< ボリビア >

<楽器の写真>


画像提供/RYO氏

なぜボリビアのマンドリンが12弦になったかというと、多分、もともとアンサンブル用の楽器として発達したせいではないかと考えています。とにかく、大きくて派手な音が出ます。しかし。低音弦を3本一緒に押さえるのはキツい。。。
その他、ボリビアスタイルの写真はこちら

<ガイド>

 フォルクローレには「エストゥディアンティーナ」と呼ばれるスタイルの音楽があります。スペインのサロン音楽の流れを汲むもので、南米風弦楽アンサンブルというような趣のものです。

 エストゥディアンティーナは南米の各地で見ることが出来ますが、ボリビアでは、ギター、マンドリン、ケーナ(笛)、チャランゴ(小型の弦楽器)に歌、という構成で、マンドリンはメロディーを担当し、トレモロもよく聴かれます。

 ボリビアのマンドリンは主に、このエストゥディアンティーナで用いられることが多く、その他のボリビアものではあまり聴かれません。

 ボリビア産のマンドリンは、4コース15弦(1コース3弦)、フラットボディですが、厚みはけっこう厚く約8センチほどあります。

 弦が3本あるほかは、ヨーロッパのものと調弦は同じです。

<お勧めCD>

(タイトル)  Estudiantina LA PLATA  

(演奏者)   ------

(出版元)   DISCOLANDIA

(CD入手先)  Disco Andino

<CDレビュー>

 ボリビアのエストゥディアンティーナは、1940年くらいまでは盛んに演奏されていましたが、残念ながら現在では廃れてしまって、あまり演奏されないようです。

 今、このジャンルをやっているのは「ムシカ・デ・マエストロス」が有名ですが、近年、このジャンルの音楽の見直しが進んでいるようで、古い曲を再録したCDなどがリリースされているようです。

 男性美声ボーカルやケーナとマンドリンの相性の良さ、2〜3台で演奏されるマンドリンのアンサンブルのメロディアスな感じに加え、ボリビアならではのリズムとノリが独特の情緒を出しています。フォルクローレといってもヨーロッパの面影を残した粋な音楽をぜひ聴いてみて下さい。