100点満点レビューです

過去ログ 2002年 2001年


FIREWIND − BURNING EARTH 89点 (METAL)

若き天才ギタリスト ガス・Gのバンド
既に地位を築き上げた名ギタリストと並べても遜色の無いガスの実力が発揮されてる一枚

曲は全編メタル DREAM EVILのような真性メタルからは少し離れたい地にいる亜流のメタル
それでもメタルフラッグを抱えている事には変わりはないし
ガス自身メタルが好きなんだなと感じられる

ボーカルのレベルも高く聴きやすいが
やっぱりメインはガスのギタープレイ
色々なメロディラインを弾きこなすガスはこれからのギターヒーローでしょう


STONE TEMPLE PILOTS − THANK YOU 85点 (ROCK)

ガンズ3人衆の新バンド VELVET REVOLVERのボーカリスト スコットの本職バンド
VELVET〜加入でこちらのバンドがどうなるかはわからないけど
元々こっちのバンドだってヒットしてるバンドです

こちらはベスト盤 新旧織り交ぜて名曲収録
意外にこのバンド名前を知られていない傾向が強いのですが
大物なんです

ハードロックに近い曲のセレクトが多いのもよし
本物のアメリカンハード、バッドボーイズロックンロールを堪能するならこの一枚


AINA − DAYS OF RISING DOOM 88点 (POWER METAL)

メタルオペラアルバム
参加メンバーにはかのマイケル・キスクの名前も
他にはトビアス・サメット、グレン・ヒューズ、トーマス・リトケ、オラフ・へイヤー
と一流のボーカリストの名前が並ぶ
バックを支えるメンバーもデリク・シェリニアンやイェンス・ヨハンソンとこれまた一流

最近のメタルオペラの中でもこれだけ北欧系の有名人が集まったアルバムは無いです
曲自体もレベルが高いし なによりメンバーのレベルが高いとやはり聴きやすい

ちょっと違和感を感じるのはキャンディス・ナイトくらいなもの


SKID ROW − THICKSKIN 72点 (METAL)

昔はよかったと思ってしまう一枚
確かにインターネットで公開されていた時よりはましになってはいるが・・・・
所詮セバスチャン・バックの偉大なカリスマには到底及ばない情けないレベルの
新ボーカリストが全てを台無しにしている
曲自体も昔の方がよかったと感じるがこれをセバスチャンが歌っていればもう少しまともになったはず

特に最低なのが名曲中の名曲 I REMEMBER YOU のセルフカヴァー
このできの悪さは過去に例を見ない
なんでリメイクしたのか意味が全くわからん
バラードの名曲をポップソングにする必要はホントにあったのか?


PAUL GILBERT − ACOUSTIC SAMURAI 84点(ROCK)

ハードロックカフェでのアコースティックライブの音源
つくづくこの人は化け物だと感じさせられる一枚

アコースティックギターでSCARIFIEDなんて普通弾けないです
ソロのポールの曲はアップでポップな感じなものが多いので
アコースティックになると少し違和感も感じる

世界のギタリストの最高峰を体感できる一枚


PANTERA −THE BEST OF PANTERA 86点(THRASH METAL)

PANTERAのベストアルバム
アメリカ南部のカウボーイは実は超荒くれの極悪集団だったという感じ
ベストなだけに捨て曲なし

80年代のスラッシュの流れを未だに守り続けているのは
このバンドにSLAYERそしてANTHRAXくらいのものだろう

スピードとヘヴィを徹底追求した音楽の集大成がここにある


GOLDBRICK − LIVE!〜GROOVY NIGHTS 2003 82点(JAPANESE METAL)

森川之雄と梶山章の新バンドのライブアルバム
70年代的ハードロックスタイルを基本に色々な味付けをしている感じ

ベース ドラムには陰陽座の瞬火と斗羅が参加
陰陽座では聞けない二人のソロタイムなんかは魅力的

大本にあるのはDEEP PURPLE
SPEED KINGのカヴァーをやっているあたりでルーツがわかる


↑NEW
↓OLD


DREAM THEATER − TRAINS OF THOUGHT 98点 (PROGRESSIVE METAL)

METLOPOLIS 続く SIX DEGREES OF INNER TURBLANCE
と立て続けに傑作を世に送り出したDREAM THEATER 注目のニューアルバム

