ソウルシンガーAnita Bakerの全米チャート72位のヒット曲です。満点の夜空の下でAnita Bakerが歌うPVですが、その星空の動く様がとても美しいです。全体が青みがかっているのも神秘的な感じを醸し出していて、隠れた名PVだと思っています。ただしYoutubeではプラネタリウムのような細かい星や動く星がほとんど見られません。

NYのヒップホップデュオ Black Sheepのヒットはしなかったシングルですが、VH1の100 Greatest Hip Hop Songsでは73位にランキングされるなど、知る人ぞ知る名PVです。映像が紙のようにクチャクチャとなる感じが新鮮で、この手の手法はこのPVが初めてだったと思います。メッセージも上手く表現しています。

ソウルシンガーLisa Stansfieldの全英チャート28位のヒット曲です。PV監督はNick BrandtでLinus Roacheが出演しています。何といっても始まりからハイテンションで演じまくるLisaに圧倒されまくります。漫画チックなカメラワークのショートなラブストーリー。とても完成度の高い作品です。（映像は曲タイトルをクリックしてYoutubeHPから見てください）

シドニーで結成されたロックバンドINXSの全英チャート11位のヒット曲です。PVの監督はINXSの「What You Need」「Need You Tonight」「Suicide Blond」などほとんどの曲を手掛けたオーストラリアのRichard Lowenstein。PVは最初から最後まで爆発の連続。その裏にはテロリズムに対する痛烈なメッセージがあって、そのあたりはINXSらしいです。INXSは凝ったPVが多いですが、ある意味集大成的な作品です。

LAで結成されたプログレッシブロックバンドToolのデビューアルバムからのカットで、Mainstream Rock Chart32位、全英チャートで81位を記録しています。PVはStop Motion Animationの作品で、ドス黒さというか生々しさが感じられる作品です。閉じ込められたキャラクターの絶望感が伝わってきます。監督はKen Andrewsで、1995年のMTV Music AwardではBest Special Effectsにノミネートされました。

カリフォルニアで結成されたオルタナバンドEelsの全英チャート10位、全米のModern Rock Tracks Chartで1位のヒット曲です。ここでは何度も登場しているMark Romanek監督作品で、曲が始まると同時にメンバーが空中に浮きあがるというPVです。ワイヤーなのかＣＧ加工なのかは分かりませんが、その一本のネタで最後まで見せてくれます。

デジタルロックバンドProdigyの全英チャート1位のヒット曲です。Walter Stern監督によるPVはホラーチックなもので、パフォーマー、ボーカルのMaximとKeith Flintの二人の強烈な個性が弾けていておどろおどろおどろしさが際立っています。個人的には壁から毛が生えてくるのが良い感じです。

DJ、Fatboy Slimの全英チャート2位のヒット曲です。Hammer & Tongs監督によるPVは生命の進化を曲に合わせて見せてくれます。個人的には陸に上がった魚がリズムに合わせて歩き出すのがツボです。

スコットランドで結成されたロックバンドTravisの全英チャート8位のヒット曲です。人生を腕立て伏せに置き換えたPV。周囲には冷めた傍観者。時に美しい女性のように共感をもって応援してくれる人がいて、それで男は腕立て伏せを続けることができる。ラストで仲間が襲われそうになるのを見て腕立て伏せを止めて助けようとしますが、もう助ける力は残されなくて転げまわりながら向かっていく演出が最高です。3分半にギュッと凝縮した人生のドラマです。