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Don Caballero



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あなたがたにとって、デジタルとアナログの、サウンド的な違いとはどんなものなのでしょうか?

Demon:俺個人はDMM方式の(100%アナログな)レコードって作ったことがないんだけど、たとえDMMしていなくて、どこかしらデジタル処理を経ているレコードであっても、ディスコ・パーラーで大音響でプレイするために作られたような、80年代のすごくいいターンテーブルで聴けば、「ウッ」と一撃を与えてくるような瞬間(bump)があるのがわかるんだよ。ビートルズの『リボルバー』のアップルのオリジナル・プレスや、ストゥージズの『ファンハウス』のオリジナル・プレスを聴いても、そういう「ウッ」っていう瞬間があるようにね――真正なサウンドならではの、揺さぶられるような瞬間っていうのがあるんだ。だから俺達もできる限り、そういう音をモノにしようと努力してるけんだど……。

Jason:それってエンジニアやプロデューサーにもよるんじゃないかな。

Demon:こういうことに関しては、実はこいつのほうがよく知ってるよ。

Jason:俺はエンジニアでもあるんだけど、アナログ・テープ・レコーディングと同じような温かみと優れた特性を持ったサウンドを、デジタルでも作ることは可能だと思う。ほんのちょっとの余分な努力とノウハウだけで、そういうトーンやサウンドをデジタル・ワールドでもモノにすることができるんだ。そういう意味では、俺達のエンジニアのアル・サットンも、ホント素晴らしい仕事をやってくれたよね。そもそもアルにとってはレコーディング方法は大して重要なことじゃなくて、彼ならたとえカセットでレコーディングしたとしても、同じくらい素晴らしい音を創り出してくれたはずさ。どんな媒体でも同じサウンドをモノにできるくらい、自分の仕事と俺達のバンドのことを熟知してるってことだよ。

Demon:次のアルバムで使ってみたいと思ってるもののひとつが電子ドラムなんだけど、もしまたアルと一緒にアルバムを作るとしたら、スタジオにPAを置いてやりたいんだよね。PAをセットしたスタジオでドラムを叩いて、ああいう爆風が吹いたかのようなサウンドをモノにしたい――「低音をここまで持ってきて、中音をここまで持ってきて」っていうようなやり方じゃなくてね。

Gene:ダイレクトに……。

Demon:そうそう。実際、アルは以前にもやってたしね。

ちなみに、さきほどタッチ&ゴーの話が出ましたが、スティーヴ・アルビニはすごいアナログ派で知られてますよね。今日のライヴでサポートを務める54-71というバンドも、最新作をアルビニのところで録ってきたんですけれども……。

Demon:ああ、スティーヴは毎日24時間働いてなきゃ我慢できないような人だから。

(笑)。

Demon:だからスケジュール帳をいっぱいにするためにも、54-71だけでなく、他にも大勢のバンドが必要になるのは当然のことだよ。「1日仕事しないと偏頭痛がしてくる」って言ってるくらいだからね(笑)。

Jason:で、アナログ云々に関して言うと、スティーヴはデジタル・メディアを使って仕事するのを拒否してるんだ。

Demon:いや、彼だって目の前にプロトゥールズがあったら使うよ、本当に。俺見たことあるし。

ほう。

Jason:でも、声を大にしてデジタル・レコーディングに反対してるけどね。

Demon:ああ、もちろん。スティーヴは、さっき話したDMMで、自分の音楽をレコーディングしてるからね。

では、デジタルで録る時に最も気をつけなければいけないところ、意識すべきことって、どんなことなのでしょう?

Jason:ハイエンドな部分だね。ピカピカに洗練された高性能機材を使って、すごく鈍い音を作ることもできれば、すごくとげとげした耳障りな音を作ることもできるわけ。それってイコライザーのかけ方にもよるんだけど、よく言う“エアリー(広大な、空間的広がりのある)”な音質って、「テープで録った音にもそういう質感はある」と考える連中もいるけど、実はアナログ・レコーディングの場合は、高周波が跳ね返ってるのがそう聞こえるわけ。

Demon:あとさ、MP3の場合、自分が聴くまでに数え切れないくらいファイルがシェアされてきたことが、聴いててわかるんだよね。レアなデモとかブートレッグとかになると、ようやくコピーが焼ける頃には既に何百もサイトでファイルシェアリングされてきてるわけで、そいつを自宅でナイスなステレオで聴いたとしても、聞こえてくるのは散々浪費され消耗された音なんだよ。

Jason:「MP3とヴァイナルの違いなんてわかるわけがない」って主張する連中もいたけど、でも実際、俺には聴いたらすぐにわかるんだよね。

マジですか? とにかく、そんなふうに機材が変わったり、音楽的な環境は急速に変化してきたわけですが、インディペンデントな立場で活動するアーティストにとって、この10年で状況はどうなったと思いますか? やはり困難も大きい感じでしょうか。

Demon:レコードを売って、自分たちの作品に対する金銭的な報いを得ようという部分に関しては、確かに難しくなってきてるよ。でも、それを言ったら今やミック・ジャガーだって「売れなくなった」って文句を言えることになっちゃうし(笑)、メタリカだって不平を言う権利を持ってることになるけどね。ただ、どんなに面白くない状況でも俺達にできることがひとつだけあって、それがライヴなんだ。俺達のライヴ・パフォーマンスを誰かがホログラフィー撮影でブートレッグして、まるで自分も会場にいるかのような映像を自宅のリヴィングで観られるようにでもならない限り(笑)、自分たちのライヴを観てもらえば必ず満足してもらえる自信があるよ。

なるほど。では、時間がきたので最後の質問です。以前にインタビューしたとき、「ツアー中には、食べてるスナックを噴き出すくらいの面白いバカ話をするのがすごく楽しみで、曲のタイトルはそういう話からつける」という話をしていましたが、そのバカ話で、最近いちばんウケたやつをひとつ教えてください。

Demon:最新作の場合だと、たとえば“Awe Man That’s Jive Skip”っていうタイトルは、ある友達が別の友達に言った言葉なんだ。友達Aが友達Bに「昼飯時に君のガールフレンドを見かけて“やあ”とあいさつしたよ」と話したとき、Bが“Awe man, that’s jive skip.”(俺の頭越しに、何て誠意のないやつなんだ)って言われたんだそうだ――まるでそれが不適切な行為みたいにね(笑)。Aは「何がマズイんだ? ただ挨拶しただけで、お前の彼女を口説こうとしたわけでもないのに」って言ってたよ(笑)。あと“The Irrespective Dick Area”というタイトルは、ある父親が、下の息子がピットブルにタマを噛まれたとき、上の息子に留守電で「ああ、アンディかい。大したことはないんだが、弟のエディが事故に遭ってね。ピットブルに噛まれたんだよ……その……ちんこ一帯(dick area)を……」って留守電にメッセージを残したっていうんだ。

Jason:アハハハハ!


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