完成度の高さはさすがと言わざるを得ない
DREAM THEATERらしい深遠なる精神世界の具現化はこのアルバムでも健在
歌詞に込められたメッセージ
そして感情の起伏を吐き出すかのような見事なメロディライン
プログレッシブの世界でこのバンドにかなうバンドは存在しない
特にボーカル ジェイムス・ラブリエの表現力はここ数作で段違いのものになってきている

全編ハードな曲が多い上に各個人の実力は全てトップレベル
前作SIX DEGREES〜収録の名曲GLASS PRISONの続編ともいえる第4楽章 第5楽章が登場
GLASS PRISONの最後の歌詞 THE DOOR WAS WIDE OPEN・・・・開かれたドアの先の世界は今後も続く
全12楽章あると言うから驚きだ 全てが聴ける日が待ち遠しい

現在のバンドの中でここまで感情を揺さぶられるメロディと
それを表現する演奏力を備えているバンドは皆無だ


BON JOVI − THIS LEFT FEELS RIGHT 90点 (ROCK)

個人的に過去の作品のリメイク トリビュート リアレンジなどなど 焼き直し系は好きではないです
なぜなら元の曲の方がカッコいいのが大半だから

ところがこれはニューアルバムと言ってもいいくらい斬新なアレンジで打ちのめされました
元の曲がカッコいいってのもあるけど それを違った角度から見て さらにアコースティックでアレンジする手法が高評価
これもプロデューサーのパトリック・レナードの仕事振りでしょう

はじめてIT'S MY LIFEを聞いたときの鳥肌の立つ衝撃を
もう一度このアルバムのIT'S MY LIFEで味わえるとは思いもよらなかったです

企画ものの範疇に入るアルバムですらこの完成度
今のBON JOVIはノリにのってる時期なんだろうなと思います


IRON MAIDEN − DANCE OF DEATH 95点 (HEAVY METAL)

6人編成となったメイデンの2枚目
前作 BRAVE NEW WORLD ではテクニカルで複雑 どっちかと言えばプログレ的な要素が強かったが
今作はよりストレートな仕上がり

もちろんメイデンらしいプログレ的な複雑な展開を見せる曲もあり
全てにおいて完璧なバランスでの選曲を感じる

6人編成となってアルバムと同じサウンドをライブでも演奏できる彼らのこと
新作からの曲をライブで完全再現したなら
凄まじい盛り上がりを見せることは容易に想像できる

ノリ良し 曲良し ブルースの声も良し ソロもばっちり
今年の最注目アルバムのひとつであることは間違いなし


IRON MAIDEN − ROCK IN RIO 88点 (HEAVY METAL)

10万人 20万人と凄まじい規模のフェスティバル ロック・イン・リオ で録音されたライブアルバム
BRAVE NEW WORLD に伴うツアーの最終地点となっており
選曲は新旧取り混ぜて最高峰のものになっている

なにより観客の声というより地響きが凄い
臨場感あふれるアルバムに仕上がっている

6人編成になったことにより ライブでもアルバムどおりの再現が可能になっているところも見逃せない
ブルースの歌声は相変わらずの力強さ

新旧取り混ぜていることから メイデンの入門にも使えるベストな一枚


ANDREW.W.K − THE WOLF 83点 (PARTY ROCK)

激烈パーティー馬鹿 アンドリュー兄貴のセカンドアルバム
邦題は一匹狼ときたもんだ

前作のパーティー一直線なノリノリアルバムと比べると
今回はちょっと落ち着いてるかな
それでも楽しげな曲は揃っている

前作はパーティー開始直後 いきなり全力疾走で聞くアルバムだが
今作は全力疾走後 軽いクールダウンの後 パーティー終焉に向けて突っ走るアルバムかな
何も考えてなさそうなパーティー一直線野朗が
実は細かく流れをしきってたりする典型的な例は未だ健在
前作以上に作りこんである楽曲陣に脱帽

日本版ボーナスのパーティー一直線なライブ2曲を聴くと
こっちの方がやっぱり勢いあるなぁとは思ってしまう


GAMMA RAY − SKELETONS IN THE CLOSET 83点 (GERMAN METAL)

HELLOWEENの分家 カイ・ハンセン率いるGAMMA RAYのライブアルバム

2枚組で曲的には十分のボリューム
カイのボーカルは好き嫌い分かれる所だが
ライブで聴く分には十分である

なつかしのHELLOWEENナンバーも聞けたりするのはお得だったりもする
入門編にも使える一枚


MORIFADE − DOMI-NATION 92点 (MELODIC SPEED METAL)

