RACER X − GETTING HEAVIER 85点 (HEAVY METAL)

再結成RACER Xの第3弾
一曲目 DR.Xでのギターソロは絶品
前作に比べるとへヴィ差は失われた気がするが
よくよく聞いてみるとかなりテクニカルなフレーズが全編に渡って収録されている
スピードナンバーの数は減ったが 総合的にはバランスの取れた良い作品である

初回限定バージョンのみに付属しているライブCD SNOWBALL OF DOOM PART2 は
横浜での公演をサウンドボードで録音したオフィシャルブートレッグ
これまたかなりレアなアイテムだが そこで聞けるポールのプレイはまさに神業
買うなら必ず初回限定版にするべき!


SPIRITUAL BEGGARS − ON FIRE 94点 (HEAVY METAL)

ARCH ENEMYのマイケル・兄・アモットの別プロジェクト
70年代後半から80年代前半の雰囲気をまとわせた楽曲たちの完成度は言うまでもなく最高峰

古き良き時代を現代に復活させるというテーマで作られているアルバムで
純粋にアモット兄さんが好きだったバンドの影響を隠すことなく曲に込めていると感じます

随所で聞こえるハモンドオルガンの音色がまたこの時代を感じさせるのに
十分な役割を果たしています

古い時代を思って作っているとはいえ サウンドはいたってモダンなもので
ギターもへヴィです こいつは文句なしの傑作アルバム


TIME REQUIEM − TIME REQUIEM 75点 (PROGRESSIVE METAL)

元MAJESTICのメンバーを4人擁する新バンド
MAJESTIC時代は目指せイングヴェイだったが
このTIME REQUIEMでは目指せDREAM THEATERに方針変更した模様

複雑な曲を作るのはいいが 表に出てくるのはキーボードのみ
ギターとのユニゾンも多いのだが サウンドバランスが悪く
キーボードしか聞こえてこない
冗長なソロはキーボード版イングヴェイの真似フレーズが満載
特に素晴らしいフレーズもなく アルペジオ系ばかりで聞き飽きてくる

曲の作りも悪く ブレイクが結構目立つ
複雑さを出すためなのだろうが 完全にグルーブを失うブレイクは無意味
この手の複雑な曲を歌うにはボーカルも向いておらず 浮いた感じは否めない


REIGN OF TERROR − CONQUER & DIVIDE 90点 (HEAVY METAL)

最初はネオクラ系かと思ったのですが
聞いてみるとかなり芯の入った強烈にへヴィなサウンドです

ギターソロはワンパターンでやや冗長ながら リフには光るものアリ
サウンドメイクも素晴らしく へヴィなトーンでザクザクと刻まれるリフは素晴らしい

ボーカルはかつてイングヴェイの名作 SEVENTH SIGN 時のボーカリストを務めていた マイク・ヴェセーラ
当然その歌声は素晴らしく 曲の魅力を高めている

キーボードなどを入れているわけでもなく
へヴィメタルなバンド編成だけで曲を作っている感じ
次回作もこの路線で強烈に突き進んで欲しい
こいつは掘り出し物です


BON JOVI − BOUNCE 87点(ROCK)

前作CRUSHの大成功を糧に 更なる飛躍を遂げて放つ新譜

確かにBON JOVIに求められる水準は完全に越えている
しかし、前作を超えるものかといえば微妙な水準でもある
それほど、前作のレベルが高かったせいなのだが・・・

UNDIVIDED〜EVERYDAY と続くアルバムのスタートは素晴らしい
この2曲は別格の完成度である

ポジティブ精神 楽観性を前に出すばかりに やや音が軽くなってる部分も感じられる
前作ほどの芯の通ったサウンドが少し減ったかな・・・

昔のBON JOVIの雰囲気に戻った感も少々アリ


YNGWIE MALMSTEEN RISING FORCE − ATTACK 85点(NEO CLASSICAL)

ネオクラの始祖 イングヴェイの新譜
ボーカルにドゥギー・ホワイト キーボードにデレク・シェリニアンと
コージー・パウエルが参加した名盤FACING ANIMAL以来の最高のメンバー

曲自体はいつものイングヴェイ節 これが始祖の実力であり信念といえばそれまでだが
目新しいものは特になし
早弾きばかりに耳が行きがちだが G線上のアリアのカヴァーなどで聞ける
素晴らしいヴィブラートが巨匠を巨匠たらしめている所
こういう細かいテクニックを聞き込むべきだ

