2001年4月30日(月)
録画してあった韓国映画『シュリ』を今ごろ観る。
アクションやカメラワークは思った以上にこなれていて、下手なB級ハリウッドものを観るよりは面白い。ストーリィ展開が読めまくるところとか、北朝鮮の女性工作員とのあまりにもベタな恋愛描写なんかも含めて、1回見る分には楽しめた。ソウルにはぜひそのうち足を伸ばしたいと思ってます。しかし、街行く女性の顔が皆同じに見えるのは何とかならんものか? 整形は基本と聞いて納得しましたが…
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整形手術に限らず、僕らの周りには日々たくさんの身体改造に関する誘惑が転がっている。
女性誌の後ろ半分を埋め尽くす『夏までに●kgやせる!』ダイエット広告、あるいは脱毛/エステ広告の数々。もちろん男性誌の後ろ半分も状況は同じであって、たくましい肉体を造るトレーニング器具の広告や、タートルネックから頭半分だけ出てる類の広告(「ひとつ上野おとこ」(笑))には事欠かない。さらには身体改造ですらないシークレットブーツの類の広告も、何年経ってもなくならない。
でも多分、僕らはみんな密かに気付いてる。どんなに外見を変えたところで、別の人間になることなどできはしないんだってことに。ありのままの自分を大事にすること、ありのままの自分を受け入れてくれる人を大切にすることを忘れちゃいけないんだってことに。『素顔のままで』いるべきだし、いてほしいってことに。
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さあて、明日から毎日ジムに通いまくろうかなあ!(爆)
2001年4月29日(日)
ついでに言っとくと『諭旨(ゆし)免職』のことも、当然『論旨(ろんし)免職』だと思ってたよ。こっちはホントに「論旨」という言葉があるだけにスジが悪い。ちなみに論旨は「議論の中心になる考え」で、諭旨は「事の趣をよく説いて聞かせること」とある。
しからば『論旨(ろんし)免職』とはいったい何であるか?
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そんなこんなで日曜洋画劇場『素晴らしき日』を観る。ミシェル・ファイファーとジョージ・クルーニーが主演。ともに離婚暦があり幼い子供がいる女性と男性が、仕事や子供の世話を通じて心が1つに結ばれていくというストーリィ。子供の1人は『ホーム・アローン3』の主役の子だね。
それはいいのだが、個人的にはミシェルというと、まず第一に "ALLY McBEAL" の製作者 David E.
Kelley の奥さん。しかも Ally ことキャリスタ・フロックハートに旦那を寝取られそうになったという、ドラマそのまんまの洒落にならんスキャンダルを思い出さずにいられない。そういえばキャリスタとミシェルって、顔の形とかミニスカから伸びる脚のラインとか、結構近い気がする。なるほど、キミはそういうところで女性を選ぶわけね。えっ、僕? そんなのここには書けませんよ…
"BATMAN RETURNS" の大勘違いキャラ(しかも本人直訴で決まったらしい)キャットウーマンのイメージが強すぎて、どうにもこうにも。…とか思ってたら『素晴らしき日』にも小猫が出てきて可愛かった。明日は雨だというし、近所の黒ネコ黒ちゃんもきっとお部屋でゴロゴロ過ごすんだろうな。
2001年4月28日(土)
僕だってね、恥ずかしい話、実はすいぶん長い間『教諭(きょうゆ)』のことを『教論(きょうろん)』だと思ってましたよ。
なぜかと聞かれても困る。物心ついたときには既に「きょうろん」と信じ込んでいたわけです。そんでもって会話中に「こないだ佐々木きょうろんがさあ…」と口走ると、周囲の友達の肩が一瞬ピクッと動いたりするわけです。(あれれ、佐々木先生のこと話題にしちゃマズかったのかな?)などと全然あらぬ方向に勘違いして、急激に話題を方向転換する自分に、周囲はきっと冷ややかな侮蔑の視線を投げかけていたわけです。今にして思えば。ていうかその場で教えてくれよ、マイ・フレンド。
だからといって、「諭」(さとし)という友人の名前をワープロで打つにあたって「論」(ろん)と打ち間違うはずがない。だって「さ・と・し」と入力したんだもん。しかしそれが実際に起こってしまったのだから、もう凍り付くほかないわけです。一体オレのPCの日本語変換はどうなってしまったのか。何かが取り憑いてしまったのか。悪魔祓いが必要なのか。CD-ROMに "TUBULAR BELLS" を入れてプレイしなくてはならないのか。
でもね、世の中にはひょっとして本当に、教諭とは別に『教論(きょうろん)』がいるのかもしれない、という気がしてきた。それもこ〜んなにたくさん(笑)。
2001年4月27日(金)
GW。いい響きだ。ジイィィ、ダブリュウゥゥゥゥ…
GSはグループサウンズ、GMはゼネラル・モーターズ。どうせ何の予定もないおヒマな黄金週間。どなたか一緒に飲みに行ったりしませんか?