MORIFADEの約一年ぶりのニューアルバム
ポストSONATA ARCTICAと呼ばれる北欧系バンドの一つ
DREAMTIDEとも並べられそうではあるが・・・

今作には脱帽
前作ではスピード感が感じられないと書いたのだが・・・
今回はそれを超越した
確かにスピード感も前作よりずっと増してる
それはドラムパターンの工夫だけがもたらしているものではない

今作では曲のアレンジが練りに練られている
このアルバムにかける意気込みが強く感じられる

メロディセンスは前作から一級品だった上に
今回は曲のグルーブ ノリも装備したのだからたまらない

メロディックスピード系が好きならこのアルバムは必ず聞いておけ


EDGUY − BURNING DOWN THE OPERA 82点 (GERMAN METAL)

EDGUYよりもAVANTASIAで有名になってしまった気もするトビアス・サメット率いるイタリアンバンド
2枚組のライブアルバムとなっている

HELLOWEEN直系のバンドの一つだが
本家HELLOWEENのソングライター ヴァイキー&カイ がその実力を高く評価しているトビアスのバンドだけに
曲のレベルはかなり高い
HELLOWEENが好きなら嫌でもはまるバンド

ただ、アレンジ的にちょっとしつこいかなと感じる部分もある
演奏はしっかりしてるしメンバーもまだまだ若手
先が楽しみなバンドです


TWILIGHTNING − DELIRIUM VEIL 86点 (HEAVY METAL)

かの有名なスパインファーム所属のフィンランド出身バンド
スパインファームと言えば ソナタ カルマ などなどメロディックなバンドを数多く排出したレーベル

当然このバンドもメロディラインには美しいものを持っている
デビューアルバムとは思えない完成度の高さを感じさせる

方向性はジャーマン・メタルをよりメロディアスにした感じ
これから先 かなりの期待を持てる見事なバンド

ボーカルはマイケル・キスクを崇拝するEDGUYのトビアス・サメットに近い
高音域も見事に歌いこなしているので 聞いていて安心


NIGHTRAGE − SWEET VENGENCE 86点 (HEAVY METAL)

このアルバムにはゲストとしてDREAM EVILのギター ガス・G が全面的に参加
アルバム中のリードギターを全て弾いています
DREAM EVILやMYSTIC PROPECYでは表現しきれない
ガス・Gの正統的なスラッシュプレイを聞けるのが美味しい

全体的にはやや飽きる部分もあったりするのですが
ガス・Gファンは買っておいたほうが良い一品


INFLUENCE CONNECTION VOL.1 MR.BIG − 78点 (ROCK)

ビリー パット リッチーが中心となって
様々なゲスト達とMR.BIGの曲をプレイ

参加ゲストもかなりの大物ぞろい
ビリー パット リッチーは当然として
ジョー・リンターナー グレン・ヒューズのPURPLEコンビ
さらにはポール・ロジャースを引っ張り出してきたり
元MEGADETHのマーティーさんやら
イングヴェイも参加
一風変わった所ではなんとキアヌ・リーブスまで参加してたりする

元々名曲があって それをカヴァーしたようなもの
やっぱり原曲の方が良いなと思ってしまうのも当然
エリック・ポールも参加していればより面白いアルバムになったとは思うんだけど・・・


DREAMTALE − OCEAN'S HEART 75点(MELODIC SPEED METAL)

ポストSONATA ARCTICAと呼ばれ 鳴り物入りでデビューしたはいいものの
正直実力がついて来ていないバンド

セカンドアルバムとなるが 前作でのメロディ重視イメージから
ややリフよりに傾いたことで 持ち味も変化
元々それほどレベルが高かったわけでもない上に
方向性の変化により何がやりたいバンドなのかわからなくなってる

その上 だらだらした曲が大量に収録されているのでかなり飽きる
もう少し収録曲を厳選してアルバム短くした方が良かったのでは・・・
レベルの低い曲を大量に収録されると聞く方もキツイ

SONATA ARCTICAの地位はかなり遠のいたのではないでしょうか


BRAINSTORM − SOUL TEMPTATION 80点 (POWER METAL)

HELLOWEEN直系パワーメタルバンド
スピードよりもグルーブ重視のスタイル
演奏力はしっかりしているのだが・・・ボーカルが力不足かなぁ・・
表現力がいまいちでバックサウンドはしっかりしてるだけに
逆に浮き上がってるのが残念

