2002年9月18日→9月22日北海道旅行記
 
僕にとって長年、憧れの土地だった北海道。そして最北端の街[稚内]。その、念願の稚内へとうとう行って来ました!! たった一人で、しかも鉄道だけを使って!! その旅行記(らしきもの)をちょこっと書いてみようと思います。北海道の、稚内の魅力を少しでも伝えることが出来れば幸いです。
 
 
 
 
(5) 道北観光 Pt.2 〜ノシャップ岬の夕陽
 
 
定期観光バスでの道北観光も終わり、稚内の駅へと帰ってきました。これから夕陽を見るために再びノシャップ岬へと向かいます。が、バスガイドさんから得た情報では今日のノシャップ岬での日没は17:35頃。時計を見るとまだ15:00過ぎ。ちょっと早過ぎるので、とりあえず稚内の駅周辺をぶらぶら散策してみます。
 

稚内駅にある看板。ここにも[日本最北端]の文字。

駅から海へ向かって歩く途中で見た標識。
 
せっかくなので、「やっぱり海を見てみたい!!」と言うことで、港の方へと向かって一人歩きます。さっき観光バスでも来たフェリー乗り場のすぐそばには[稚内港北防波堤ドーム]というのがありました。ちょっと古代ローマ建築っぽい、なかなか趣きのあるドームなんですが、この日はたまたま工事中…。情緒も何もありませんでした(涙)
 

防波堤ドーム。工事中(涙)

稚内港。右上に見えるフェリーは礼文か利尻へ…
 
とりあえず港付近をぶらぶら散歩して(本当は防波堤の先の方まで行ってみたかったのですが…やっぱり危ないのでしょうか? 入れなくなってました)、時間も適当に潰したところで再び駅へ。いよいよノシャップ岬へと向かいます。
 
稚内駅そばのバス停からバスに乗り込みます。ノシャップ岬へ向かうバスは一時間に4〜5本は出ていてなかなか便利。およそ15分ほどでノシャップ岬のバス停に到着。ここから歩いて7,8分で岬へと出ます。
 
時計を見ると16:00くらい。まだまだ時間があります。そこで、さっき観光バスで来た時には見れなかった二つの施設[ノシャップ寒流水族館][稚内市青少年科学館]を見て回ることにします。まずは水族館へ。
 
チケットを買って敷地内へ入ると、まずはアザラシ君のお出迎え。そしてペンギンがいました。まあこのへんはお約束ですね(笑) 建物の中へ入ってみます。この水族館、水族館とは言ってもほんの小さなもの。平日の夕方と言うこともあって見学客は他に誰もいなくてさびれた感じでした。
 

ペンギンさん♪ カワイイ〜(はぁと)

悠々と泳ぐイトウ(下の二匹)
 
以前は日本でここでしか飼われていないという珍しい[マユダチペンギン]がいて、とても人気者だったそうです。が、すでに他界されてしまったそうな…合掌。館内最深部には回遊水槽があっていろんな魚が泳いでました。中でも、本来淡水魚であるはずの[イトウ](日本最大の淡水魚。北海道にしかいない)を海水に慣らして他の海水魚と一緒に泳がしてあったのには驚きました。まあイトウはサケ科の仲間だから海水に適応できるとは思うんだけど…でも大丈夫なのかなぁ。
 
次に科学館の方へも行ってみます。中へ入ると…あれ? 受付に誰もいない(汗) 呼んでも誰も出てきません…お〜い!! よっぽどタダで入ってやろうかと思いましたよ(笑) 待つことしばらく…ようやく係の人が出てきてくれたのでチケットを買って入りました。全く…もしかしてここの人ってヤル気ゼロ??
 
展示自体はよくある科学館の展示でした。色々な[科学のしくみ]を、目だけじゃなく触ったり自分で体験しながら理解できるという…。でも、この[科学館]って施設、実は結構遊べるんですよね。フライトシュミレイター(もどき)やら鏡張りの部屋やら色々とあって、思わず童心に帰って遊んでしまいました。て言うか、イイ歳ぶっこいた大人が、しかも野郎一人で遊んでる図は結構不気味だったハズ…(涙)
 

鏡張りの部屋。僕がいっぱいいる〜!!
…て、全く何やってんだかオレ(笑)

左が[寒流水族館]。右が[青少年科学館]。
後ろは稚内灯台。
 
散々遊んで、時計を見ると17:00ちょっと前。いよいよ夕陽を見に、ノシャップ岬へと向かいます。岬へ出てみると…風が強い!! 昼間来た時も風はかなり強かったけど、でも昼とは風の冷たさが違います。元々寒がりな僕。果たして日が沈むまで耐えられるんでしょうか、この強風に(涙)
 
まあ寒がっててもしょうがないので、岬周りをぶらぶら歩いてみます。防波堤がずっと続いてて、先の方まで歩いて行ってみました。灯台と、そのはるか向こうには利尻富士が見えます…。今日、色々な場所から利尻島を見てきましたけど、この夕暮れの利尻富士の眺めはまた格別でした。いつか…いつか行ってみたいな利尻島にも。
 

ああ利尻富士…。

夕暮れ時のイルカ像。
昼間より寂しそうに見えるのは気のせい?
 
