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Tokyo, 2005.11.14.
text by Yoshiyuki Suzuki
interpretation and photo by Hidetomo Hirayama
translation by Shizu Kawata

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 05年11月に待望の再来日を果たしたカーシヴ。直前のチェロ脱退による影響など微塵も感じさせない、その磐石な演奏には改めて惚れ直させられましたね。
 これまでティム・ケイシャーには何度もインタビューしているので、今回はベースのマット・マギンにも来てもらい、本当に長いこと続いている2人のパートナーシップについても話題に絡めつつ、少し角度を変えた取材を行なってみました。来年予定の新作にも超期待!


「今後は柔軟性のある音楽活動を展開していきたい。昨晩のライヴではキーボードも外して4ピースのシンプルなギター・ロックに挑戦したけど、来年リリースする新作のツアーではサポート・ミュージシャンにも参加してもらうつもり。そうやって楽曲が生まれ変わり、ライヴも進化を遂げていくからすごく楽しみなんだ」

今日はマットにも来てもらいましたので、まずは2人が最初に出会った頃の話を聞いてみたいと思います。幼馴染だそうですが、どのようにして知り会い、親しくなっていったんですか?

Matt:両親同士が友達だったから2〜3歳の頃から知ってるんだよ。

Tim:「出会った」って感じじゃないよな。まさに幼馴染。誕生月も一緒なんだよ。

Matt:ほんの2週間違い(笑)。

Tim:赤ん坊だったのは勿論、家も近所だったし気付いたらもうそこにいたんで最初に出会った頃のことはまるで覚えてないんだ。家族に近いかもしれないな。だって家族との初対面なんて誰も覚えてないでしょ(笑)。

Matt:それからいつも一緒に遊んでた。

Tim:ただ、うちの両親の意向で、僕は先に学校へ入学したから学年がひとつ違いになってしまったんだ。まあ、出来が良かったからなんだけど(笑)。

Matt:(笑)。

Tim:小中高と同じ学校に通ってたよ。学年こそ違えどいつもつるんでた。

Matt:下級生だったのに遊んでくれたんだよ(笑)。

では、2人で一緒に音楽を始めた時の記憶は?

Matt:覚えてない(笑)。いつ、どこでって記憶はあるけど何がきっかけで楽器を演奏するようになったのかは定かじゃないんだ。なんとなくスティックを持って椅子をドラムに見立てて叩き出したんだよね。

Tim:僕が引きずり込んだのかもしれないな。

Matt:(笑)。

Tim:小学5年生のクリスマスにカシオのミニ・キーボードをプレゼントしてもらったんだ。音楽を演奏できるのがとにかく嬉しくて簡単な曲を書いたりもしてた。それから中学に進学して、当時はデヴィッド・ボウイみたいなミュージシャン達に影響されていったんだよ。楽器も弾けないってのにマットと僕と近所の友達で、ファイン・ヤング・カニバルズなんかをコピーしたり(笑)。記念すべき最初のバンド名はセミ・コンシャス。マットはドラム・スティックの代わりに木べらみたいな木製のスプーンを使って枕をボコボコ叩いてた。

Matt:そこそこ良い音が出てたし(笑)。

Tim:(笑)。

Matt:お前ん家の椅子もなかなか良い音出してたよな(笑)。

Tim:そうだな(笑)。

レコーディングは?

Matt:したよ。カセット・テープだけどね。

Tim:そして僕が中3、マットが中2の時になって、一緒にバンドをやろうって話になった。僕はそれ以前から家に転がっていたギターを弾いてたんで「俺はギターを買うから」ってマットに言って。

Matt:「じゃあ俺はベースを買うよ」ってことになって。そうすれば一緒にプレイ出来るし競争しなくて済むだろ? 当時の僕たちはツイン・ギターなんて想像だにしなかった(笑)。

Tim:それが功を奏したと思うけどね。お陰で自分達のサウンドを作れたというか。

ティムはその時にエレキ・ギターを買ったんですね?

Tim:そう。

Matt:確かスクワイア・ブレットだったよな?

Tim:ああ。13〜14歳ぐらいだった。

当時夢中になっていたのは、どんなバンドやミュージシャンでしたか?

Matt:そうだなあ、クラッシュとか……。

Tim:部屋に貼ってたポスターを思い出そうとしてるんだけど……デヴィッド・ボウイ、スミス。

Matt:R.E.M.、ニュー・オーダー、ジョイ・ディヴィジョン、スクイーズ、ザ・ジャム、イングリッシュ・ビート。

Tim:ジェネラル・パブリックにラモーンズ。

Matt:そしてサイモン&ガーファンクルも。色んなジャンルの音楽を聴いてたよ。メタリカのようなへヴィ・サウンドを聴くようになったのはそれからずっと後の話で、最初はポップやロックが中心だった。

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