~第二十二章 オリジナル~
P.1
~第二十二章 オリジナル~
夏休みが終わってクラスメイトを見ると日に焼けた人、雰囲気が変わった人、お土産を渡す人、色んな人がいる。僕とカンナが教室へ入ってもやっぱり皆の反応は無かった。
「ねっ、歌詞出来た?」
『一応。でもまだ変えたりしたい。』
机に教科書をしまいながらカンナはメモを見せてくれた。
「これに書いたの?」
『別のノート。せいたろう君は出来た?』
「・・・出来たっていうか・・・ずっと考えてるんだけど、まだ完成してないっていうか、なんか違うって思うんだ。それが何かってわからないけど・・・カンナはすごいなぁ・・・ちょっと見せてよ?」
『いつき君が来たら一緒に見せるよ。恥ずかしいし。せいたろう君の早く見たいな。』
「・・・そっか、いつきが来たら・・・そうだよね・・・うん。今日、午後は授業無いし、3人で一緒に見よう。それにいつきのが楽しみだな。どんな感じなんだろ。」
『きっとピストルズみたいな、いつき君らしい歌詞だと思う。』
「はは、そうだね。絶対そうだよ。はは・・・」