こういうバンドにマイケル・キスクがいたらかなり大化けするんだろうな


DORAGONFORCE − VALLEY OF THE DAMMNED 90点 (GERMAN METAL)

久々にメタルらしいメタルを聴いた気分がする
初期HELLOWEEN それこそカイ・ハンセンがボーカルをとっていた頃の
直進型ジャーマンメタルの流れを引き継いでいる
リフ スピード 全て文句なし

ただ、ギターソロだけはややワンパターン気味で飽きる部分もある
早く弾けるのはわかったから もう少しフレーズに捻りが欲しいものです

将来有望な発掘バンドです


PARAGON − THE DARK LEGACY 80点 (POWER METAL)

HELLOWEEN直系のパワーメタルバンド
実力的にはまだまだ遠くHELLOWEENには及ばないが・・・
この系統が好きな人なら結構ノレルアルバムではある

オリジナリティがあると言えるわけではないが・・・
音に厚みを持たせているところは評価できる
ボーカルは好き嫌いがわかれそう


ARCH ENEMY − Anthems Of Rebellion 93点 (HEAVY METAL)

アンジェラ姉さん加入2作目のアルバム
2枚目は勝負となると言われることが多いが
ARCH ENEMYに限ってはその心配は一切無用

天才メロディメーカーである マイケル’兄’アモットの作る曲はどれも絶品
前作ほどのツインリードやリードリフの導入はないものの
今回はシンプルでありながら強力なリフで勝負した感がある
往年のへヴィメタルの流れを受けながらも さらに先へ進んだ見事なアルバムである

アンジェラ姉さんの力量も相変わらず 野獣の咆哮は未だ健在
強力なグルーブを支えるダニエルのドラム シャーリーのベース
そして何よりメインであるアモット兄弟の流麗で強力なギターと
まさに隙が見当たらない 2作目のジンクスとは無縁のバンドであることを確認させられる


BLACKMORE'S NIGHT − Ghost Of A Rose 82点 (RUNESSANCE MUSIC)

へヴィな要素は一切ないが 天才ブラックモアが作り出す素晴らしいまでの世界観は絶品
ルネサンス音楽の復興をテーマにしているバンドなだけに
中世的な世界観にあふれるアルバムとなっている

ただ、へヴィなものに慣れていると数曲は素晴らしいものがあるのだが
どうしても中途半端な曲の続く中だるみ間をぬぐうことができない
RAINBOW再結成はやはり夢のままで終わってしまうのか・・・


BLIND GUARDIAN − LIVE 90点(GERMAN METAL)

ガーディアンのライブ盤 2枚組
NIGHT AT THE OPERAに伴うワールドツアー 各地からの音源から構成されている
新作に伴うツアーといえどガーディアンとして演奏するべき曲は全て収録されている上に
昔からのファンを喜ばせるMajestyのような隠れた名曲まで収録
ガーディアン入門には最適な一枚 ベスト盤的な要素もある

ガーディアンのライブでは客が歌うのは義務
それを裏付けるかのような見事な大合唱が収録されている
ライブの凄まじい盛り上がりをそのまま収録している感じ


EVENESCENCE − FALLEN 90点 (HEAVY ROCK)

全米で急激に人気を博した女性ボーカルエイミーを擁するバンド
アメリカのバンドには珍しい ゴシック的なボーカルにへヴィなリフを言う特徴あるバンド

サントラ デアデビルに提供した曲で爆発的な人気を得た
その曲のみゲストで男性ラップが入っているが他は全てエイミーのボーカルのみ
新しいタイプのバンドではあるが
2作目の想像がつかないのが気になる
どの方向性に進むのかが注目されるところ


陰陽座 − 赤熱演舞 95点 (JAPANESE HEAVY METAL)

陰陽座初のライブアルバム
しかし黒猫の歌唱力の高さには驚かされるばかり
瞬火のボーカルもそこらの駄目バンドのボーカルよりよっぽど上
良いバランスになっているのはさすが

演奏力も相当高く 選曲も美味しい
陰陽座の入門としてこれ聞いておくのも良いです
久々に日本から良いバンドが出てきたなと思います

MCはまだまだ発展途上だけど 既に唯一無二のビジョンを作り出しているバンドなので
この先の発展がますます楽しみ


KALMAH − SWAMPSONG 90点 (MELODIC DEATH METAL)

フィンランドからのメロデスバンド
路線的には前作と同様
美しいメロディにデス声が乗っている メロディの流麗さは相変わらず絶品
Children Of Bodom が好きな人はこのバンドにも必ずはまる

