洋楽プロモーションビデオの始まり 80年代までの名作PVB
Harbie Hancock - Rock It (1984)JazzミュージシャンHarbie Hancockの「Rock It」はレコードをこするスクラッチ音を取り入れたサウンドでヒットを飛ばしますが、注目を集めたのはそのビデオクリップでした。Godley
& Cream監督によるこの作品は人間の生活を機械でそれぞれ表現するというものですが、その気色悪さ、そして所々にユーモアも挟むものでした。 ワーム系の虫がダメな人は閲覧注意です。ロンドンで結成されたプログレッシブロックバンドYesの全米1位獲得曲ですが、MTVでこのビデオがヘビーローテションされたことがその大きな要因でした。ある日突然連れてこられた男が裁判にかけられる話ですが、その端々に差し込まれる映像が強烈で、ショッキングなものでした。ラストの終わりかたがまた悲しくもあり、この曲を表しています。 The Cars - You Might Think (1984)MTV Music Aard 84で最優秀ビデオクリップがCarsのこのビデオクリップでした。アメリカはボストンで結成されたロックバンドThe Carsの全米7位に入るヒットですが、Jeff Stein監督によるこの作品はモダンポップな映像で、バンドメンバーを含め遊び心に溢れた作品になっています。 Queen - I Want To Break Free (1984)Queenの曲で、全米チャートでは45位という順位でしたが、ビデオクリップの歴史では外すことのできない作品の一つです。バンドメンバーがそれぞれ女装をするというものですが、マッチョでヒゲのあるボーカルのフレディマーキュリーの女装の印象が強烈すぎます。 Madonna - Lucky Star (1984)80年代に登場したスーパースターMadonnaが初のTop5入りを果たしてスターへの足掛かりとなった曲です。バックダンサーを従えて踊るというシンプルなクリップですが、今でこそ珍しくないですが、このようなダンスクリップが実は当時あまりありませんでした。監督はArthur Piersonで、撮影にはBon JoviなどのロックビデオやBritney Spearsなどのアイドルクリップを手掛けるWayne Isharmが関わっています。 Cyndi Lauperのブレイク作品で、全米では2位のヒットとなりました。女性だって楽しまなくっちゃのメッセージとともに奔放で自由な感じのビデオクリップは当時話題になりましたが、製作費は35,000ドルと低予算で、Cyndiの父親役は当時のマネージャーと実際の母親、途中で登場する女性も実際のCyndiの友達が出演していました。 Duran Duran - The Reflex (1984)「Hungry Like A Wolf」のDuran Duran初の全米1位獲得曲です。Russell Mulcahay監督によるこの作品はライブ映像中心ですが、バンドメンバーの見せ場たっぷりで美しいビジュアルが光るクリップになっています。当時Duran Duranは日本ではアイドル的な人気があって、このビデオクリップもかなり流れていました。 Eaglesのメンバー Don Henleyの全米チャート5位のヒットです。ビデオクリップはJean Baptiste Modino監督によるもので、映像がまるでフランス映画のような作品になっていて、白黒の映像が上手くマッチしていました。85年のMTV Music AwardのVideo Of The Yearを初め、Best Direction、Best Cinematographyなど数々の賞を受賞しています。 イギリスはロンドンで結成されたロックバンドDire Straitsの全米1位獲得曲。今でこそ何でもないですが、当時はまだCG、ポリゴン技術があまり進んでいなかった時期に、コンピューターアニメーションを初めてMTVの中で紹介した作品でした。監督は最新技術を取り入れるのが好きなSteve Barron監督。86年のMTV Music AwardのVideo Of The Year受賞作品。 イングランドはリバプールで結成されたFrankie Goes To Hollywoodの曲で全英チャートでは9週間1位を記録するヒット曲です。ソビエト連邦があった当時のアメリカとの冷戦を歌った歌です。Godley And Cream監督による作品で、当時のアメリカとソ連の首脳のそっくりさんがプロレスをするという作品になっています。 |