そんなワタクシ、春キャベツの美味しい季節になり、身の締まらぬ春タマネギもゴロゴロしているとあれば、きっとゴールデン・ウィークは料理に励んでしまうのです。広瀬 光治先生がニットを編み続けるように、ワタクシ料理を作り続けては、朝昼晩しっかり食べてしまうのです。
もの書きが文房具にこだわるが如く、ジャズファンがオーディオにこだわるが如く、海部元首相が水玉ネクタイにこだわるが如く、料理好きは調理道具にこだわらねばなりません。断じて、100円ショップでアルミの雪平鍋など買ってはならんのです。
そんなこんなで衝動買いしてしまったのが、おフランスはティファール社の『温度の見えるフライパン』。ちょっぴり奮発して約2,200円ナリ。最近お料理番組でもしばしば用いられている人気商品、きっとあなたもどこかで見たはず。底面に「お知らせマーク」がついていて、加熱して美味しく調理できる温度になるとマークの模様が消えるという仕掛け。2層のフッ素樹脂加工はもう滑りがいいのなんのって、卵料理なんかも面白いくらいこびりつかないっすよ。28cmモノなんだけど、かなり深さがあって中華鍋風なのもサイコー。もう一気に料理の幅広がりまくり。
作った夕食を前に、黒生ビールを注いで広げた今朝の朝刊スポーツ欄、「芝草宇宙が退場処分」に目が釘付け。素晴らしき漢字を名前にもらったかつての甲子園アイドルも、今年あたりが正念場か。
2001年4月26日(木)
もう誰にも英国を止められない。
「英国空飛ぶ円盤調査局」(BFSB)というUFO探しグループの草分け団体があったそうだ。それだけで驚いてはいけない。かつては週30件以上寄せられていたUFO目撃情報が、冷戦後は急減したため、このたび活動停止を決めたのだが、主宰者のコメントがスサマジイ。曰く、『宇宙人による地球探索が終わったからではないか?』
英プレミアリーグの強豪、アーセナルは1,200万ポンド(約21億円)の移籍金で中田 英寿(ローマ)の獲得に乗り出したというし。
The Sun 誌ネタだけれど、Oasis の Noel は Liam に十戒を突きつけたというし。
1. 汝、ドラッグをやるなかれ。
2. 汝、グルーピーといちゃつくなかれ。
3. 汝、ビールだけを飲み、スピリッツ類は飲むなかれ。
4. 汝、午前0時以降夜遊びするなかれ。
5. 汝、午後10時以降アルコールを飲むなかれ。
6. 汝、ガールフレンドのニコールを付き添い役とすべし。
7. 汝、ナイトクラブに出向くなかれ。
8. 汝、俺を怒らせるなかれ。
9. 汝、何度も軽々しく誓いを立てるなかれ。
10. 汝、忘れるなかれ、俺がボスだ。
…もう誰にも英国を止められない。
いや違った。英国は、ずっと止まってるんだった。
2001年4月25日(水)
小泉純一郎である。
街頭演説に立てば、女子高生から『純ちゃーん、カッコいい!』と声がかかる。自民党きっての変人と言われながらも、ご存知のとおり逓信大臣の祖父から三代続けての政治家一家、血筋の良さはまさにサラブレッド。今回の選挙戦も、恐ろしくしたたかな駆け引き技術を見せ、橋本派を見事なまでに切り崩した。世論を味方につける術も抜け目なく身につけている。
だいたい、変人って表現自体がオカシイ。出る杭を打つ、極めて日本的でケシカラン考え方だ。人は100人いれば100通りに決まってるのだ。公認ウェブサイトでは「変人」の間に「革の」を入れて「変(革の)人」になってるのが笑えなくもない。
幹事長は山崎拓だ。
となれば、YKKと称されたもう1人を思い出さないわけにはいかない。加藤紘一である。今にして思えば、加藤政局があったからこそ今の小泉総裁があるわけで、決して無駄死ににはならなかったわけだ。だが「あと半年待てば『加藤の乱』も成功していたのでは?」という思いも消えない。ともあれ、歴史に IF は禁物だ。
