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20041029(金) 一場謝罪会見全文


> 一場 「ルールを破って恥ずかしい」
>  巨人、阪神、横浜からの金銭授受が明らかになった元明大野球部の一場靖弘投手が28日、東京・千代田区の日本記者クラブで一連の騒動について謝罪会見を行った。
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>  この謝罪会見に臨むに当たって、髪を短く切った一場は、「ルールを破って恥ずかしく思う。最初は(金銭を受け取ることに)疑問があったが、次第に断る言葉をなくしてしまった。横浜には60万円、阪神には25万円をもらった。(発覚したときは)パニックで何も考えられなかった」と沈痛な表情で真相を語った。
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>  また、「野球は一生の生きがい。大変迷惑を掛けて野球を奪われる覚悟はあるが、できるなら日本のプロ野球でプレーしたい。多少ブランクはあるが、自信はある」と、日本球界でプレーする希望をあらためて訴えた。一場には、日本ハムや中日が獲得の意向を表明している。
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■別府隆彦・元明大総監督 「指導者としての力不足を反省」
>  このような騒ぎになりましたのも、私の監督としての不行き届き、指導者としての力不足でこのような騒ぎになってしまったと反省しております。一場君もようやくパニックの状態から落ち着きましたので、一度、皆さまの前でお詫びしたいと申しておりましたので、こういう機会を作らせてもらいました。本人は深く深く反省しておりますので、どうかよろしく一場の言うことを聞いてやっていただきたいと思います。
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■一場 「できるならプロ野球でやりたい」
>  この度は自分の不注意な結果で、このようなご迷惑を掛けてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。
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>  自分は今回、日本学生野球憲章を守らなくてはいけない一員の中で、そのルールを破り、大変恥ずかしく思います。そのほか、日本学生野球協会、明治大学、そのほか大勢の方に迷惑を掛けてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。自分は明治大学野球部で、選手として誓約を学び、ルールを守り、スポーツマンシップを築くことを教えられてきました。しかし自分の不注意でこのようなことになってしまい、大学当局、学生の皆さん、野球部を応援してくださるファンの方々、駿台倶楽部の先輩、野球部の仲間など、たくさんの皆さまに迷惑を掛けてしまいました。
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>  自分は今回、プロ野球関係者に何度か食事に誘われました。その中で、タクシー代とか、食事代と言われ、封筒に入ったお金を渡されました。正直、自分は、その時に『こんなことをしても大丈夫か』という不安に襲われて、眠れない日々も続きました。一回、手にしてから、『返さなきゃならない』とか『誰かに相談しなくちゃならない』とかそういう不安もありましたが、その警戒心も、プロの人たちの話や説明の中で、自分の常識を超え、いつしかその断る言葉をなくしてしまったのは事実です。つまり監督さんや、学生野球関係者に、分からなければいいや、という考えが生まれてしまい、それが次第に野球憲章に違反していることが自分の意識の中で薄れてしまったことは確かです。もう手遅れで、取り返しのつかないことになってしまっていますが、今、思いますと、タクシー代も食事代も、とても怖いものだと思います。
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>  なお、栄養費として受け取った巨人軍からのお金は総監督である別府さんに立て替えてもらいましたが、横浜、阪神から受け取ったものは銀行に預けており、別府さんを通して近々、返済するつもりです。今回のことで、プロ野球関係者が自分のために辞職しましたが、それについて自分は大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。今後の自分につきましては、野球は一生の生きがいとしてやってきましたが、大変迷惑を掛けてしまい、野球を奪われるというのも覚悟の上です。自分がこういう立場で一切言えないことも分かりますが、できるものならば日本のプロ野球でプレーしたいと考えております。先に申し上げましたが、慣れない会見ですので十分な回答にならないかもしれませんがよろしくお願いします。すみませんでした。
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■発覚した時は頭がパニックになった
> ――一場君から今回、横浜および阪神からどれほどの金額を受け取ったか、どんな形でいつ受け取ったかという事実関係を説明していただけますでしょうか。
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>  はい。横浜側からは、2003年の12月から04年の5月にかけて60万円と、阪神からは1月から3月にかけて25万円で、いずれも食事の際に渡されました。
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> ――金銭を受け取ったと分かったのが今月の22日でしたが、その当日は一場君ご本人は大変動揺しているということで合宿所にいらっしゃいませんでした。あの時どんな気持ちだったのか教えてください。
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>  正直言いますと、自分の中で頭の中がパニックで何も考えられない状態でした。
