The Outfield


BIG INNINGS: BEST OF THE OUTFIELD


1996 Sony Music Entertainment
1. Voices of Babylon (US#25/89)
2. For You (US#21/91)
3. Your Love (US#6/86)
4. It Should Have Been Me (previously unreleased)
5. Say It Isn't So
6. Winning It All
7. Everytime You Cry (US#66/86)
8. Through the Years
(previously unreleased)
9. The Night Ain't over Yet
10. Closer to Me (US#43/92)
11. Somewhere in America '89
12. My Paradise (US#72/89)
13. All the Love (US#19/86)
14. Alone With You (previously unreleased acoustic version)
15. Since You've Been Gone (US#31/87)
16. One Hot Country


 「えっ、アウトフィールドってアメリカのバンドじゃなかったの?」

 …かなりありがちな勘違い。何を隠そう自分もときどき 「どっちだったっけ?」 と迷うくらいです。それくらいにアメリカっぽいストレートなポップ/ロックを聞かせてくれたトリオが、イギリスはロンドンで結成された The Outfield なのでした。

 大体、グループ名からしてアメリカっぽい。クリケットではなくベースボール用語、それも 「外野」 ときたもんです。イチローでも佐々木でもなく、あくまでも新庄的なスタンス。何が出てくるか分からない意外性に満ちてます。実際に出てくるのはハイトーンのヴォーカルをフィーチャーした、シンプルかつキャッチーなパワーポップ/ロック。特にデビューヒットの "Your Love" (US#6/86) のコーラスの覚えやすさといったらない。確かにメロディもアレンジも大陸的な大らかさで。アメリカだけでブレイクしたのも頷けます。

 僕が追いかけていたアルバムは次の4枚くらいまで。

"PLAY DEEP" (US#6/85)
"BANGIN'" (US#18/87)
"VOICES OF BABYLON" (US#53/89)
"DIAMOND DAYS" (US#90/90)

 途中でギターとベースのデュオに縮小しますが、まだ活動を続けている模様。80年代一発屋というわけでは全然ありません。"DIAMOND DAYS" というアルバムタイトルも野球絡みのシャレですし、このベスト盤だって 「ビッグ・イニング」 というわけで野球ファンならニヤリ。そんなユーモアセンスが英国的だったのかな。ギターのカッティングやハイトーンヴォイスは The Police っぽいと言えなくもないし、U2 っぽさを感じさせる瞬間もあったりしますね。

 いわゆる全米ヒット曲は完全網羅、サントラに入っていた "One Hot Country" も収録、さらには未発表曲×2のクオリティも高く、極めて良心的なベスト盤。シンプルなロックをこよなく愛する貴方に、自信を持ってオススメ。


お気に入りベスト3
1. "For You" (すごく空間が広がっていくイメージ。何回聴いても飽きません)
2. "Your Love" (シンプルでカッコいいロック。←誉めコトバです)
3. "All The Love" (シングル時のタイトルは "All The Love In The World" でしたよね〜)
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