だけど結局、1国民にしてみりゃ首相なんて誰だっていいのである。僕らの税金に見合った仕事をちゃんとしてくれさえすれば。残念ながらそんな政治家はこれまでほとんどいなかったのだけれど。
田中真紀子が吠える。「小泉さんはライオンキングみたいなヘアスタイル」。
トホホ、真紀子恐るべし。(←↑…いかがなものかと(笑))
2001年4月24日(火)
冷戦時代に、英国政府がロンドンへの核攻撃を想定して作成したという救援計画にはびっくり仰天。だって『避難センターでは、紅茶とビスケットが支給されなければならない』というのだよ。
避難センターで交わされる貴婦人たちの会話。
「まあ、ハロッズに核爆弾が落ちたんですってよ」
「あらいやあねえ。さ、ビスケットに紅茶は如何?」
英国の悠然たる時間の流れ方が好きだ。単なる保守主義じゃなく、「良いもの」を徹底的に大切にして残そうとする心意気もたまらない。そんな英国の某証券会社に転職した女の子から、挨拶のはがきが届いた。
英国人と仕事をするには、独特の感覚が必要だ。慣れるまでは大変だろう。でも彼女なら、そんな状況もきっと面白がって働くに違いない。そもそも中国地方の女の子に悪い子などいないのだ。新しい生活に幸多からんことを。
ある意味最も英国的で、最もひねくれたUKプログレの雄、ELPなんぞ聴きながら、いっそ庶民のファンファーレ。でも電話相手曰く、「そんなダサい音楽消してよね」。心はいつも変拍子。
2001年4月23日(月)
新聞斜め読み。
●李登輝 前台湾総統が来日。日本のメディアに語りかけた言葉は「やっとこさビザが出ました」。う〜ん、久々に聞いたような気がする。「やっとこさ」。
●ベトナム民主党、少数民族出身者初の書記長、ノン・ドク・マイン氏選出。北部バッカン省出身で、故ホー・チ・ミン大統領が対仏独立運動中に、同地でタイ族女性との間に生まれた子との根強い噂あり。記者会見でマイン氏答えて曰く。「ベトナム人はみなホー・チ・ミンの子です」
●投書欄で泥だんごネタが盛り上がっている。子供のころ作った、あのピカピカしたすべすべの泥だんごの謎に迫る記事に、各世代から反応が集まった。硬いだんご作りに夢中だったあの頃を思い出す。仕上げに白い砂をまぶして、裏の自転車置き場の隅に1日置いて固めただんごは、友達のやつと比べても圧倒的に硬かった。毎日ワクワクやドキドキがいっぱいだったね。
●週刊ポスト広告。「相田翔子 ついに撮り下ろし! 挑発するエロス」。愛が止まらなかったり、夜にはぐれちゃったり、熱帯魚が寂しかったりしてニュー・ムーンに逢ったりしたあの頃を思い出す。ていうか、「真夏のトレモロ」と「背徳のシナリオ」と「追憶のヒロイン」が連続シングル曲名ってのはサボりすぎでしょ。
●こずえ 鈴さん曰く。「私ね、男の人でも女の人でもやりたいことをやっていない人は、いい顔してないと思います。見ればすぐピンときます」。 御意! で、問題は小泉さんがこれからもやりたいコトやれるかどうか。ずいぶん疲れてるみたいだけど。
●夕刊の高橋源一郎による連載小説に、毎日よくもこれだけ書きやがると感心しつつ、今日も目を走らせる。「もしかしたら男は、『夢の女』を見るのに忙しくて、げんじつの女を見てはいないからだろうか、だったらそれは不幸だ」。もうガチョーン、とか言っとくしかない。お見事。
●「こんなおばあちゃんになってみたい」コラムで、上原さくら(24)に「最終目標」と名指しされる森光子。「かもしだす空気に一切マイナスの要素がなくて、すてきなオーラがあるんです」。
●そして我らが新庄は第2号ホームラン。「おれもなかなかパワーがあるんだなあ。満点」だってさ。.よしよし、スランプなんか吹っ飛ばせ!