ボーカルは可も不可もない 元RAINBOWだし当然といえば当然
曲によってはマーク・ボールズに歌わせたほうが良い仕上がりになっただろうと思わせるものもあるが
イングヴェイがこれで納得しているんだから仕方ない


NOCTURNAL RITES − SHADOWLAND 93点(POWER METAL)

HELLOWEEN直系のパワーメタルバンド
こちらも完成度が高い

HELLOWEEN系パワーメタルにブラックメタルっぽいリフも加えて
特徴を出している
これがなかなか嵌っていてカッコいい

ボーカルのレベルも高く トミー・ハートとマッツ・レヴィンを足して2で割った感じ
心地よいボーカルを聞かせてくれる

#4REVELATION は全てのパワーメタルファンを説き伏せるであろう
アンセムとなっている


MANIGANCE − ANGE OU DEMON 89点(POWER METAL)

フランスからのHELLOWEEN直系パワーメタルバンド

曲の完成度はどれも高く正統派パワーメタルとして高い評価を与えられる
しかし、一般洋楽ファンに薦められるほどのキラーチューンを持っていないのが残念な所

HELLOWEEN直系バンドは多々いるが このバンドの特徴は歌詞がフランス語というところ
正統派パワーメタルなのでこの手のファンは即買いをお薦めします


TOBIAS SAMMETS − AVANTASIA 83点 (POWER METAL)

前作に引き続き豪華なゲストを多数そろえたメタルオペラ完結編

人物の変動が激しく その分ボーカルもコロコロ変わっていくので
よりオペラに近い感じの仕上がり

曲は悪くはないが 前作のボーナストラックに収められていた Final Sacrifice が一番良いと思うくらいで
それほど魅力のある曲が無い 完成度は高いのだが・・・
マイケル・キスクの出番も前作ほど無いので 少しがっかりだ


WUTHERING HEIGHTS − TO TRAVEL FOR EVERMORE 82点 (PROGRESSIVE METAL)

守護神伝を手がけたことで有名なトミー・ハンセン プロデュースのアルバム

メロディは良質 プレイヤーのテクニックも一流ながら
リフには光るものが無い
その上 拍子の変化が激しく リズムパターンの変化が激しすぎるので
グルーブ感はほとんど感じられない ここが欠点
難解な曲が多く リスナー側にもある程度のレベルが要求される作品
入門編にはお薦めできないものです

#5のインストナンバーはアルバム中最高のでき
かのイングヴェイの名インスト トリロジ−に匹敵する秀逸さ
グルーブが感じられない分歌メロ部分はいまいちだが
間奏部分 インスト曲のレベルは物凄く高いです


REQUIEM − THE ARRIVAL 88点 (SYMPHONIC SPEED METAL)

これがデビューアルバムとなるフィンランドの6人組バンド

最初に聞くと笑ってしまうほどの詰め込みまくりのメロディ
しかし、嫌味でもなく すんなり聞ける良いメロディです

ボーカルは半オペラチック
マリス・ミゼル時代のGacktを思い出しました
ミドルテンポの中音域では良い声ですが
起伏のあるメロディや高音域だと多少ピッチが怪しい個所もちらほら
ここら辺は経験だと思うので次作での成長を期待したいところ

ここまで詰め込みまくったクラシカルフレーズも
逆にここまでやれば立派なスタイルの確立といえます
バランスとったりせず この路線で突き進んで欲しいものです

曲の方はクラシカルなインストパートを大量に詰め込んだスピードメタル
聞いていても飽きが来ないのはリズム面での工夫が光っているから
4分の5拍子 4分の7拍子の導入など 一般的なへヴィメタルでほとんど見られない譜割りはなかなかのもの
この変拍子のちょっとしたアクセントがアルバムにしまりを出しています

こういった拍子は本来 ピアノやオーケストラに用いられるもので
彼らの背景にクラシックの影響があるのを見て取ることができます


DREAM EVIL − DRAGON SLAYER 91点 (HEAVY METAL)

ARCH ENEMYのWAGES OF SIN でその卓越したサウンドセンスを披露した
フレドリック・ノルドストロームの結成したバンド

ヨーロッパにおけるパワーメタルブームに乗り
跳梁跋扈した無味蒙昧の輩に対し 真のへヴィメタルからの裁きの鉄槌を下す超力作
その強烈なへヴィメタル魂を込めた信念を感じさせる一枚