前作での高度なリフと高品質なメロディの組み合わせに比べてしまうと
今作ではリフの面がちょっといまいちかなとも思う

この手のメロデス系バンドの中では
ARCH ENEMYやChildren Of Bodomに肩を並べられるレベルのバンドであることは確実
亜流のその他大勢のバンドではないことだけは確か


AT VANCE − The Evil In You 82点(MELODIAS HARD)

今作よりボーカルがマッツ・レヴィンに変更
前任ボーカリストがかなりの実力者だっただけに残念
マッツはイングヴェイの所で歌っていた事もあるだけの実力者ではあるが
このバンドにはいまいち溶け込んでいないような・・・

前作でのインパクトに比べると 全編通してまぁこんなもんだろうと思う程度の
一般的なアルバムになってしまっているのが残念
彼らならもっとセンスの良い傑作が作れたはずだが・・
やはりボーカル交代が響いているのだろう


ANDREW W.K − I GET WET 90点(HARD ROCK)

アンドリュー兄貴 衝撃のデビューアルバムを今更購入
中身はどこまでも一直線なパーティーロック

何も考えてないような人が実は一番細かく物事を考えているとでも言うような
一曲一曲 細かいところまで重厚で楽しい音作りを心がけてる兄貴の心意気に感服

パーティーするならこれ聞いとけば間違いなし


METALLICA − ST.ANGER 90点(HEAVY METAL)

注目のMETALLICA最新作
発売日が前倒しになる嬉しいハプニングがあり全編聞くことができました

一回目の感想 リフは凄いけど音がしょぼい
ドラムなんかカンカン言ってるしこれってどうなの? METALLICAらしいサウンドじゃないしなぁ・・
といった感想だったんですけど
このアルバムの本当の姿はヘッドフォン使って大音量で聞いたときに明らかになります

2回目ヘッドフォン使用大音量で聞くと・・・
なんだこの生々しさは・・・ベースの音で震えるドラムセットの小さな響きまで逃すことなく収録
アンプの発する電源音まで聞こえてくるし・・・
とにかく一発で収録したような圧倒的な生々しさ
ヘッドフォン使ってみればMETALLICAらしいサウンドに豹変します

このアルバムの影響力がメタルマスターやブラックアルバムほど大きいものとは思わないし
過去のアルバムを超えてるとも思わないけど
それでもこの時代にMETALLICAがこういうアルバムを作った意義は大きい

曲自体はリフまたリフの応酬 全てがMETALLICAらしいグルーブ感を持った重くうねりのあるリフ
その代わりカーク・ハメットのギターソロは全然無し
リフ自体が複雑な展開を見せるのである意味ソロみたいなもんだけど・・
やっぱりカークのソロ無しはちょっと寂しい部分がある

ブラックアルバム以前のNWBHMを感じさせる要素もあるものの
全体としてはブラックアルバム以降のへヴィロック路線を未来へと突き進めた感もある
良い意味で過去の作品の良さを融合させ別次元へと昇華させたアルバムだろう
注目はこの次にこの路線をどの方向に突き進めて行くのか
この路線にカークのギターソロが入ったとしたらモンスターにふさわしいアルバムになるのだが・・・
リフ重視型に進んだ場合はMETALLICAはLOAD RELOADでの失敗を再び繰り返すことになるだろう


PAUL GILBERT − PAUL THE YOUNG DUDE 90点 (HARD POP)

ポール初のベストアルバム
ファーストソロの時はダメだなぁと思ってたら その後かなり成長してたらしいw
選曲はポール自身がやったらしいけど
どの曲もやっぱりギターは見事

インストナンバーも数曲収録されているし
なんといってもジミおじさんとのブルースアルバムからも曲を入れてくるあたりが
ニクイ演出

おまけCDは全編アコースティック
これまた見事なギタープレイを堪能できてお得です
買うなら初回版に限ります

欲を言うなら ネットのみで公開されてた
ポールバージョン へヴィメタルな愛のしるしも入れて欲しかったな


MYSTIC PROPHECY − REGRESSUS 84点 (HEAVY METAL)

希代の天才ギタリスト ガス・Gの別プロジェクト
全編メタル一色

ガスの天才的なプレイを聞くならこっちなんだけど
やっぱりDREAM EVILでフレドリックに引き出されてるガスのプレイのほうが良い

バンドとしてはボーカルがちょっと弱いのが難点
ガスの上手さを堪能できるのがポイントかな


DEREK SHERINIAN − BLACK UTOPIA 83点 (PROGRESSIVE HARD)

