"Stutter (remix)" by Joe featuring Mystikal


 ついに全米トップに上り詰めた Joe の大ヒット。
 オリジナルの Teddy Riley プロデュースとはかなり趣の異なる、よくハネるリズムが印象的なリミックスに仕上がっています。そして何よりもインパクト大!なのがフィーチャーされた Mystikal のラップ。トレードマークのフレーズ Watch yourself! もさることながら、例によってめちゃくちゃな符割で強引にライムしていくガナリ声は、一聴すると忘れられませんね。ラップパートの練習などしてみては如何? 特にラスト2行はカッコいいですよ。

Don't be stuttering when you're talking to Mystikal
Or lying when you be talking to Joe


 さて stutter とは「どもる、口ごもる」という動詞。全米1位的にはカッコいい単語ではないでしょうか。コーラス直前の tick (人) off は「人を怒らせる、イライラさせる」といった意味ですね。

 歌詞の大意は、どうやら 彼女に浮気された Joe が、口ごもった受け答えをする彼女に対して、
「昨夜は誰とどこにいたんだ/ 俺には全部わかってるんだぜ/ ウソをつくのはやめてくれ」
と男のことを問い詰めている感じ。ちょっとストーカーっぽい?
 繰り返される Joe の印象的なコーラス部分はこうです。

I can tell you're lying
Cause when you're replying
You stutter, stutter, stu-stutter, stutter

タイトルの stutter を、まさに「どもりながら」コーラスに織り込んだ、高度な遊びのある曲だと思います。
ちなみに吃音を含む全米#1ヒットは史上6曲目ということで、過去の5曲は以下のとおりだそうです。

"Bennie And The Jets," Elton John;
"You Ain't Seen Nothing Yet," Bachman-Turner Overdrive;
"Saturday Night," Bay City Rollers;
"My Sharona," the Knack;
"Sussudio," Phil Collins.

(March, 2001)
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