ギターには様式美系の噂のギタリスト ガス・G
おまけにドラムにはMARCIFUL FATEのスノーウィ・ショーまで参加

音楽性は徹頭徹尾のへヴィメタル
IRON MAIDEN、JUDAS PRIEST、MANOWAR、MOTOLEY CRUEと言った影響が滲み出てます
使い古しのメロディっぽいところもありますが
真のメタルとはどういうものかを示すときに80年代の影響が出るのは当然のことでしょう

ボーカルも良く歌えているし ギターソロは様式美というよりはへヴィメタルソロといった感じ
もちろんサウンドはARCH ENEMYのアルバム並に良質 これほどのサウンドを作り出せる人はそうは居ない

BON JOVIのCRUSH
HALFORDのRESURRECTIONと共通する
強い信念が感じられる 強烈なアルバムです これぞへヴィメタル


AEROSMITH − THE ULTIMATE GRAETEST HITS 90点 (ROCK)

AEROSMITHの30年の活動における集大成
レーベルの垣根を越え 最高傑作ばかりを詰め込んだ究極のベストアルバム

これに対してレビューを書くのも馬鹿らしいものがあるのですが・・・
洋楽入門には最適な一枚
捨て曲があるわけもなく どれをとっても最高のAEROSMITH
伊達に30年間君臨してきているわけじゃない
良い曲を長年にわたって排出しているからこそ長生きなのです

最近の曲よりは やっぱり80年代のAEROSMITHの曲の方が
カッコいいなとは思います 趣味嗜好の問題でしょうが^^;


HALFORD − CRUCIBLE 92点 (HEAVY METAL)

メタル界復帰をはたしたメタルゴッド ロブ・ハルフォード率いるHALFORDのセカンドアルバム
前作で感じられたメタルゴッドとしてのオーラはそのまま
楽曲のインパクトでは前作の方が優れているが
前作よりも多様性であり インタビューで語られているとおり メタルの広い領域をカヴァーしている内容

ロブの特徴であるハイトーンはいまだ健在
数曲で披露しています
幅広い楽曲性ですが やはり JUDAS PRIEST 直系的なBETRAYALやHANDING OUT BULLET当たりが良いです
それ以外の曲もばっちりメタルゴッドの歌うメタルソングなのですが
インパクト面ではやや欠ける感じ 聞き込めばメタル味が染み出てきますが^^


AT VANCE − ONLY HUMAN 90点 (MERODIAS HARD)

ジャンルを何にするか迷った挙句メロディアスハードに分類してみました
シンフォニックメタルといっても差し支えはないです
これまた先に言ってしまえば傑作であり 聞けば聞くほど味の出る中毒性のあるアルバムです

フックの聞いたサウンドとメロディ 一度聞いたら耳に残るキャッチーさを持ち合わせています
ここらへんはベテランならではの曲作りといったところでしょう

一回で耳になじむ曲もあれば 聞くほどに味わいをます曲もあり
スピードナンバーからテクニカルなものまで幅も広いです

ヴィヴァルディの四季 春 を前後に前編後編と言った感じ
前編はスピード感のあるキャッチ−な曲
後半はややミドルな感じで聞くほどに味の出る曲といった感じ


KALMAH − THEY WILL RETURN 95点 (SYMPHONIC DEATH METAL)

最初に言ってしまえば傑作
素晴らしいメロディラインを最初から最後まで通して聞かせてくれます

特筆すべきは素晴らしいリードリフプレイの数々
ARCH ENEMYのENEMY WITHINが好きな人はすんなりはまれます
リードリフはペダルトーンタイプのものが多く キーボードによるフリーソロも各所に入ってます

MEGADETHのSKIN ’O MY TEETHが収録されており
MEGADETHからの影響を公言していますが ぱっと聞くとその影響がどこに現れているかわかりません
が、よくよく聞いてみれば リードリフの裏で鳴っているメインリフこそ まさにMEGADETHの王道タイプ
RUST IN PIECE〜COUNTDOWN TO EXTINCTION当たりのMEGADETHの影響が見られます
リードリフがあまりにも美しく耳を奪うものなので よくよく注意して聞かないとメインリフのMEGADETHっぽさを発見できません

サウンドメイクも素晴らしいもの 音の抜けもよく左右のスピーカーから同音異エフェクトのサウンドを出すことによって
非常に重厚でアグレッシブなサウンドを作り出しています