2001年4月22日(日)
「おしゃれカンケイ」を見る。石原慎太郎・良純の父子がゲストなり。
まあ、将来への希望のない時代だから、この父親にいろいろ期待する人が多いのは分かるけど、本質は見誤らないようにしたいものですね、何が本質的かはともかくとして。そんな父が「蛾」を苦手としているってのは、某親友を思い出させてニヤリ。家族ネタで食う良純クンの本は心底ケシカランと思うけれど。
ビデオに録画しといたゴールディ・ホーンの映画『アメリカ万歳』を見る。原題は PROTOCOL。インターネット・プロトコルではなくて、外交上の儀典を指すコトバ。ふとしたきっかけでアメリカ国務省儀典局入りすることになったゴールディ・ホーンが、ドタバタの結果上院議員に登りつめる。コメディ映画でちょっとオツムの弱いブロンドを演じさせるとピカイチのゴールディだけど、こいつはちょっと外しすぎ。Executive
Producer にもクレジットされてたのが敗因か?
異論はありましょうが、私自身は制作者と俳優/女優の間にはきちんと線を引いてほしいタイプ。歌唄いと作曲者が別人でもちっとも気にならないタイプ。仕上がった歌さえ良い出来ならば。ともあれ「年齢不祥女」ゴールディ・ホーンのあの若々しさと素晴らしい体型を維持するためには、きっと想像を絶する努力があるのでしょうねぇ。恐るべし。
今日初めて知ったボキャブラリ。それは「モンスラ」。
ひとしきり想像をめぐらせたけれど、モンペスラックスとは驚いたぜよ。しかも巣鴨とげ抜き地蔵方面では大ブレイクを通り越して、知らぬご長寿はいないほどの普及度とは。
2001年4月21日(土)
スティーブ:「いやー、遂に『ビバリーヒルズ青春白書』も最終回だな」
ディラン:「そんなことでいちいち騒ぐなよ。始まりあるものには必ず終わりありさ」
スティーブ:「お前なんか出戻りのくせに偉そうな顔すんなよ。復活以降のクレジットは Special Guest Star なんだからよ」
デビッド:「まあまあスティーブ先輩、いいじゃないですか。ディラン先輩は僕のドラッグ危機を救ってくれたんですよ」
ドナ:「そうよ。最終回で私とデビッドが結ばれたのも、ある意味ディランのおかげって感じ」
デビッド:「ドナちゃん… それにしても、『ビバリーヒルズ高校白書』が始まった時は、こんなに続くなんて夢にも思わなかったなあ」
ケリー:「そうよね。デビッドが私の弟になるなんて思いもしなかったし、ブレンダやブランドンがいなくなっちゃうなんて想像もできなかったわ」
ディラン:「そしてケリーが俺と結ばれるってこともな」
ケリー:「ブレンダには悪いことしちゃったかしら」
スティーブ:「しょうがねえってことよ。ブレンダはともかく、シャナン・ドハーティは性格最悪な女優だったからな(笑)。『頑固爺さん孫3人』に出てた頃は超可愛かったのに。まあお前は最高に幸せな結末を迎えたし、俺だって本当いろいろあったけど、幸せな家庭を持てて、パパにだってなれたんだしよ」
デビッド:「結婚といえば、一番最初にジェシーと結婚しちゃったアンドレアは元気かなぁ」
