KAWASAKI CLUB CITTA´KAWASAKI 22/9/1996

さて、みなさん。泣いても笑ってもこれが最後。最終日です。


朝起きたら外は台風・・・。呆然と天気予報を見ていると、あっと言う間に電車は止まっていく。いつの間にか蒲田までの折り返し運転となっていた。あわてて家を飛び出し会場にたどり着いた時にはすでに開場されていた。メンバーたちは、この日はリハーサルはない予定だったが台風でどこにも出かけられず、ホテルのロビーで台風見物をしていたらしい。
この辺はそれを偶然にも見ていたR・Duckに再登場していただこう。
CLUB CITTA´の2日目の日、台風が来ていて、ホテルの前の木が折れたり、さしている傘がおちょこになったりしているのをShelleyは後ろに手を組んで(Shelley得意のポーズ)ちょんと立って、じーっと見ていた。イギリスにはそんなすごい台風はないから珍しかったようだ。
その後、ダムドのメンバーも出て来て、TonyとPhilipとツアーマネージャーのNigelも、どこからか戻って来て全員揃って台風を楽しんでいた。
そのうちPhilipが「写真撮ってやるから嵐の中に立ってみろよ」とTonyを促し、Nigelと2人でゆっくりと歩いて濡れに行った。Tonyはタバコを持ったまま………。2人は大はしゃぎ。
リハーサルの後、Tonyがダムドの楽屋に来ていて、Captainのギターを取り上げ、"Stretcher Case "を弾きながら「ここはこうした方がいい」などと意見していた。オタクだ。初期のダムドの曲は弾けるらしい。オタクだ。Steveもふらっとやって来てCaptainと弾んでいた。
ダムドの楽屋は"NO SMOKING"なので2人共タバコは吸えず……。
Tonyは某レコード会社の人の名刺を見せながら「この人知ってる?ここで俺、freeのレコード貰えるんだぜっっ!!」と嬉しそうだった。オタクだ。
という訳で台風にもかかわらず集まったたくさんのニコニコ顔のファンで埋る会場で最終日のライブは始まった。やはり最終日という事で客もメンバーもはじけている。と言っている私もはじけていた。
なんと、この日は私の思い入れの強い「Running Free」を演ってくれたのだ。前奏段階からボロボロと泣きだした私は「こんな事じゃダメ。これでツアー最後なんだから1分1秒でも見逃しちゃダメ」と顔を上げる。「I Believe」が終わる頃には「無限」に続くかと思われたこの夢のツアーが終わってしまった事に大泣きしている私がいた。しっかりとアンコールを演り、笑顔でステージを降りていくメンバーたち。また見る事は出来るって頭では分かってるつもりでも「終わった」感が増し、この世の終わりみたいな気がした。
・・・しかし、この日は「Special Present」が用意されていたのだっ!!!!
ダムドのライブが終わり、アンコールも終えたところでバズコックスのツアーマネージャーのNigelがなにやら準備を始めたのだ。TonyのBassが登場した時は、もうみんな気が付いてニコニコが絶好調!! そう、ダムドとバズコックス夢の共演である。どっちがボーカル? それはShelley!! そうなのだ、なんとこの日CaptainとSteveがGuitarを、Philipがドラムを、TonyがBassを、ShelleyがリードでDaveがコーラスというおいしい状態で「Ever Fallen' In Love」を合唱したのだっ!! 途中Captainの長すぎるGuitarを止めようとDaveが割って入ったり、ブチ切れたShelleyがセーラー服のCaptainに襲いかかって腰を振ったり(怖い)飛んだり跳ねたりの大騒ぎ。Nigelがビデオを持ってステージに出てくればカメラを構えてGarrieが何やら撮っていたり(何が撮れたの??)バズコックスファンのSTARCLUBの「けんさん」は、見ているこっちが恥ずかしい程、うれしそうにGuitarを弾いてるし、みんな大狂乱のうちに曲は終わり「どーもーありがとーぎざいましたぁーーーっっ」とShelleyはブチ切れ「行きましょーーーっっ!!」(いったい何処へ??)と言い残してこの夢の共演と日本ツアーは終了した。


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