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〜 2003年8月17日→8月23日鹿児島(枕崎)一人旅 〜
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(5) 鹿児島観光-後編。
[フラワーパークかごしま]を出て約15分。バスは開聞岳のふもとにあるゴルフ場に到着しました。ここで昼食となります。時間はお昼の1時少し前。ちょっと遅めの昼食です。
昼食は特製のお弁当か、天ぷらうどん(そば)のどちらかをチョイス。お弁当にも魅かれたのですが、結局うどんを取ることに。まあお昼はこれ位に軽めにしといた方がイイでしょう。どうせ今日も夜は大量に飲んで食べるでしょうし(笑)
ちなみにこのゴルフ場。ちょっと山を登った場所にあるだけあって、景色は抜群です。先ほど散策した、長崎鼻の全景が一望出来ます。
開聞岳のゴルフ場。
ここでランチタイムです。 |
ゴルフ場からの眺望。
長崎鼻の全景が向こうに。 |
さて、僕は一人旅が好きなのですが、こういう時だけは一人だと少し時間を持て余しちゃいますね。周りはみんなカップル(と言ってもおじさんおばさんばっかだけど)かグループで楽しそうに食事をしていますが、僕は離れのテーブルで一人だけで寂しく食事…(苦笑)
そんなワケで昼食タイムも終わり、鹿児島定期観光バスの旅もいよいよ午後の部へ突入です。時間は1時半を少し回ったくらい。バスに乗ってここから25分ほどで、[池田湖]へ到着しました。
池田湖と言えば南九州最大の湖ですが、有名なものが二つあります。それが池田湖に住むと言われる謎の生物[イッシー]と、一説には[イッシー]の正体ではないか?と言われる[大うなぎ]。
さすがに[イッシー]の姿を見ることは出来ませんが(でも、湖畔には[イッシー君]なるマスコットの像があります)、[大うなぎ]は近辺で飼育をしている業者が幾つかあるらしく、その姿を見せて貰うことが出来ます。早速僕もその中の一つの小屋へ行き、その姿を拝見…。
池田湖。
ひ〜ろ〜い〜う〜み〜(海じゃないっ!) |
池田湖のマスコット。
[イッシー君]と記念撮影(笑) |
小屋には「世界一うなぎ」の文字… |
これがウワサの大うなぎ。
でっかいです…ぶっといです!! |
でかっ!! 半端じゃなくでかっ!!
いやはや…大きいです。長さは1.5メートルか2メートル位なのですが、とにかく太さが半端じゃない。普通のうなぎの4倍?5倍?はあるんじゃないでしょうか。まさに丸太が転がってる様な、そんな感じです。ちなみにこの大うなぎ、蒲焼にすると100人前くらい取れるのだとか…。
さて、大うなぎの大きさに感心したり呆れたりしているうちに早くも出発時間。[池田湖]での滞在時間はわずか10分。短いです(涙)
次に向かうのは、[知覧特攻平和会館]。山道を走って、30分ほど。知覧の町に出たところで到着です。
この[知覧特攻平和会館]。何でも知覧町と言うのは太平洋戦争末期に、多くの若者達が特攻隊として出撃していった場所だそうで、そんな隊員達の遺品や遺書・遺影と展示して平和への祈りを捧げる為に造られた施設だとか。ここでの滞在時間は約40分。時間もたっぷりあることですし、館内をゆっくりと観て回ります。
しかし、ここの施設が思っていた以上に「深い」ものでした。特攻隊で死んでいった、若者達の遺書を読んでいると、たまらなく切ない気持ちになってきます。
特攻隊員のほとんどが、まだ20歳前の若者達。今で言えば、高校生・大学生として青春真っ只中にいる様な、そんな若者達なのです。そんな若者達が自ら命を投げ出さなくてはならない現実、信じられますか?
