク方向に合わせ、弦を掃く様な角度でPickingします。

 しかし、DownストロークとUpストロークが激しく入り乱れる様な時があります。こういった場合、親指の角度だけではFingeringに対してPickingがついて行きません。

 こうゆう時は円を描く様なPickingをします。右手首(左利き用Guitarは逆)を軽くブリッジに置き、親指の関節を曲げブリッジ側に弧を描く様にDownし、親指関節を伸ばしネック側に弧を描く様にUpします。

 自分から見て逆時計回りで円を描く様なストロークを行うわけですな。

 では、いきなり凄いSweepなんて出来るはずが無いので順番に行きましょう。

★2StringSweep

弦/指板 8 9 10 11 12
1弦 C C# D D# E
2弦 G G# A A# B

 A(∧)→C(∧)E()という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。これは簡単ですね。コツとしては、A→Cの連続DownPickingの時に両方押さえっぱなしにしない事です。押さえっぱなしにすると、ただの和音になっちゃうんで。

 SweepPickingを格好良く弾くには、1音1音出来るだけ分解しつつ、素早い掃く様なPickingで音を出すのです。

★3StringSweep

弦/指板 12 13 14 15 16 17
1弦 E F F# G G# A
2弦 B C C# D D# E
3弦 G G# A A# B C

 3弦A(∧)→C(∧)E(∧)1弦A()E(プリング)→C(∨)という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。この辺から少し難しくなって来ますね。

★4StringSweep

弦/指板 5 6 7 8
1弦 A A# B C
2弦 E F F# G
3弦 C C# D D#
4弦 G G# A A#

 4弦A(∧)→C(∧)E(∧)1弦A()→C(∨)→A(プリング)E(∨)→C(∨)という感じでずーっと繰り返し弾いて下さい。この辺から巧そうに聴こえてきます。

★5StringSweep

弦/指板 10 11 12 13 14 15 16 17
1弦 D D# E F F# G G# A
2弦 A A# B C C# D D# E
3弦 F F# G G# A A# B C
4弦 C C# D D# E F F# G
5弦 G G# A A# B C C# D

 これはご存知、YngwieSweepの代名詞です。5弦A(∧)→C(∧)E(∨)→3弦A(∧)→C(∧)E(∧)1弦A()E(プリング)→C(∨)→3弦A()E(∨)→C(∧)5弦A(∧)になります。5弦のAから1弦のAまでの7つの音を弾く間に、一周半の円を描く訳です。

これを覚えると凄くテクニシャンに見えますよ。

 とまぁ、2・3・4・5StringSweepの一例をAmで挙げましたが、Amに拘ることは無く、要はChordやChordを崩した形を掃く様なPickingで弾いてやればいいんです。色んな“Chordの形”を崩して、挑戦して見て下さい。

 今回のポイントは3つ。

・Pickを持つ親指の角度を調節し、円を描く様なPickingをする。

・1音1音出来るだけ分解しつつ、素早い掃く様なPickingをする。

・PickingとFingeringのタイミングが大事。

 俺も最初は、頭ではわかってても、指が着いて行きませんでした。でもやっぱり慣れなんでしょうか、何度も弾いている内にすんなり出るようになります。繰り返し何度も弾いて、一つ一つの形ですんなりSweep出来る様になると、人前で弾くのが凄く楽しくなりますよ。

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