George Harrsion


BEST OF DARK HORSE 1976-1989


1989 Dark Horse/Warner Bros.
1. Poor Little Girl
2. Blow Away
3. That's The Way It Goes
4. Cockamamie Business
5. Wake Up My Love
6. Life Itself
7. Got My Mind Set on You
8. Crackerbox Palace
9. Cloud 9
10. Here Comes The Moon
11. Gone Troppo
12. When We Was Fab
13. Love Comes To Everyone
14. All Those Years Ago
15. Cheer Down


 2001年11月。ジョージ・ハリソンが亡くなりました。
 
 83年頃から本格的に洋楽を聴き始めた僕にとって、ビートルズのメンバーのリアルタイムでのソロ名義ヒットは例えばジョン・レノンの "Nobody Told Me" (US#5/84)) であり、ポール・マッカートニーの "Ebony and Ivory" (US#1/82) であり、そしてこの ジョージ・ハリソンの "I Got My Mind Set On You" (US#1/88) でした。何だか賑やかなビデオクリップが印象に残っています。(あれ、リンゴのヒットがない…)

 子供心にも、ジョン・レノンやポール・マッカートニーはあまりにも大御所という印象があって、何となく距離を置いて傍観者的にチャートを眺めてました。それに比べると、ジョージ・ハリソンははるかに親しみやすくて。これなら僕が好きになっても怒られないかな、みたいな。実際にはソロ名義だけでも全米1位×3曲の大御所であるわけですが。

 このベスト盤は、そんなジョージ・ハリソンが Dark Horse というレーベルを立ち上げてからの作品で編集。全米ヒットの収録状況は以下のとおり。"Crackerbox Palace"(US#19/77)、"Blow Away"(US#16/79)、"All Those Years Ago"(US#2/81)、"Wake Up My Love"(US#53/82)、"Got My Mind Set On You"(US#1/88)、"When We Was Fab"(US#23/88)。Dark Horse レーベルでの初ヒット "This Song"(US#25/77) の収録漏れは痛いです。トップ40ヒットコレクターは要注意。

 僕らの世代だと、アルバム "CLOUD NINE" から展開した ELO のジェフ・リン黄金プロデュース時代、つまりトラヴェリング・ウィルベリーズやトム・ペティのソロ作に代表されるサウンドの印象はかなり強いものがあります。そういう意味で貴重なコラボレートでした。でもジェフ・リンの登場前後でちっとも揺るいでいない核があって。それは「人間」を信じる暖かさに溢れた歌詞とメロディ。どの曲を聴いてもとても前向きで暖かいメッセージばかり、それも押し付けがましくない、遠くから見守っているような控えめな暖かさ。聴いていて思わず微笑んでしまうのです。「静かなビートル」と呼ばれた彼の優しい視線を感じることができるのです。このベスト盤のあちこちから。

 派手なシンセのリフがローラ・ブラニガンの大ヒット曲「グロリア」(US#2/82) を思わせる、"Wake Up My Love" なんかもご愛嬌。実際にはローラの数ヶ月後にリリースされた結果、トップ40にも入れなかったわけですが。それもまたジョージ・ハリソンらしくて。今ごろは天国でジョンとたくさん曲を書いて歌ってるのかな?


お気に入りベスト3
1. Got My Mind Set on You
2. Crackerbox Palace
3. When We Was Fab
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