僕よりもずっと、ずっと若い子達…。遺影を見ると皆、顔にあどけなさが残っています。幼さの残る笑顔でほほえんでいる若者達…。なんで、なんでこんな若い子達が死ななきゃいけないんだ…。遺書を読み、遺影を見ているうちに、自然と目頭が熱くなっていくのが分かりました…。
しばらくして、中央のコーナーにはここの館長さんと思しき人が姿を表します。そしてこれから20分程、特攻隊についての話を聞かせてくれるのだとか。せっかくの機会ですし、僕も聞くことにします。館長さんの話、数人の特攻隊員の遺書を取り上げ、淡々と、でも切々と平和を訴えます…。若き隊員達が死んで行った時、そのほとんどが「おかあさん」と言いながら死んでいったのだとか。
話を聞くうちに、僕はもう、涙が止まりませんでした。こんな、こんな特攻隊みたいな残酷な作戦考え付くだなんて、そんな奴は人間じゃないです。悪魔です…。
この[平和会館]へ来たことによって、さっきまでの観光気分なんてすっかり飛んでしまいました。凄くディープな気持ちになったことは間違い無いですが、でも僕はここに来て良かったと思ってます。やっぱり、平和より尊いものはないのです。戦争だけはもう、絶対に起こしてはならない…。
話を聞き終わり、そして敷地内にある観音像に祈りを捧げました。日本の国の、この平和がいつまでも続きます様に。そして願わくば、世界中が平和になります様に…。
そしてバスへと戻ります。館長さんの話を聞き、観音像に祈りを捧げていたことで少々時間をオーバーしてしまった模様。乗り込むと、他の乗客はもう全て席に付いていました。バス乗客・乗務員の皆さん、ごめんなさい…。でも、それだけの価値がここの施設にあると言うことでした。
さあ、今日の定期観光バスによる観光も残すところあと一ヶ所。[平和会館]からほんの5分。[知覧武家屋敷]に到着です。この知覧町には昔ながらの武家屋敷の残る一帯があって、何でも「薩摩の小京都」と呼ばれているのだとか。言ってみれば、最南端の小京都ってところでしょうか。ちなみに、どうでもイイことなんですが、僕の地元の市も一応、小京都としての認定を受けているのだとか…。
ここでの滞在時間も約40分。武家屋敷のうち、七ヶ所が一般にも見学開放されていて、そのうちの三ヶ所ほどを今日は観て回ります。どの家も、見事な造り。何より庭が素晴らしい…。石庭で山や川といった自然を模した枯山水、真ん中に池を配して木々で飾った池泉式。そして驚くことにどの家も、今でも実際に人が暮らしているのだとか。手入れとか大変だろうなぁ…。
「薩摩の小京都」こと知覧武家屋敷。
その町並み。 |
その中の一軒の庭。
純日本的情緒。「わびさび」の世界。 |
一軒の家は休憩所にもなっていて、そこでお茶を頂きます。暑い最中に飲む、熱いお茶。これがまた不思議と美味しいのです。暑い時にあえて暑いものを。これも一つの消夏方ですね。
さて、これで定期観光バスによる鹿児島観光。全てが終わりました。バスに乗り込むと、今度は冷たいオレンジジュースのサービス。これも美味しい。あっと言う間に飲み干して、そして僕は、何時の間にやら眠ってしまっていました…。
ふと気が付くともう鹿児島の街の中。17時過ぎに西鹿児島の駅へと到着しました。
この鹿児島定期観光バスによるツアー。なかなかに内容の深い、意義深いものだったと思います。鹿児島の主要な見どころを一通りぐるっと回れて、でもただ楽しいだけじゃなくて、ホロリと苦い気持ちにさせられ、深く考えさせられる…。
ガイドさんと運転手さんにお礼を言ってバスを降ります。素晴らしい体験を、ありがとう!!
さて。一旦ホテルへと戻ります。今日の宿は昨日に引き続いて[JR九州ホテル鹿児島]。でも今日はまだこれで終わりじゃありません。せっかくなので、鹿児島の夜景を観に行きたいと思います。そこでホテルの部屋で少し休んで、18時をまわった位でしょうか。さあ再び出発です!!
夜景を観に行くのは[城山公園]と言う場所。ちょっと高台に位置したこの公園が、鹿児島市内屈指の夜景ビューポイントなんだとか。
が、出かけたところでさっそくつまずきます。バスが…無い!!
