佐藤正人の“音楽セミナー”第4回 「基礎練習part1」
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1 基礎練習のための準備 | |||
練習するために準備するもの
基礎練習やサウンドづくりのポイント
合奏の基本となるアンサンブルとソルフェージュの向上のための個々の目標
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2 3Dを使用した基礎練習 | |||
ロングトーン ロングトーン注意事項
●個々のチューニング BassCl →Fg →B.Sax →Tuba →C・B →Eup →Trb →Hr →(Trp) →T,Sax →A,Sax →Cl →EsCl →Ob →Fl →Picc →Trp (セッティングによって変えても良い) ※ チューニングは個々に合わせますが、できれば1つの音だけでなく、 様々な音程や楽器の特性を考慮したパターンを作ってトレーニングも兼ねて行います。 ●セクションのチューニング (BassCl Fg、B.Sax)→(B.Trb,Tuba,C・B)→(Enp、Trb、Hr) →(Sax、A.Cl)→(Trp)→(Cl、EsCl)→(Ob、Fl,Picc)等 低音域(BassCl、Fg、B.Sax、B.Trb、Tuba、C・B) 中音域(Eup、Trb、Hr、T.Sax) 高音域(A.Sax、Acl、Trp、A.Sax、Cl) 最低音域(EsCl、Ob、Fl、Picc) 低音から重ねて チューンナップ.ウォームアップ(パート譜6p)
※ トレーニングの方法 自分がそれぞれの小節で第何音を受け持っているか確認する。
第1音 第5音 第3音(7音)をテンポ(♪=120)四分音譜⇒60程度で2拍遅れで重ねます。 これも実際に「歌う」「吹く」を繰り返します。 倍音が聴こえるぐらい音に集中できるとかなり良い響きとバランスが得られた状態だと言えます。 (この練習でテンポをキープするために、響き線を外したSDに♪を、BDやCymに4分音符を弱くたたかせることと、 ハーモニーの根音にティンパニーを加えると打楽器も参加できて良い) 最後にもう一度最初のユニゾンから続けて演奏します。 ハーモニー練習の注意事項
音域的には「3番」からはじめると良いです。3番のシラブルは
また、こうすれば、金管のパターンは4拍子にはまれば、どのようなリップスラーのパターンでも応用できるので (一緒に演奏できる)他の様々なリップスラーの形も取り入れてください。 アンブッシュアの練習(パート譜8p) この課題は木管楽器のアンブシュアの柔軟性をトレーニングするものです。 やや初歩の段階では難しい課題なので、最初はゆっくりと一音一音確認できる速度から練習をはじめてください。 練習で注意する点は
属7のアルペジオ(アーティキュレイションと音型の練習も兼ねて) ● 一回目は楽譜どおりに演奏します。木管は4つの音にるスラーがかかっているので、 初めの8分音符はていねいに発音します。また、金管はハーモニーを十分響かせます。 ● 二回目は木管のアーティキュレイションと金管の音型やリズムを変化させます。 一回目と二回目が「同じ速さ」「同じ音量」で演奏できるように (テヌートが遅くなったり、スタッカートが急いだり、音が小さくなったりしないよう に)金管ものばしている全音符のとき、テンポを感じていることが大切です。 半音階の練習 アーティキュレーションを応用して練習すると効果的です。 また、1〜12までを割り振って金管・木管を交互に、上級生と下級生、1人ずつ、列ごとなど工夫してください。 ちなみに、12番の次に1番を続けると何回も繰り返すことが可能です。 打楽器パートは鍵盤以外の楽譜は、スコアに書かれているリズムを演奏させます。 (SD・BDにはパート譜がありません)スタートをグループで変えてハーモニーにし、8ビートで練習すると面白いです。 「U.調の練習」 1番、2番 1番はその調のスケール、2番は1番に対するハーモニーです。 「音の長さ(テヌート)」「ブレスの位置と吸い方(4拍の裏で素早く!)」 「ていねいな発音」「2番のハーモニーの時、1番のスケールを意識して」 等の注意すべき点を指示し、特定のパートに、1番をもう一度吹かせて、1番2番を合わ せて演奏します。 1番を使っての応用練習として「Vリズムの練習」(30ページ以降)の 各1番のA〜のリズムをあてはめて練習するようにも指示されています。 2番は1番のスケールを吹くパートとの組み合わせが自由です(低音以外) また、その日に取り上げる曲の調性を選んで「調の練習」をすると効果的です。 常に、確認事項を意識してて、基礎を徹底させることも大切です。 目標や注意事項は、生徒の指示でも十分練習できます。 ロングトーン注意事項を全員が持つのも良いかもしれません。
バンドを2つのグループに分けて、お互いに交互に練習します。 これによって、自然に聴き合い、イントネーションや、奏法を揃えることができます。 木管と金管、セクションごと、隣同士、上級生と下級生等の組み合わせの他にリズムや音型も工夫して練習してください。 このとき「リズムの練習」(30ページ以降)のA〜Jのリズムをあてはめて練習するように指示すると効果的です。 低音が1番を吹く時は、他の人は低音を2拍(4拍でも可)聴いて、後からハーモニーを低音の上に乗せると良いです 3番「スケールとアルベジオ」 できれば1回目をスラーにして、1回目と繰り返してアーティキュレーションを変えた時が 「同じ音量」「同じ速度」になるように注意します。 (テヌートが遅くなったり、スタッカートが急いだり、音が小さくなったりしないように) 「どのように吹くか」をなるべく具体的に(タイムリーに)指示することが大事です。 また、「スラー」「スタッカート」「テヌート」等アーティキュレーションのバリエーションも 図でかいておくと良いと思います。(掲示するとそれを見て練習できる) 7番「コラール」 コラールによる練習は、フレーズのまとまりや歌い方、ブレス、フェルマータやアゴーギク(速度の変化)、 ユニゾン、ハーモニー、各声部のバランス、音量、そして指揮を見ること等、表現に関する総合的なトレーニングがねらいです。 指揮に集中させ、表情もできるだけつけるようにしてください。 奏者も自分のパートを歌えるくらいになるといいですね。 フェルマータの響きは6番を練習するときに確認しておきましょう。 コラールの練習で確認すべき点は、
この他にも、音楽的な要求はたくさん出てくると思いますが、言葉による指導以外にも、 指揮によって奏者に伝えることも、このコラールで勉強しましょう。 | |||
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