元DREAM THEATERのソロ作品
全編インスト

いきなりイングヴェイの早弾きから始まる上に キーボードが前に推し出てくることが余り無く
ソロ作品としては異色なもの

注目は ザック・ワイルド VS イングヴェイ のスーパーギターバトル
しかも、その土台を支えるベースラインをビリー・シーンが弾いているって言う
なんとも究極な豪華取り合わせ

ただ、全体的にはゲストの演奏が目立ちすぎて
アルバム全体だと印象が薄い点かなぁ・・・


ERIK NORLANDER − MUSIC MACHINE 90点 (SYMPHONIC METAL)

LANA LANEのブレイン エリク・ノーランダーのソロ作品

なんといってもゲストが多種多様 ものすごく豪華
エリクの人脈全て使ったとしか思えない

曲のほうも素晴らしい
展開の妙 そしてゲスト含めての技巧の高さ
メロディラインの美しさはさすが

LANA LANEではラナの歌声が弱い部分が結構あるけど
こっちは各ゲスト 特にマーク・ボールズまで居るくらいだから
エリクのメロディセンスを生かすのはこっちのほうだなと思える

LANA LANEよりずっとハードでメタルよりのサウンドなのも高評価


SOILWORK − FIGURE NUMBER FIVE 78点 (NEW METAL)

中途半端なメロディラインと中途半端なへヴィさを融合させてる感じ
ライブでは大いに盛り上がるんだろうけど
数回続けて聞く気が余り起きない

METALLICAの新作で聞いた音と比べれば格の違いが歴然
今のアメリカはこういったバンドがシーンにはびこってるからダメなのかも・・・

ただ、ダメなのはこのバンドのフォロワーであって
このバンド自体はそれなりのレベルに達しているバンドです
余り趣味ではない


陰陽座 − 煌神羅刹 90点 (JAPANESE HARD ROCK)

陰陽座のメジャーデビュー作
曲のセンスもばっちり X好きな人なら絶対はまることでしょう

黒猫の声は一級品 ここまでのボーカリスト日本じゃそうは居ないです
男ボーカルもそんなに気にならないなぁ・・・
先行シングルとなっていた月にムラクモ花に風では男ボーカルの癖が気になったけど
アルバム全編通せば気になる存在でも無し

日本にこれだけのバンドが居ることを知っておくべき!


CHILDREN OF BODOM − FOLLOW THE REPPER 88点 (MELODIC DEATH METAL)

チルボド3枚目のスタジオアルバム
より複雑な曲が増えた感じ
このアルバムで複雑系を極めたからこそ HETE CREW〜が単純明快な
わかりやすいアルバムに仕上がったのかもとも思えます

なんにしろホントこのバンドは外れが無い


CHILDREN OF BODOM − 東京戦心 85点 (MELODIC DEATH METAL)

現時点で唯一のチルボドライブアルバム

演奏力の高さをいまさら強調する必要も無いでしょう
とにかく上手い メロディも良い 乗れる と3拍子揃ってる名ライブです

今年の来日公演もかなり凄まじいものになることでしょう


CHILDREN OF BODOM − HATEBREEDER 86点 (MELODIC DEATH METAL)

2作目 これまた見事な演奏力の高さとメロディラインを持つアルバム
基本的に外れが無いバンド

ライブでも定番となっている曲も多々あり
ライブの予習には必要な一枚


CHILDREN OF BODOM − SOMETHING WILD 85点 (MELODIC DEATH METAL)

記念すべきチルボドデビューアルバム

この頃から既にアレキシ&ヤンネのツインハーモニーを武器にしてる
最新作に比べるとアレンジ力が弱いというか
メロディアス系によくある展開を練りすぎた部分も結構ある
ただ、そこらのバンドと違うのは確実は演奏力があること
苦にならず聞いていけるアルバム


HELLOWEEN − RABBITS DON'T COME EASY 94点 (GERMAN METAL)

ローランド・グラポウ、ウリ・カッシュの二人が脱退し
紆余曲折を経て完成した最新作

ローランドの代わりには元FREEDOM CALL のサシャ・ゲルストナー
ウリの代わりにマーク・クロスを経て元ACCEPT、UDOのステファンが加入
ドラムに関してはマーク・クロスの急病により代打としてMOTORHEADのミッキー・ディーが叩いている
ステファンの実力はライブまでのお楽しみ事項

