The Beatles / A Hard Day's Night <1964> |
おすすめ度 ★★★★☆ |
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特に全13曲中10曲を提供したJohnの働きには目を見張るものがあり、初期Beatlesを常に引っ張ってきた彼の才能が一気に花開いた時期である。 しかし、その一方でPaulが提供した3曲(5,7,10)を無しにして、このアルバムを「名盤」と捕らえる事はできなかっただろう。 サウンド面においてはGeorgeがリッケンバッカーの12弦ギターを使い始め、独特の響きのあるリードをとっている。因みに映画でもこのギターをもっていたため、数々のミュージシャンがこのギターを買ったそうである。 中でもこの映画を仲間と見て、後のByrdsを結成する事を思い立ったというJim McGuinn(後にRogerと改名)はすぐにアコギとバンジョーを売りはたいてリッケン12弦を購入。現在まで彼のトレードマークとなっている。 このアルバムで聴ける彼らのオリジナル曲は、前作に比べて渋々度がかなり増幅してる事に気付く(特にJohn)。前作では、若さに身を任せたイキオイ一発POPソングが主流であったが、本作収録ナンバーは妙に渋い。リズムが黒い。 リヴァプールの田舎でRock'n Roll一発!でやって来た彼らが、ロンドンに出てきてちょっと洗練されたR&Bなんかを聴くようになった証かな?っとか思ってみたりする。 このJohnのR&B路線は次作のNo Replyで完成体を見るが、後にも先にもこんなに素直に自分のルーツと向き合った彼に出会えるのは本作だけ。貴重。
I'm Happy Just to Dance With YouにおけるJohnのリズムギターもカッチョ良いです!Paulのハーモニーもいいですが、やっぱJohnの好調さが目立ちます。おっとGeorge君の可愛いヴォーカルにも一票です。 アルバム中のハイライトの一つと言える、PaulのR&RナンバーCan't Buy Me Loveも文句無しの名曲でしょう。スピード感溢れる展開からシャウトと共に入る間奏部分は永遠です。 Any Time at Allはこのアルバムで一番ロックっぽい曲。イントロのJohnの一発でノックアウトです。R&Rのクセにアコースティックに展開するセンスは抜群だ。間奏のキーボードも重くて良い。 Things We Said TodayはJohnもお気に入りだったらしいPaulの名曲。こちらのアコギの使い方も独特で新鮮なサウンドだけど、歌詞もGood!ですね。 イントロのリフからイッちゃいそうなYou Can't Do Thatも最高の一言。JohnのRock&Popなセンス爆発である。因みにこの印象的なリフは例のリッケン12弦なので、間奏でリードを取っているのはJohn。なかなかカッチョイイソロを取るのである。 ラストの I'll Be BackもJohnによるR&B。当時こんなに渋くてカッコ良いオリジナル作ってたのは彼だけでしょう!っと言いたくなるナンバー。とにかく渋い、カッチョ良い! |
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(1999.12.11 再更新)
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