時間も過ぎて、辺りに人も増えてきました。みんな夕陽が目当てです。何台か観光バスもやってきました。夕陽を見るツアーもあるみたいですね。
 
そして…日が傾きかけてきました。…見事。全くもって見事としか言い様のない、素晴らしい夕陽でした。真っ赤な太陽が徐々に傾いて水平線へと沈んでいき、それに伴い空全体も赤く燃え…太陽が水平線に吸い込まれる瞬間のその幻想的な美しさと言ったらもう…。噂にたがわぬ、素晴らしい夕陽…日本一の夕陽と言っても過言ではありません。
 
ただ…その…めちゃめちゃ寒かったです!! さすがに日もくれかけるともう風が冷たいの何のって…函館の夜景が寒かったとか、宗谷岬が寒かったとか言ってもここに比べればまだ全然大したこと無かったです。やっぱり最北端の海辺の、しかも夕暮時は半端じゃなく寒かった…とりあえず長T+ナイロンでそれなりの防寒対策してきて良かった〜と心から思った次第。
 
でもその寒さに見合うだけのものは確実に得られると思います。もし稚内へ行くのであれば、このノシャップ岬の夕陽はぜひとも見ることをオススメします。稚内駅から交通の便もいいですし。
 

沈む行く夕陽。

やがて水平線への彼方へ吸い込まれ…
 

余韻を残しながら夕陽は沈みました…

日没後のノシャップ岬。
 
こうして17:35。太陽は完全に、水平線の向こうへと沈んでいきました。太陽が消えると今度は、赤一色だった空に徐々に藍色がおおいかぶさってきます。太陽の余韻が残る水平線上の赤。そしてこれからの夜を連想させる空の深い青。この二色の対比も見事なものでした。
 
素晴らしい景色に別れをつげ、ノシャップ岬を後にします。バス停に戻るとちょうどバスがいました。ありがたい!! 正直言ってもう限界です。寒さに耐えるのに(笑) バスで揺られて15分。稚内駅に到着しました。ここでコインロッカーに預けてあった荷物を取り出し、そして駅にてあるものを購入。それは[日本最北端の駅到達証明書]!! またかよ…て声が聞こえてきそうですが(笑) 何はともあれ、これで、今日1日で最北端証明書関係を三枚手に入れたことになります。そんなに証しが欲しいんでしょうかねぇ僕(笑)
 
そしてタクシーに乗って今日の宿へと向かいます。5分もしないうちに、本日の宿[ホテル滝川]に到着。こじんまりとしてきさくな雰囲気の宿で、ホテルと言うよりは民宿といった風情でした。もっとも、部屋は洋室シングルでしたけど(笑) ちなみに、僕が泊まった時は一泊二食で\8,000でした。
 
部屋でシャワーを浴びて夕食。色々と出てきました。北海道らしいものと言う意味では、タラバガニと、あとタコしゃぶが出てきました。このタコしゃぶ、道北名物の一つらしいのですが、タコをお湯にさっとくぐらせ、味噌だれで食べると言うもの。なかなか変わった雰囲気で楽しめました。ただ、北海道の人と本州(と言うか東海地方?)の人の味覚の差なんでしょうか。タコにはやっぱり醤油の方が自分的には好みでした。(そう言えば、1日目に函館でイカ食べた時も、ワサビの代わりに生姜が出てきた様な…これも北海道と本州の違いなんだろうなぁ)
 
何はともあれ、瓶ビールを2本飲んで、一時間くらいかけてゆっくり夕食。で、この後、宿の人の好意で、先にチェックアウトを済ませてもらうことに。そしたら、なぜか分からないけど夕食時のビール代を(一本につき)100円まけてくれました。よく分からないけど宿のおばちゃんに感謝!!
 
で、部屋に戻って更に缶ビールを三本飲んで(飲み過ぎ…)就寝。稚内の夜はこうして更けてゆくのでした。 
 
 
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