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> ――巨人からお金をもらったのが分かった夏以降、地元の桐生で練習されたり、また、調布(明大グラウンド)に戻って練習されたりと、なかなか思うような練習ができなかったんじゃないかと思うのですが、今の体のコンディションと、それから、今後もしプロに行ってプレーするに当たって、プレーする自信はありますか
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>  自分としましては、母校の桐生第一高校の方で練習していたのですが、そこでもう一度原点に戻ってやるという中で、多少ブランクもありますが、プロでやっていく自信はあります。
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> ――一部報道によると、中日の落合監督が一場君に興味を持っているというコメントがありましたし、日本ハムも、というような報道がありましたが、この2球団につきましてはどのような印象をお持ちですか?
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>  自分としましては大変ありがたい話なんですが、今の自分の立場から言いますと、とても答えられない状態です。
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> ――ドラフト会議は来月の17日に予定されていますが、そこでもし指名されればどんな球団でも検討することはできますか
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>  自分では何も考えていないんですけど、、総監督を通じて考えていきたいと思います。
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> ――下位指名ということも考えられるのですが、それはいかがでしょう?
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>  自分がこういう結果なので、それは仕方ないと思います。
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> ――自由獲得枠へのこだわりはありますか
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>  正直に言いますと、今はありません。
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■メジャーは罪を償う限り、考えられない
> ――以前は在京球団がいいという希望があったとお聞きしているんですが、そのような条件は今も変わらないんですか?
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>  いえ、今は何も考えておりません
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> ――米大リーグという選択肢もあると思いますが、それはどう考えていますか
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>  今回のことで、自分のこの罪を償って、そういうものをしっかりしない限りは、自分でも考えるものではないと思っています。
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> ――ドラフトに指名されたら今は何も考えられないということなのですが、もし実際に入団を指名されたら、その球団を最優先に考えるということはできるのですか?
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>  別府さんを通しながら考えていきますけれども、自分を評価してくれるところならばとてもうれしいことだと考えます。
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> ――ドラフトまであと1カ月を切っておりますが、今日、会見したことで、今後の過ごし方が大きく変わってくると思うのですが、練習の仕方とか、自分が描いてる過ごし方を教えてください。
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>  もう一度、桐生に帰り、高校生とやりながら原点に返って練習することと、また別府さんに相談しながら大学のグランドが使えるかなど、検討しながらやっていきたいと思います。
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> ――今回のドラフト会議で指名から外れた場合は、どのようなことを考えていらっしゃいますか
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>  そのことに関しては、別府さんを通じて考えていきたいと思います。
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> <了>
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■一場投手の略歴
>  1982年7月5日生まれ。群馬県出身。桐生第一高−明大。183センチ、82キロ。高校2年夏の甲子園で正田(現日本ハム)の控え投手として甲子園優勝。3年夏には、2年連続甲子園出場を果すが、初戦の鳥羽高戦で敗退した。明大進学後、1年春からリーグ戦デビュー。4年春には8勝を挙げ、明大12季ぶりのリーグ優勝に貢献し、ベストナインを獲得した。全日本大学選手権2回戦の広島経済大戦では、完全試合を達成。4年夏に金銭授受問題が発覚し、野球部を退部。大学通算26勝15敗、防御率2.00。最速154キロのストレートが武器。

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