Delaney & Bonnie / Home <1969> |
おすすめ度★★★★★ |
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Delaney & Bonnie Bramlet夫婦がスタックスに残した唯一のアルバムで、彼らのR&Bに対する傾倒ぶりが最もピュアな形で現れた名盤である。 スタックスと言えば黒人R&Bの名門レーベルとして知られるが、彼らはスタックス初の白人アーティストとして絶大なバックアップを受けて本作を吹き込んでいる。 バックを担当しているのはBooker T MG'sのメンバー等で、Eric Claptonが結成したDerek & The Dominosにも参加するBooby Whitlockの名前が見られる所にも注目である。 プロデューサーにはMG'sのDonald ”Duck”DunnとDon Nixを向かえ、内容も正統派R&Bだ。 この時期、数々の白人ミュージシャンが我先にと黒人音楽を独自の解釈で吸収していく中、Delaney & Bonnieは自らのルーツに従い、自然体で正面からR&Bを捕らえていたのである。 そのスピリッツは見事にレコードに残り、彼らのシングルを黒人DJ達は彼らが白人とは気付かずにラジオでオンエアーしてたらしい。 もっとも、それに気付いた彼らはオンエアーを控えたらしいですが....そこら辺が響いたか、このアルバムは録音後一年程お蔵入りとなった後、彼らがエレクトラ移籍後に発売されてます。
〜特にお気に入りな曲達〜 更に間奏での絶妙の音色のキーボードが最高にカッチョ良い!まさに彼らのスタートに相応しい名曲と言えるでしょう。 Delaneyのソウルフルなヴォーカルが堪能できるMy Baby Specializesも味わい深い仕上がり。ドッシリと貫禄に満ち溢れるリズムの中で歌い上げる二人の姿が眩しいです。 My Baby Specializesも彼らの黒いヴォーカルが光りまくっている、カッチョ良いトラックです。抜群の掛け合いで展開するアレンジが素晴らしく、ホーンも絡んだサウンドにお手上げ状態だ。 Everybody Loves A Winterは本作にも参加しているWilliam Bellのヒットで知られるR&Bナンバー(僕は知りませんが)。彼らのオリジナルに混じっても、ちっとも違和感無く収まっているところは流石だ。Delaneyのヴォーカルがじっくり堪能できます。 イントロの絡みから楽し気なJust Pain Beautifulもお気に入り。終始転がり回るピアノも新鮮に響き、ドラムのリズムも独特な魅力を放つ。サビでの展開も彼らならではと言ったところか。とにかく楽しみながら吹き込んでいる彼らの姿が目に浮かぶよう。 フルートの様な音色がイントロに入るHard To Say Goodbyeは何だかCarpentersみたいなメロウな異色作。今聴くと、とてもポップに聞こえる。 Bonnieの絶品ヴォーカルを堪能できるPiece Of My Heartも最高。これだけのエモーショナルなヴォーカルを聴かせる白人女性は、そういなかったのでは!? |
この混血モードが最大の魅力!
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(2000.1.15 再更新)
順路はこちら
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ちょっと先回り
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