各プレイヤーも名手であり テクニック的な面でも安心して聞き込めます
ツインリードも導入されている上に キーボードとの掛け合いもあったりと まさに至れり尽せり

例えるなら MEGADETHのザクザクした感触に SONATA ARCTICAの美しい旋律を乗せた感じ
デス声に抵抗があるってだけで聞かないでいると損をします


DREAMTALE − BEYOND REALITY 83点 (SYMPHONIC SPEED METAL)

フィンランドからのポストSONATA ARCTICA第2弾
これがデビュー作となります

まず聞いて思ったのが SONATA ARCTICA 再来の兆し
メロディは良質ながら インパクトにかけるあたりが SONATA のファーストの雰囲気によく似ています
裏を返せばSONATAのようにセカンドで大ブレイクの可能性が高いバンドといえるでしょう

良質な曲と いまいちの曲があるのはデモテープの寄せ集めで仕上げたアルバムだけに
仕方ないことですが 成長の証を一枚のアルバムで見ることができるので
次のアルバムに対する期待は高まります


NIGHTWISH − CENTURY CHILD 88点 (SYMPHONIC SPEED METAL)

フィンランドナショナルチャートNO1バンド
ターヤ嬢を有するNIGHTWISHのスタジオ4枚目となるアルバム

前作でハードロック的曲作りを披露し 幅の広さを示したその方向性は
今作でも更に推し進められています
キーボードの重厚さは前作以上ではありますが リズムパターンはワンパターン気味な所もあり
ターヤ嬢の表現力は前作以上に増しています

今作から参加している ベースのマルコが数曲でリードボーカルを取っていますが
これははっきり言えば余計なもの
突出した上手さを持っているわけでもない平凡な歌声を聞かせるくらいなら
オリジナリティあふれるターヤに歌わせるべきであり それこそがNIGHTWISHの特徴であるのに・・
マルコが歌うと妙に安っぽいANGRAっぽく聞こえて曲を壊しているのが残念

この男の声が曲を壊しているか それとも優れたものに押し上げているかの判断は
個人個人異なると思いますが 当サイトではこの男ボーカルは却下扱いです


ARMAGEDDON − THREE 83点 (HEAVY METAL)

ARCH ENEMYの誇るギター兄弟のクリストファー”弟”アモットのプロジェクトバンド
トリオ編成でボーカルはクリス自身が担当

クリスのボーカル力は可もなく不可もなくと言った所 発展途上に見えるが
このバンドはプロジェクトであることを考えれば それほど真剣に捕らえる必要も無いでしょう

ギターをはじめ サウンドに関してはARCH ENEMYにひけを取らない上等なもの
重いものは重く アコースティックは美しくといった感じ

曲はクリス自身がインタビューで語っているとおり
メタルの歴史を凝縮させた一枚
どの曲でも素晴らしいギタープレイが聴けます
ギターヒーロー的存在としてのクリスの自己主張が込められたアルバムといえるでしょう


MORIFADE − IMAGINARIUM 85点 (SYMPHONIC SPEED METAL)

SILENCEで大ブレイクを果したSONATA ARCTICAの後に続けとばかりに
シンフォニック・スピードメタル系バンドのアルバムが日本で発売されて来ていますが
このMORIFADEもその一つ

SONATA ARCTICAが好きな人なら 割とすんなりはまれるサウンドとメロディを持っています
編成が6人で ギターがツインになっている分 SONATA ARCTICAより重厚なハーモニーサウンドを楽しむ事ができます

曲作りに置いても SONATA ARCTICAが割と一本調子で静なら静 動なら動と言った感じに対し
こちらは1曲の中でも緩急の差があったり 静と動のパートがはっきりしていたりと
奥の深いものになっています 演奏楽器を突然止めてピアノ一本に変化したりするのはなかなかカッコ良い展開です

サウンドも重厚 メロディも秀逸と申し分の無いバンドなのですが
シンフォニック・スピードメタルの割には ドラムパターンが2拍 4拍にスネアを入れるパターンなので
あまりスピード感を感じる事ができません
これを毎拍 裏拍子でスネアを入れるスピードメタルの基本パターンで演奏したなら
SONATA ARCTICAと同じようなインパクトを与える事ができたのでは? と思います
ここが改善されたら大ブレイクしてもおかしくないです


ULI JON ROTH −TRANSCENDENTAL SKY GUITAR 82点 (MERODIAS HARD)

