第二十章 〜 ライト&シャドウ 〜
P.2
「あっ、そうだ。前行ってた夏祭りだけどさ。いつきもカンナも来れそう?」
「そっか、もうすぐだもんな。行ける行ける。俺は焼きそば食べたいよ。ヨーヨーとか欲しいかも。」
『 クラスで集まるって言えば平気だと思う。 』
「よかったぁ、僕さ、お祭り友達と行くの初めてなんだ。いつも一人で行くか親と行ってたからすごい楽しみなんだ。」
「お前親と行ってたのかよ?っていうか俺・・・お祭りに行ったこと無いや。一緒にいきたい友達いなかったしさ。」
『 私も始めて行く。この町でのお祭り初めてだから楽しみ 』
僕は今までお祭りが好きな訳じゃなかったけど、今年のお祭りは楽しみにしてた。いつきとカンナ、本音で話せる友達が出来て初めての夏祭り。学校でも話せるけど、カンナとは音楽以外の話をするのが滅多に無かったから、ゆっくり話したかった。それに・・・僕には渡したいものがあった。