前作DARKRIDEがHELLOWEENらしくない名作だったのに対し
今作はすべてがHELLOWEENらしい超名作
ローランド加入後のツインリード減少傾向をついに解消し
HELLOWEENらしいツインリードの嵐を聞かせてくれるのは最高
ローランド脱退はかなりプラスに働いたということでしょう
これだけ弾きまくりのマイケル・ヴァイカートは今まで例が無いです

ドラムに関してはなんとも言えず
アルバムにはあってるけど ミッキーはMOTORHEADのドラマーらしく
正統派ロックンロールのドラムという感じの音なので
メタルのHELLOWEENには可もなく不可もなくといった感じ
ウリの音ならこのアルバムはもっと素晴らしいものになったかも・・・
ウリの脱退は非常に惜しまれるものです

大半がスピードチューンなのも良い所
今までバラードを除けばミドル スローテンポの曲はローランド作が多かったので
これまたローランドの代わりに加入したサシャのナイスな仕事ぶりがうかがえます


DREAM EVIL − EVILIZED 88点 (HEAVY METAL)

ARCH ENEMYをはじめ 北欧メロデス界の名プロデューサー
フレドリック・ノルドストローム率いるバンドのセカンド

前作の徹頭徹尾へヴィメタルという路線はそのままに
よりバンドサウンドに磨きをかけてきた感じ

ギタリストのガス・Gは前作より今作の方が良いギターを弾いてます
基本的にこのバンドははずれ無し
勢いに乗ってどんどん名作を世に送り出して欲しいところ


EDEN BRIDGE − APHELION 84点 (SYMPHONIC METAL)

ザビーネ嬢を有する天使の歌声へヴィメタル最新作
可もなく不可もなく基本をしっかり守ったアルバム

ザビーネ嬢は最近NIGHTWISHのターヤ化してる気もする
これはこれで良いけどザビーネ嬢本来の歌声かどうかというと疑問あり
元々透明感のある良い声してるんだし無理に真似しなくても・・・

実験要素も多々含まれた曲構成
中東的楽器を導入してるのはいいところ


KAMELOT − EPICA 85点 (POWER METAL)

フロリダのバンドながらヨーロッパ系パワーメタルをやっている
ボーカルの表現力はこちらも見事なもの

曲はサシャ・ピートがプロデュースを引き受けているように
サシャが関わってるバンドならこういう路線だろうと思うところそのもの
レベルは高いが・・・この路線は少し飽きた部分もある

聞き込めば聞き込むほど新しい発見があるアルバムなのだが
ボーナス含めて17曲は多すぎる
聞き込む気が失せるのもまた事実
コンセプトアルバムなので曲数が増えるのも仕方ないのかもしれないが
もっと簡潔に 1曲あたりの聞き所をより増やせば
もっと良いアルバムになる気もする

聞き所がまばらに散っている点はやはり残念だ
これが凝縮されていたとしたら素晴らしいアルバムだっただろう


LOST HORIZON − A FLAME TO THE GROUND BENEATH 82点 (POWER METAL)

オールドスクールなメヴィメタルを信仰するメタルウォーリアー6人組のセカンド
心意気は良し しかし曲のレベルはまだまだ

ボーカルの表現力は一級品
プレイヤーのテクニックも安定
あとは曲自体のレベルさえ上がればB級バンドと言われなくなるに違いない

基本的に大作が多い
アレンジも良く練られているが逆に練りすぎてグルーブを失っている所もある
パワーメタル系ではHELLOWEENの焼き直しバンドがうじゃうじゃ居る中
きちんと自己のアイデンティティを確立しつつ 自己の路線を突き進む姿は見事
あとはライブでの経験を積めば 次回作で飛躍する可能性はかなり高い

表現力の面ではかなり高いレベル
演奏 メロディ構築はかなりのもの
焼き直しパワーメタルバンドを聞くくらいならこういうバンドを聞くべきだ


SONATA ARCTICA − WINTERHEART'S GUILD 87点 (MELODIC SPEED METAL)

セカンドで大ブレイクを果たしたSONATA ARCTICA待望のサードスタジオアルバム
レコーディング前に名手ミッコ・ハルキンが脱退したが 元々ファーストでキーボードをプレイしていたトニー・カッコがプレイする事で
事無きを得ている また4曲でSTRATOVARIUSのイェンス・ヨハンソンがゲストプレイ