SCORPIONS〜ELECTRIC SUN〜ソロと活動を続け 神と言われるウリ・ジョン・ロートの最大の特徴である
スカイギターをフィーチャーしたライブ&スタジオ録音の2枚組アルバム

大半の曲はインスト曲で スカイギター特有の天にも昇る音色にはうっとりさせられます
DISC1のクラシックの名曲を神であるウリの解釈でスカイギターを用いて演奏したものには
心が奪われるものがあります ある意味で究極の癒し系サウンドです
ただ、ある程度のクラシック知識がないと楽しめないかもしれません 素で聞いても凄いと思うだけになるでしょう

DISC2はジミ・ヘンドリックスのカヴァーなどが収録されているのですが
こちらはやや退屈
クラシック曲をスカイギターで演奏しているものが最大のメインであるといえるでしょう

FAIR WARNINGに繋がるスカイギターサウンドの原点はこのお方にあるので
その手のファンは原点である神のプレイを一度聞いてみるべき


EDENBRIDGE − arucana 83点 (SYMPHONIC HARD ROCK)

魅惑の女性ボーカリスト ザビーネ嬢を有するバンドのセカンド
マニアの間では割と名の知れたギタリストも参加してます

シンフォニック・スピードメタル系ですが 女性ボーカルの柔らかさと
サウンドの重厚さが美味く重なっていて メタル過ぎず ロック過ぎずのバランスを保ってます
同系統のNIGHTWISHよりは硬質なメタルよりですが・・

楽曲もなかなかの粒ぞろいですが
ジャーマン系の影響を感じるフレーズも多々あります
その手のメロディが好きな人はすんなりはまれる一作

ザビーネ嬢のボーカルも清らかに美しく響く声で シンフォニックなサウンドにぴったり
NIGHTWISHのオペラ的ソプラノより ずっとロックな声です
系統的にはDARK MOORが近いですが ボーカルの力量はこちらが上


SEBASTIAN BACH & FRIEND − BRING ’EM BACH ALIVE 89点 (HARD ROCK)

元SKID ROW せバスチャン・バックのソロ初作品にしてライブアルバム
バズの歌唱は決して上手いわけではないが 独特のオーラ ロックスターの貫禄を味あわせてくれる

新曲も本家SKID ROWの駄作を聞いた後だったので
こっちの方がはるかにSKID ROWらしい曲で良い感じ

SLAVE TO THE GRINDの圧倒的なスピードは凄いです
アルバムの1.5倍は早いんじゃないのか? と思うほど
MONKEY BUSINESSの曲間に挟まれたカヴァー曲は RACER Xがカヴァーした事でもおなじみの
BLUE OYSTER CULTのGOZILLA
RACER Xはキーを相当下げて演奏しましたが バズはほぼオリジナルのキー
この違いを楽しむのもへヴィメタルファンならではの楽しみ方

名曲 I REMEMBER YOU をフェイクで歌っているのだけが残念
声が出てなくてもいいから 鳥肌物の高音パートを聞かせて欲しいものだ
それこそがロックスター バズに求められるものだと思う

国内盤生産中止=廃盤寸前になっているので 国内盤を見つけたら即ゲットを薦めます
輸入盤は取り寄せで手に入ります


ROYAL HUNT − ON THE MISSION 2002 86点 (MERODIAS HARD)

メロディアスハードの雄 ROYAL HUNT のベスト盤
メンバーチェンジの多いバンドなので ボーカルも3人分収録
ROYAL HUNTと言えば 時代を作り上げた D.Cクーパー在籍時が有名であるが
前任ボーカルのヘンリク・ブロックマンもなかなかのもの
この時代の曲も素晴らしい

全体の傾向は FAIR WARNINGタイプの曲を よりネオクラシカル風にアレンジした感じ
メインソングライターのアンドレ・アンダーソンの趣味からか かなりバロック時代のクラシックの影響が見える

ベストアルバムだけあって 選曲も優れている
メロディアスハード系はどうしても捨て曲が存在したり 途中で飽きたりするものが多いが
このアルバムの曲はどれも優秀

バンドの核となっているのはキーボードで
メロディアスハードという見方もあれば キーボード主体のネオクラシカルという呼び方もできそう
多彩なキーボードの音色が好きな人にお薦め


TESTAMENT - THE VERY BEST OF TESTAMENT 85点 (THRASH METAL)

