Sheryl
Crow |
おすすめ度★★★★★ |
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そうか、このアルバムって93年発表なんだ。じゃ〜全然タイムリーじゃないですね、すんません。でも僕が初めて本格的に「こりゃカッチョ良い!」っと惚れ込んだタイムリーな(当時)アーティストはSheryl Crowだった。 Mickel JacksonやDon Henlyのバックコーラスなどをこなした下積み生活の長かった彼女だが、このアルバムを発表するやいなやグラミー賞を総なめにするほどの評価をモノにし、一気にスターダムに伸し上がるのである。 鬼気迫るほどの個性を発している今の彼女に比べると、ちょっとホンワカしたノンビリムードのアメリカンロックを展開している本作だが、この味わいが忘れられずに最近でも良く聴くアルバムである。 また、詩の方もストーリーテラー的な作品が目に付き、現在の彼女の味わいとは少し異なる。っと言うか今だに彼女の持ち味は「ストーリーテラー的な美しい曲」というイメージの方が強い。 内容の方も素敵なアメリカンロックを中心に、時にはファンキーな曲やジャズっぽい曲もサラっと入れてる所に彼女の懐の大きさを感じる。最近はロックっぽくてカッチョ良くなった反面、この辺の味わいが薄くなってきたのは、少し寂しい。 このアルバムの評価は評論家や若いリスナーに限定される事無く、特にベテランアーティストの間での評価が高かった事も幸し、この後様々なベテランアーティストとの共演も果たす彼女は、さらなるステップに向けてゆっくりと確実に歩んでいく事となる。 個人的に印象深かったのはやっぱりRolling Stonesとの共演で、彼女がシャウトするLive With Meが最高でしたぁ!
〜特にお気に入りな曲達〜 冒頭のRun Baby Runは、個人的には2edを出した後のツアーで聴かせたLiveバージョンが最高にカッコ良かったと思う。生でも見ましたが、涙モノでしたね。 っが、正直、このスタジオ盤はイマイチの出来だったりします。楽曲は良いだけに残念。 BeatlesのI Don't Want To Spoil The Partyを想わすコードカッティングで始まるLeaving Las Vegasは名曲。シンガーソングライター的な素朴なアレンジも良い感じですが、ここではSherylのかすれた声が最高にハマっている。 この曲に関してもやっぱり2edツアーからのアコーディオンLiveバージョンが最高なStrong Enough。しかしスタジオ盤になるココでも、印象的な響きを奏でるウッドベースやスティールギターを隠し味的に用いたシンプルなアレンジで素朴な味わいを出している。 Can't Cry Anymoreもヘビーな歌詞をサラっと歌い上げたナイスなアレンジ。全体に響くギターの音色が素晴らしく、それに続く彼女の声もとても表情豊かですねぇ。大好きなナンバーですね。歌詞をみて驚きましたが... 一転してファンキーなリズムで攻めてくるSolidifyもカッチョ良いナンバーだ。こういう曲もスンナリ入ってる所にバックのミュージシャンの渋腕が伺える。また、ラップのリズムを取り入れたThe Na-Na Songもしかり。こういう曲にも気負わずに取り組む所が凄い。 彼女の名前を一躍世に知らしめたAll Wanna Doも文句無しの名曲だ。全編に漂う軽快なリズム感とスティールギターの音色が最高に心地良い。アルバム前半でも聴かせたストーリーテラー的な曲作りも光りまくったナンバー。 そしてジャズ的なアプローチがシビれるWe Do What We Canも、間違いなくこのアルバムのハイライトの一つだろう。アルバムを買った当時は当然の飛ばし曲の対象だったが、今聴くとこの曲が1番カッチョ良かったりする。 そして味わい深いナンバーのI Shall Believeがアルバムを締める。ここでも彼女の歌声に、耳だけで無く心まで奪われそうになる。本当に味わい深いナンバーだ。
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1 . Run Baby Run
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(2000.1.6 再更新)
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Sheryl Crow / The Gribe Sessions