城山公園行きのバスは、17時代でもう終わってしまった様。仕方無く、交番へ駆け込み尋ねます。すると市電に乗って天文館の通りの方へ出て、そこから歩いて行けるのだとか。そうとなればさあ、気を取り直して再び出発です。市電に揺られて10分、[天文館通]で降りて商店街をまっすぐと進みます。次第に前方に小さな山が見えてきました。そして少し道からそれたところに、小さな小道が。
…まさかこれを登っていくのか? まさに「けもの道」と言う感じの小さな道です。でも他に道は無さそうですし…意を決して登っていきます。途中から道は階段になっています。はぁ…はぁ…。ふぅ…ふぅ…。汗がだくだくと流れてきます。辛い。結構辛い。日ごろの運動不足が悔やまれます(笑)
と、15分か20分ほどかけて何とか山頂に到着。辺りは開けて展望台になっています。僕以外にも何人かの人たちがいます。犬を散歩させている人。カップル。若者のグループ…。ここはどうやら、観光地と言うよりは地元の人達の憩いの場。そんな気がします。
さあ、さっそく景色を眺めて見ます。なるほど…これは絶景。苦労して登ってきただけの甲斐はあります。鹿児島の街も一望出来ますし、桜島も見えます。桜島の山頂付近には、何やら噴煙も。
城山公園から見る、鹿児島の街。 |
別角度を見ると桜島。
山頂には噴煙が。 |
だんだんと日が沈みます…。
夕闇に浮かぶ桜島。 |
ほとんど日も暮れました。
眼下には鹿児島の街のネオン。 |
結局一時間近くかそこら居たのでしょうか。時計を見るともう19時半。そろそろ下に降ります。さっきの道をまた降りるのはイヤですし、タクシーを呼びます。…でも電話つながりません(涙) 仕方無くまた降りていくことにします。真っ暗な小道、足元が見えないので携帯電話のライトで照らしながらの下山。まさかこんな形でケータイが役に立つとは思いませんでした(笑)
まあ何とか無事、降りて街に出ることが出来ました。でもきっとこの[城山公園]。本当はもっと楽な道があるんだろうなぁ。僕が降りた後もまだ残ってた子達とかいたし。
さて、いよいよ夕食です。今日は朝の焼酎工場見学で決意した通り、焼酎を味わいに行きます。向かったのは、その名も[焼酎天国]という凄いインパクトの居酒屋。
裏通りにあるこのお店。入ってみるとこじんまりとした、いかにも地元の人の通う居酒屋と言う感じです。何か美味いもの食べさせてくれそうな、そんなオーラが漂っています。
と、店のおばちゃん「何にする?最初はビール?それともいきなり焼酎行く?」 もちろん焼酎です。だって焼酎飲みに来たんですから。
でも焼酎なんて飲んだこと無いので何飲んだらイイやらさっぱり分かりません。大体このお店、常時150種類の焼酎を揃えているというのだから、もうどうしたらイイのやら…(笑)
そんなワケで焼酎はおまかせ。適当にオススメなのをロックで飲ませてもらうことに。結局、芋・黒糖・麦と三杯飲みました。どれも微妙に味が違ってて面白い。「焼酎なんて…」と今までバカにしていたけど、なかなか味わいの深い、いい酒です。これはちょっとハマってしまいそうな予感。
そしてこの店、やっぱり予想通りに美味いもの食べさせてくれました。突き出しに出てきたのはキビナゴの煮物。これは美味い。そしてキビナゴは刺身でも食べてみたかったので注文。透き通った身は、ちょっとコリっとした歯ざわりがあって、でも噛むとすっと口の中でとろけて…美味しいです。
あとはさつま揚げ。やっぱり鹿児島に来たらこれでしょう!! ここのは既製品じゃなくて、きちんと手造りです。既製品のだと、やたら歯ざわりが滑らかでハンペンみたいな感じだけど、手造りはしっかりと魚の身の繊維を感じます。めちゃめちゃ美味しい!! それから、カツオの腹皮焼き。これも美味かった。しっとりとしたカツオの身と、醤油味の味付けが合うこと合うこと。お酒が進みます。
色々飲んで食べて、全部で4000円位。まあ沢山食べちゃいましたから。たった一人だと言うのに(笑) ちなみにこのお店、焼酎は一部のプレミア品を除いて、どれも一杯200円。焼酎が嫌いでない人ならば、鹿児島に行った際にはぜひともオススメです。
すっかりイイ気分でホテルへ帰り、部屋ではまたビール。こうして鹿児島二日目の夜は更けていくのでした。明日はいよいよ、枕崎へと向かいます!!
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