The Beatles / Rubber Soul <1965> |
おすすめ度 ★★★★★☆ |
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実はBeatlesのアルバムの中では、これが一番のフェイバリットアルバム。今死んだら一緒に焼いてもらう予定です。 このアルバムから段々サウンド的に面白くなるのは明らかで、特にPaulのベースラインのファンキー度が格段に向上。 1でのモータウン風ドライビングベースから4での妙に手数の多いベース、さらに5でのファズベースまで、その演奏能力と音楽的センスをまざまざと見せ付けている。 一方でJohnは2、4で見られる独自の詩の世界を完成しつつあり、Georgeも13というBeatles水準な曲を提供したりシタールを導入するなどメンバー個々の個性と総合的一体感が同居したナイスなアルバムだ。(あら?Ringo忘れてた...) また、この時期には立派に独り立ちし出したRolling Stonesから「Flight 505」という曲を例の「I Wanna Be Your Man」のお返しにと送られたらしいが、見事に無視している。 9はアルバム締め切りぎりぎりで録音したらしいから、彼らの頭には既に他人の曲をカヴァーするという価値観が無くなっていたと思われる。 因みにRolling StonesバージョンのFlight 505はAfter Mathに収録されているが、なかなかカッチョ良いブルース・ブギーでJohn辺りが歌ってるとハマリそうなんだけどなぁ....デモも作ってないのか?お前ら? 海の向こう、アメリカでもとびきりの衝撃を感じていた人物が存在した。Beach BoysのリーダーBrian Wilsonその人である...(んでも実は彼が聴いたのは米盤Rubber Soulという説が有力)
〜特にお気に入りな曲達〜 Norwegian WoodはJohnの歌詞に尽きますね。間奏の間に....って所がとてもロマンチックです。Georgeのシタールも見事に曲調と溶け込んでて「よくできました!」の一言。 Nowhere Manもしかり。Johnの詩の世界、少し遅れて粘っこく迫ってくるヴォーカル、多重録音による見事なコーラスとPaulの革新的ベースライン、カキーンと気持ちよく響くGeorgeのハーモニクス、どれをとっても一級品です。(武道館ではミスって焦ってましたけど...) コーラスと言えば The Wordも好き。美しいコーラスアレンジと反するかの様な、ドスンと重心の低いRockアレンジがカッチョ良さを引き出します。 そして雰囲気抜群のMichelle。「BeatlesのPaul」だからスンナリ片付ける事のできる名曲。同世代のRockグループにこんなにオシャレで完成されたバラードを発表した奴等がいただろうか?彼らの偉大さを再確認させるナンバー。サラっと流してるところがすごい。 そしてJohnも負けじと迫るGirl。マリファナを吸ってるかの如く響く怪しいアレンジからアコースティックな味わいまで、締め切りギリギリで絞り出したアイデアの数々が光る。 Paul自身が弾いてるというアコギもなかなかのI'm Looking Through Youは、太股を叩いてるかの様に響くリズムやアバンギャルドなオルガンが楽曲の音楽性を広げている。ナイスなナンバーだ。 でも何だかんだ言ってもこのアルバムのハイライトはIn My Lifeでしょう!Paulのハーモニーもハマリまくりの問答無用文句無しの名曲。間奏のピアノも良いし、どこまでも美しい曲です。 Run For Your Lifeはこれで聴き納めとなる初期Beatlesお決まりのラストRock'n Roll。今回はElvisの「Baby Let's Play House」のパクリでありながら強引にオリジナルに持ってくる荒技を慣行! この時期になるとYardbirdsもデビューしてるし、その辺の罪悪感はUKでは無しに等しくなってたのかなぁ.... |
1 . Drive My Car
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(1999.12.11 再更新)
〜関連アルバムの簡単な紹介〜
The Rolling Stones / Aftermath
66年発表のStones初の全曲オリジナルアルバム!っでありながら現在廃盤中とオイオイ...
って状態のアルバム。前述のFlght 505の他にもUnder My Thumb、Mother’s
Little Helper、Lady Jane等の
代表曲を収録。個人的な注目は、Midnight Rambler前夜のようなGoin' Home、
カントリーブルースのHigh And Dry、R&BバリバリのOut Of Time辺りか。
ここらのゴッタ煮状態がサイケ時代にはさらにさらに続き、どんどんどんどん方向性を失って行く
可愛い60年代中期のStonesの手探り第一歩目。
The Rolling Stonesはこちら
12×5へ
順路はこちら
Beatles「Revolver」へ
ちょっと寄り道
Beach Boys「Pet Sounds」へ