ワーシップリーダーとは・・
三、ワーシップリードの仕方
実際にワーシップリーダーがその奉仕をするとき、実にいろいろな
ことに気を払わなければいけません。会衆が賛美に参加できている
か、チームは一致しているか、与えられた時間が何分で、残りの時
間を考えた上で今の曲を何回繰り返すのか、全体の流れはスムー
ズか、必要があるのなら次にどのような言葉でつなぐのかなど、細
かくあげればきりがありません。しかし、一番大切なことを忘れない
ようにしましょう。それは自分と神様の関係、会衆と神様の関係で
す。言い方を変えれば、礼拝者の神様に対する礼拝行為が成立し
ているかどうか、ということです。どんな状況にあっても、まず自分の
心を神様に向けましょう。会衆はとにもかくにも、ワーシップリーダー
が平安の内に主を礼拝している姿を見て自分の心も主に向けること
ができるのです。その場が神様の支配下にある礼拝の場所であると
いうことを忘れず、神様が導いてくださるという確信をもって安全運
転を心がけましょう。
しかし、会衆の賛美をリードするには理性が必要です。神様にそ
の場を委ねるという一方、様々なことに気を配り、冷静に賛美を導か
なければならないということも真実です。私が礼拝においてワーシッ
プリードをしている中で、特に注意を払っていることをお分かちした
いと思います。
・ 時間
まず一つ目に時間です。ある程度の流れは練習の時に確認しま
すが、プログラムの進行というのはいつも当日になってみなければ、
どうなるのかわからないものです。どれだけ時間が押していても、神
様の御言葉そのものであるメッセージの時間を削るべきではありま
せん。与えられた時間の中で、どうのようにすれば会衆の思いを神
様への賛美で満たすことができるのかを考えます。時には用意して
いた曲を一〜二曲削ったりすることもあります。時間の割に曲数が
多くて慌ただしい流れの状態では、心を神様に向ける前に気持ちが
シャットアウトされてしまうからです。てもとにあることを全て「こなす」
のではなく、あくまで私たちの思いが神様への賛美で満たされるた
めに、冷静な配慮が必要なのです。
・ 流れ
礼拝全体の流れがスムーズであるということは非常に大切です。
流れがスムーズであればあるほど、聖霊様の働きがわたしたちに影
響しやすくなるからです。無駄な間合いは私たちのうちの霊的な体
温を下げてしまいます。賛美のときにその場を導いているワーシッ
プリーダーはそのことに心をとめておくべきです。曲と曲がうまくつな
げているか、次の曲に少し準備が必要な時にどのようにしてつなぐ
のか、次の曲へ入るにあたって何か言葉は必要か、雰囲気がだれ
たりしていないか、そういうことに注意を払います。曲と曲の間の言
葉に関しては、私はほとんどの場合は必要ないものだと考えていま
す。なにか準備するのに時間が必要だったり、次の曲を会衆と一緒
に賛美したい理由を是非分かち合いたかったりということをのぞいて
は、ほとんどの場合はタイトルさえも言う必要はありません。音楽と
いうものを用いて流れをつくる方が有効なのです。会衆の立場にた
って、どのようにリードしていったらよいかということを考えるというこ
とも大切にしましょう。
・ 音楽的な一致
せっかく音楽という媒体を用いているのですから、音楽の技術的な
ことも必要になってきます。まず最初に必要なのは、ワーシップチー
ム全員をワーシップリーダーに注目させる、ということです。音楽的
なことや賛美の進行に関することなどは、全てワーシップリーダーが
指示するようにするのです。あと何回繰り返すのか、すぐに次の曲
に入ってもいいのか、音楽的な指定などが出ていないかということを
チーム全員はリーダーの指示を仰ぐべきです。ワーシップリーダー
はテンポが早すぎたり遅すぎたりしていないか、楽器同士でリズム
があっているか、音量のバランスが極端に崩れていないかなど、に
気を払います。例えば、自分の中のテンポと演奏しているテンポが
合っていないときは、私はピアノに手を振りながらテンポをつくって
合わせてもらいます。それに他の楽器が合わせることで、自分のテ
ンポをつくるようにしているのです。そのためワーシップリーダーは、
会衆が賛美しやすい、歌いやすいテンポがどのようなものであるか
を知っているべきです。またリズムがずれている楽器には視線を送
って、目が合っているときに首を振ってリズムを教えてあげる、という
ことをします。繰り返し方に関してはチーム内でサインを決めておき
ます。もう一度1番の歌詞を歌うときは一本指を出す、サビを繰り返
すときは手の平でコーラスの「C」の形を作る、同じフレーズを何回も
繰り返すときは人差し指でグルグル円を描くようにする、曲を終わら
せるときは手をグーにする、といった感じです。チームのメンバーは
その指示に従い、終わりが近づいても勝手にテンポを遅くしたりなど
せず、いつ終わるのかもリーダーの指示を仰ぐようにします。リーダ
ーが楽器を使っているなどで、手が使えない場合はあらかじめ基本
となる繰り返し方を練習のときに確認し、あとは歌詞を言って示すよ
うにします。手が使えても使えなくても、会衆の人に対してはいつも
歌詞を言うことで繰り返しを示すようにしましょう。
・ 霊的な需要
最後にとても難しいことを言いますが、ワーシップリーダーは霊的
な需要というものを読み取らなければいけません。会衆が今歌って
いる曲をどれくらい歌いたいのか、賛美したいのに曲を知らないなど
で賛美に参加できていないとうことがないか、会衆の様子にはいつ
も注意を払わなければいけないのです。また「年代層」という課題に
関しても気を配らなければいけません。私はそれらをいつも気にす
るようにしていて、それに従って何回繰り返すかを指示しています。
極端な話しをすると、もし会衆がその曲をもっともっと、何度でも賛美
したいと感じ、主にある確信を持てたときは、次の曲を削ってでも繰
り返してかまわないと考えているのです。逆に会衆の反応があまり
良くないときは、ちょっと歌っただけですぐに次の曲にいくようにした
りします。会衆が神様に心を向けて満たされて賛美をするために、
今リーダーに何が求められているのか、そのことを考えるべきなの
です。会衆の状態はいつも同じではありません。神様のみもとへ行く
ための道順はいつも変わるのです。ワーシップリーダーはそれに敏
感に反応し、会衆が賛美をもって主にある解放と喜びのために導く
ようにしましょう。
三、ワーシップリードの仕方
五、本当のワーシップリーダー