The
Flying Burrito Bros |
おすすめ度★★★☆ |
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言い出しっぺで中心メンバーでだったGram Parsonsの脱退によってグループ存続の危機にさらされたFBBは、新たにL.AのソングライターRick Robertsを加入させて再出発に出る。 Robertsのマイルドなヴォーカルとポップな楽曲センスは、Gram時代の泥臭くてギラギラした革命的な肌触りとは異なる新たな魅力をFBBに注ぐ結果となっている。 相性もピッタリに響くRobertsとChrisのヴォーカル、楽曲と共にとてもポップな肌触りで奏でられるBernie Leadonの爽やかなギター....... 決して「歴史的な名盤」とはイカないものの、とても良心的なカントリーロックサウンドが全編に楽しむ事ができる。 内容的には決定的な名曲2を始めとするオリジナル曲の数々も勿論素晴らしいが、様々な音楽をバックグランドに持つグループのコンセプトを継承したものか、Gene Clark、Merle Haggard、Bob Dylanといったカヴァー曲のバラエティの豊富さにも注目である。 ちなみに本作発表後、Bernie LeadonとSneeky Peteが脱退。Bernie LeadonはLinda Rostadtという新人女性ヴォーカリストのバックバンドに加わる事となる。 また一方でFBBがSneeky Peteの穴を埋めるべくAl Parkinsを引き抜いた事によってバンドが解散し、職を失ってしまったドラマーのDon Henleyが友人のGlenn Freyと共に同じくLindaのバックバンドに参加。 さらに今度はFBBからChrisがAl Parkinsを連れてSteven StillsのプロジェクトManasasに参加する等、にわかにL.Aの音楽シーンが騒がしくなってきた時期でもある。
〜特にお気に入りな曲達〜 オープニングのWhite Line Feverは、Gramも憧れだったMerle Haggardのカヴァーナンバー。元メンバーへの敬意か、ココではChrisがややGramへの影響をうかがわせながらソフトなタッチで爽やかに歌い上げている。 そして名曲Colorado。都会に出てきたものの現実という壁にぶち当たった敗者の望郷ソングである。ここでは頼りなく響くRobertsのヴォーカルに尽きるだろう。後にRoberts自身も参加したLinda Ronstadtのカヴァーでヒットしている。 Hand To MouthはRobertsとChrisの共作。息の合ったコーラスワークと浮き沈みを繰り返すChrisのベースラインが印象的。ゲストのEarl Ballによるピアノもイイ感じである。 Gene ClarkによるカントリーソングTried So Hardは、これまた爽やかに歌い上げる失恋ソング。ユニゾンで進むヴォーカルスタイルからChrisの独特のベースラインまで、まるで初期Byrdsのようだ。Bernieのギターも最高にポップだ! イントロが不思議な美しさを奏でるTo Ramonaは、Dylan作によるスローなカントリーワルツ。切々と歌うChrisのヴォーカルもイイもんだ。 Four Days Of Rainは、Robertsのオハコのポップなカントリーナンバー。流して聴くと何でも無いけど、この小品的な味わいが大好きだ。 Can't You Hear Me Callingは、ChrisとRobertsの共作によるR&Rナンバー。Bernieのギターが最高にご機嫌に響き、間奏でのSnekyとの掛け合いもカッチョエエです。こういうギターも弾けちゃうところがBernieの強みでしょうかね?最近のRock'n Countryみたい。 ラストはRobertsによるオリジナルのWhy Are You Cryingでブルーグラス調に締めている。 ちなみにココまで書いて思ったのですが、このアルバムでは以前からもキャリアの中で多数の楽曲を提供して来たBernie Leadonの作品は1曲も無いですね。遠慮したのでしょうか??
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1 . White Line Fever
う〜ん、この時期のFBBの これで我慢して! |
(1999.12.25 再更新)
順路その1:Berne追っかけコース
Linda Ronstadt / Linda Ronstadt へ!
順路その2:Chris追っかけコース
Manasas / Manasas へ!
〜関連アーティスト/アルバムへのリンク〜
Gene Clark / Gene Clark
Jesse Ed DavisプロデュースによるGeneの傑作!