90年代の名作PVB
90年代のR&B Hip HopのPVの数多くを手掛ける2大巨頭の一人がHype Williamsですが、その代表作です。この曲は西海岸のラッパー
2pacの代表曲で、「How Do You Want It」と両A面扱いで全米1位を獲得しています(エアプレイでは6位)。Hype Williamsらしい高額ビデオで、映画「Mad
Max」の世界を彷彿とさせる映像です。 Erykah Badu - On And On (1997)90年代のR&B Hip HopのPVを数多く手掛けたもう一人はPaul Hunterです。派手なキラキラとしたビデオが多かったHype
Williamsと違い、ストーリーを持ったショートムービイ系の作品が特徴でした。R&Bソウルシンガー Erykah Baduのデビューヒットが「On
And On」で、全米12位のヒットを記録しています。Paul Hunterらしい映像で、演じるErykah Baduも艶やかで女優顔負けです。 Alanis Morissette - Ironic (1996)90年代中盤に巻き起こった女性ロックブームを牽引したのはカナダ出身のAlanis Morissetteでした。アルバム『Jagged Little Pill』は全米だけで1600万枚という記録的なヒットとなり、その中でこの曲は全米4位というヒットを記録しました。車の中で複数のAlanisが会話をするというシンプルなものですが、Alanisの音楽性を象徴するような映像でした。監督はRed Hot Chili Peppersの「Give It Away」を手掛けたフランスのPV監督Stephane Sednaouiです。 オルタナバンドSmashing Pumpkinsのアルバム『Mellon Collie And The Infinite Sadness』からのカットで全米36位のヒットを記録しました。1996年のMTV Music AwardではVideo Of The Yearをはじめ賞を総ナメにした作品で、古いSF映画を現代に蘇らせたような映像で、ドリーミングな音と映像がマッチしています。監督はREMやExtremeなどオルタナ系ビデオを数多く手掛けたJonathan DaytonとValerie Farisです。 Bjork - Army Of Me (1996)オルタナティブロックシンガーBjorkの全英10位のヒット曲です。Bjorkは数多くの名PVを作りますが、その代表作です。独特の世界観のある作品を多く手掛けるMichael Gondry監督のこの作品は、シュールレアリズムのような不思議なストーリーと映像で、歯やダイヤモンド、ゴリラなど印象的なシーンが数多くあります。カメラワークも斬新です。 Bjork - It's Oh So Quiet (1996)Bjorkの全英4位のヒット曲です。こちらは曲にマッチするようなミュージカル作品ですが、そのクオリティは映画そのものといった感じです。監督は鬼才 Spike Jonezで、傘を使ったシーンはその後のOK Goの作品に繋がっています。Bjorkはこの後映画『Dancer In The Dark』など女優としても大活躍を見せました。 Spike Jonez監督作品が続きます。UKのデジタルロックブームを牽引したChemical Brothersの全英17位のヒット曲です。新体操の競技場でのワンシーン。バックにChemical Brothersの音楽が流れますが、映像と音が見事にマッチしています。そしてそれぞれの競技者の心理まで描きこんだストーリーなど、思わず引き込まれてしまう作品です。 Bugg(虫)がダメな人は注意。ソウルシンガー Jamiroquaiの代表曲で、全英4位を初め日本でもかなりヒットしました。誰もが見たことがある有名なPVですが、イスや壁が動いていると思いきや実際に動いているのは床というのがミソ。監督はJonathan Glazer。 Beck - Devils Haircut (1997)オルタナティブロッカーBeckの名盤『Odelay』からのカットで、全米では94位のヒットを記録しました。N・YをBeckが普通に歩いていると思いきや、実は尾行されていたという。1997年のMTV Music AwardでBest Editingなどを受賞しています。監督はMark Romanek。 Foo Fighters - Everlong (1997)オルタナバンド Foo FightersもPVに力が入っているバンドの一つです。「Big Me」や「My Hero」など名PVも数多くありますが、97年にオルタナロックチャートで3位まで上昇した「Everlong」をここでは紹介します。監督はBjorkの「Army Of Me」同様にシュールで独特なストーリーが得意なMichael Gondry監督。夢と現実がリンクした話。メンバーが最後に登場するわけですが、ありえない登場をします。 |