前作はキャッチーなわかりやすい楽曲を揃え人気を得たが
今作では対極 ダイナミズム溢れる大味な楽曲を用意した
もちろんキャッチーな面が全く無いという訳ではない SONATA節は健在

各プレイヤーのプレイを見ても全体的にレベルアップした感じ
ただ、曲のエンディングがぶつ切りだったり 終わりがどこかわからなかったりするので
ここはもう少し曲を練って欲しい所だ ライブを想定したようには思えない

ゲスト イェンスのキーボードソロは一聴でそれとわかる特徴的なもの
曲によってはちょっと浮いてるところもある
元々ゲストなので仕方ないだろう

エンディングを除いた曲構成は見事なもの 確実な成長が見られる
次回作ではセカンドでのキャッチー面 サードでのダイナミズムを上手く融合させる
アレンジ力が問われる所


CHILDREN OF BODOM − HATE CREW DEATHROLL 94点 (MELODIC DEATH METAL)

HALFORDの来日公演で前座を務める予定になっているチルボドの最新作
徹頭徹尾へヴィメタル これをメタルといわずに何をメタルと言う?というくらいメタル魂200%の傑作

正統派へヴィメタル時代を彷彿とさせるスタッカートリフの心地よさは絶品
もちろんモダンへヴィネスにも通じるランニングタイプのリフも装備
叙情系メロデスらしい哀愁漂うメロディセンスもばっちり
まさに隙が見当たらない

スラッシュメタル系に通じる激烈さは 純粋なるメタルの姿を現代に復興させるもの
80年代スラッシュ時代 何も考えずに頭を振れる音楽性の魅力がこのアルバムにはある
しかもスラッシィーなだけではなく美しいキーボード&ギターソロも有しているのだから文句なし

例えるなら叙情的メロディラインを持ったSLAYER や PANTERA といったところ


陰陽座 − 鳳翼麟瞳 85点 (JAPANESE HEAVY METAL)

妖怪へヴィメタルバンド 陰陽座のメジャー2作目
ボーカルの黒猫(♀)の歌の上手さは見事 透き通るようなハイトーンは絶品です
前作では癖のある声がどうも気になった瞬火(♂)の方も今作では効果的な位置に出てくるため気になりません
ツインボーカルのバランスが見事に均衡しています

曲のほうもなかなか良質 怪しさを醸し出す曲が満載です
バンドの持つイメージを反映している点は見事
ツインリードの導入などもあり どことなく初期Xを感じさせるものがあります

まだまだ実力を出し切れていないと感じるのがサウンドメイク
プロデューサーをメンバーの瞬火がやっているせいもあるのかもしれませんが・・・
SKID ROW のデビューアルバムレベルの音質
モダンな音に慣れている耳で聴くと 80年代のサウンドは古臭く感じる部分もあります

唯一 最後の一曲だけは完全に蛇足
聞かなかったことにしておいた方が良いレベルの曲ですw
最後から2番目の曲がピアノと黒猫の声だけという見事な曲だったので ここで終わってくれれば点数はもっと上がったものをw


MASTERPLAN − MASTERPLAN 82点 (POWER METAL)

HELLOWEENから脱退したローランド&ウリのニューバンド
ボーカルのヨルン・ランデは下手ではないが一線を超えるだけの力量があるわけでもなく
そのためバンドの天井が既に見えている感じもする

曲的にもイントロからガツンとくるような曲がなく
緩やかな展開から盛り上がっていくタイプが多い 疾走感を感じない原因はここら辺かも・・
数曲典型的HELLOWEENパターンを思わせる曲もあるが どれもパワー不足

前作 DARKRIDE でギタートーンにこだわったローランドにしては 今作のギタートーンはお粗末
特にソロは早弾きを減らし 一音ずつがよく聞こえるようになっているのだから
DARKRIDEの時のようにトーンにこだわってもっと良いソロを聞かせて欲しかった
HELLOWEEN時代からローランドの曲のほとんどがそうだったように
やはりギターソロはほとんどシングル ツインリードの導入がほとんどないのがまた寂しい所だ

ウリのドラムは相変わらずの安定感だが やはり音がいまいち
どうもサウンドメイクを気にしていたローランドにしては 結局自分のギターを目立たせる音像を作っている気がするのだが・・

仮にこのアルバムを全編マイケル・キスクが歌っていたら素晴らしいアルバムとなっていただろう
やはりボーカルが一番の問題
このアルバムに収録されているような曲を作りたいと思っていたのなら やはりHELLOWEENには合わなかったのではないかと思える