80年代から90年代半ばまでベイエリアで大きな評価を得ていたTESTAMENTのベスト盤

古き良きへヴィメタル 圧巻のスラッシュビート これぞ80年代メタルと言える
この時代のスラッシュメタルはただ早いだけでなく 複雑なリフパターンを刻む事が多い
TESTAMENTも例外ではなく 複雑なリフを殺人的スピードで展開していく

METALLICA MEGADETH SLAYERといった先輩格のバンドが好きな人は
TESTAMENTも聞いてみることを薦めます
METALLICAのRIDE THE LIGHTNING、MASTER OF PUPPET
MEGADETHのRUST IN PIECE当たりが趣味の人はこのアルバムにもはまる事でしょう

歌唱的にはMASTER〜の頃のジェイムスっぽい感じ
デスとまでは行かなくとも 怒りを吐き出すタイプのボーカルです


MR.BIG − BIG IN JAPAN 83点 (ROCK)

MR.BIG最後のアルバムとなるライブ盤
最終公演となった2月5日のライブを収録したものである

ポール時代の曲をリッチーが弾くとやはり違和感を感じるのは仕方がないとして
ライブのかなりの部分がカットされてしまっているのが残念

GREEN-TINTED 60’s MIND や COLORADO BULDOG、TAKE COVERといった曲は
収録して欲しかったものだ

2枚組にして各ソロコーナーも収録したライブ完全版として発売した方が良かったのでは?
と思うが 実際には無理だったのでしょう


DREAM THEATER − SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE 92点 (PROGRESSIVE METAL)

2枚組トータル100分近い収録時間があるのに6曲しかないという怪物アルバム
技巧の高さが折り紙つきなのは言うまでも無い

DISC1は短い曲を収録 といっても10分超える曲が3曲
DISC2はボーナストラックを除けば42分の大作 1曲のみである

DISC1 #1のTHE GLASS PRISONの時点で技巧の高さを存分に味あわせてくれる
DISC2は1曲が8楽章に分かれており それぞれ頭出しは可能
しかし、曲全体を通して一つのストーリーが進んでいくので
頭出しするよりは1曲通して聞くべきである

余りにもスケール 技巧ともにレベルが凄まじすぎるために
かえって何が凄いのかよくわからない現象におちいる一枚


TOBIAS SAMMETS − AVANTASIA 96点 (POWER METAL)

EDGUYのトビアス・サメットが中心となって製作されたメタルオペラアルバム
オペラと言っても声楽のオペラではなく
登場人物一人一人を別々のボーカリストが演じていく事によって
ストーリーを展開させていくコンセプトアルバムである

守護神伝とTHE TIME OF THE OATHが好きな人はこれは買わなきゃ損
両方のアルバムを足して割った感じ

さらに、参加ゲストも豪華
ベースを弾いてるのは本家HELLOWEENのマーカス
そして、#2でバックコーラスを取っているのは あのマイケル・キスクである

日本版ボーナストラックは正直いらない感じのものだったので
英語の翻訳ができるまたはストーリーは気にしないって人なら海外版でお安く買うべき


DARK MOOR − THE GATES OF OBLIVION 85点 (POWER METAL)

HELLOWEENのトリビュート盤でHALLOWEENを演奏していたバンドのサード
セカンドアルバムで一気に大化けしサードに対する期待も高まっていた中での一枚

女性ボーカルの割に無理にパワーボイスを出そうとしている部分もあり
そこが欠点と言えば欠点

ただし、曲のメロディは素晴らしいので ジャーマン系 パワーメタル系が好きな人が聞けば
思わず笑みがこぼれることでしょう

RHAPSODYのアルバムよりはこっちを推します


LAMBRETTA − LAMBRETTA 90点 (ROCK)

へヴィなリフに可愛い女性ボーカルを乗せた新しいスタイルのバンド
メタルはダメだけど洋楽は聞きたいって人にお薦め

ヨーロッパ出身という事もあり どことなく哀愁漂う曲調ははまる人ははまる事でしょう
このバンドの日本盤発売を中止にしたレコード会社上層部の気が知れないw

輸入盤を探すか もしくは 取り寄せるかのみで入手可能です
取り寄せの苦労もこのバンドの音を聞けば報われます


HEARTLAND − COMMUNICATION DOWN 80点 (MERODIAS HARD)

