「死」への執着,興味,好奇心とは,ゴシックのサブカルチャーの中での偏見で最も大きなものです。そりゃーまービクトリアンホラー小説から出てきたような人々や,喪服のような真っ黒の衣類を着て,死人のするような化粧をした人々を見て,「死」についての感覚を持たない人はそんなに居ないでしょう。
しかし,「死」についての事柄が,ゴシックのサブカルチャーに存在するのは事実です。これは,明るく太陽の光のあたった社会で,「死」についての不在感や嫌悪について抵抗していると言っても良いと思います。ゴシックのサブカルの奥底に沈んでいる「死」とは人生の始まりと,終わりについて真剣に向き合う体勢をとるためです。だからといって,ゴスが死に執着していると言うわけではありません。
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