BURRNで絶賛されていたHEARTLANDのアルバム
感じとしてはMR.BIGとFAIR WARNINGを足して割ったようなもの

絶賛するほどの名曲もなかったが
酷評するほどの悪い曲もなく 可もなく不可もないアルバム

類似したバンドは皆無でオリジナリティという面で言えば優秀なバンドだけど
メロディライン 曲のフックにそれほどひねりが無いのが残念


RHAPSODY − POWER OF THE DORAGONFLAME 78点 (POWER METAL)

RHAOSODYのエメラルドソード・サーガ完結編 コンセプトアルバムである

よくあるパワーメタルという感じは全くぬぐえていない
アルバムのエンディングを飾る19分の大作も同じパターンのリピートにより
無駄に長くなっている感じ
BLIND GURADIANやDREAM THATERの大作に比べれば
その曲の質の差が歴然

パワーメタル好きなら聞くべきだが ワンパターンなよくあるパワーメタルである


MEGADETH − Rude Awakening 85点 (HEAVY METAL)

MEGADETH初の公式ライブアルバム
良くも悪くもMEGADETHのライブである

ライブではザクザクした質感のある音は健在で
スタジオアルバムよりもMEGADETHらしいサウンドになっている

2枚組でフルセット収録されている
昔の曲が多いのもおいしい所
MECHANIXのスピードが遅くなっているのが残念だ・・
原曲どおりのスラッシュを発揮して欲しかった

アルとムステインのギターバトルが見れる SHE WOLFは間違いなくハイライト


SONATA ARCTICA − SONG OF SILENCE 87点 (MELODIC METAL)

フィンランドからの超新星 SONATA ARCTICA のライブアルバム
収録は日本公演からのもの

トニー・カッコが喉の調子を悪くしていたため
ボーカルパフォーマンスが心配される所だったが
観客の力がそれを補っている
ライブの盛り上がりがそのまま収録された感じだ

演奏力も高く これからがホントに期待されるバンドだ


ARCH ENEMY − BURNING ANGEL 82点 (MERODIC DEATH METAL)

ARCH ENEMYの現時点での最新作 WAGE OF SIN からのシングルカット
来日記念盤として発売

特典としてはRavenousのプロモーションビデオがエンハンスト仕様で付いている事
曲自体はWAGES OF SINからのカットなので
点数はRavenousでのパフォーマンスと映像価値についてのもの

アンジェラ嬢の凄さの片鱗が見えるのでお薦め


ERIC MARTIN − I'M GOIN' SANE 82点 (ROCK)

MR.BIG解散後 トップを切って活動再開したのはエリック
#1では新しい方向を見せてくれる
MR.BIGではブルースロックシンガーとしてのエリックだが
ソロアルバムではロックシンガーの姿を見せてくれる

当然だがMR.BIGとは全く違う
どちらのサウンドがエリックに合ってるかは言うまでもないが
MR.BIGは既に存在していないので仕方がない

#12 FLYはCMソングとして使われていたほか
フェアウェルツアーのBGMとしても使用されていた
とても前向きでポップな名曲だ
なぜこの曲がボーナストラックなのか疑問である


BLIND GUARDIAN − A NIGHT AT THE OPERA 90点 (GERMAN METAL)

3年ぶりの新作
先行シングルを聞いたときはどうなることかと思いましたが
アルバムを聴けば全てがわかる

スピード へヴィ差は失われることなく
メロディも完璧
ジャーマンメタルの雰囲気に中東あたりの民族的雰囲気がプラスされることによって
より奥の深いアルバムに仕上がっている
音数もとにかく多い 全ての音を把握するのは不可能かも・・

アルバム全体が疾走するように聞けるので
あっという間に時間が過ぎた
先行シングル14分の大作もアルバムの中では
ほんの一時で終ってしまう

名作IMAGINATION FROM THE OTHER SIDEを超えるアルバムかもしれない


VARIOUS − METAL ATTITUDE MELODIC HEAVY METAL 78点

多数のバンドが参加したサンプラー
北欧系からジャーマン系 イタリアンメタルなどなど 基本はシンフォニック系のメロディラインの綺麗な
バンドの曲を集めたCD

お値段1500円という安さを考えれば
これだけ色んなバンドの曲が聞けるのは美味しいかも??

GAMMA RAYは場違いな気もするけど^^;
そこそこ良い曲も収録されてるけどばらばら感は仕方なし
試しに色んなバンドの曲を聴きたいという人向け