ディラン:「まあ今夜の最終回を見てみろって。ヒスパニック系とユダヤ系の結婚ってのが決して簡単なものじゃないってことは、番組制作者側も分かってたんだろうけどな。アンドレアに関して言えば、何回かブランドンとうまくいきそうなエピソードがあったのに、お互いにもうひと押し足りなかったってところか」
ドナ:「もうディランったら、知ったような口をきくんだから… 私はいろいろな相手とお付き合いする機会があったけれど、レイ・プルートには本当に参ったわ。地獄に堕ちろって感じ」
ケリー:「確かにドメスティック・バイオレンス男だったけれど、本名の Jamie Walters 名義でリリースした "Hold
On" は全米16位まで上がったし、結構いい曲だったわよね」
デビッド:「消えちゃったキャラもいい味出してる方が多かったですよね。バレリーやクレアの思い出も忘れられないなあ」
スティーブ:「しかしこうしてみると、本当に狭い範囲で可能な限りの男女組み合わせを試したスゴイ番組だったよな(笑)」
ドナ:「『ビバリーヒルズ順列組み合わせ』なーんてね(笑)」
全員:「…」
ドナ:「でも私の美貌と、パパの莫大な資金をもってすれば世界中の男はすべて私のモノよね!」
全員:「…」
ドナ:「何十年か経って『ビバリーヒルズ老年白書』撮るときはみんなキャストに呼んであげるわね!」
全員:「…」(顔を見合わせ、一斉にケータイを取り出してかけはじめる)
ドナ:「あらみんな、どこにかけてるのぉ?」
デビッド:「…じょ、上司や同僚に恵まれない時には…0120・オー人事・オー人事…」
2001年4月20日(金)
時代は「モバイル」。
携帯電話(←H"だってば)はその最たるものでしょ。いつでもどこでも、あの子にかけたりあいつにメールしたり。通信手段の確保という点に限って言えば、自分の部屋と街中の違いはほとんどなくなってしまった。
こうなったら何でも持ち出そう。500mlペットボトルはモバイル飲みもの。好きなだけ飲んでキャップを締め、バッグに放り込んで連れ出しちゃえ。本格的なコーヒーが飲みたけりゃスタバのテイクアウト。持ち歩いてもこぼれない、取り外さずに飲めるあの蓋こそがモバイル仕様。緑のロゴも連れ歩けば価値倍増。おやつなら、手で溶けないがお口で溶けるM&Mチョコが気分かな。
文庫本だってモバイルだ。世界の古典からちょい前のベストセラーまで、ジャケットのポケットに放り込み、あちこち連れてって気が向いたらページをめくろう。木陰で感じる4月の風。気になるフレーズはちびノート取り出してすぐにメモ。
でも「モバイル」ってコトバ、最初は馴染まなかった。
昔は「ポータブル」? そんな頃を懐かしく思い出す僕のポ・ポ・ポ・ポータブル・ラジオ。聞き耳立てる『青春キャンパス』、谷村新司です。今夜もバンバンことばんばひろふみと一緒です。
2001年4月19日(木)
見渡す限りの砂漠に、巨大な鯨のような真っ赤な大岩が1つ。その上で、2人はにらみ合っていた。それぞれの右手には短銃が腰の位置に構えられており、まさしく一触即発の状態だ。傾き始めた午後の陽射しが、じりじりと照りつける。完全な無風状態。汗の玉が額を滑って目に入りこもうとする。
ややあって、片方の男が銃を構えたままそろりと1歩後ろに下がった。他方はすかさず大声をあげて制止した。
「動くな! 動くと撃つぞ」
1歩下がった男も間髪入れず叫び返した。
「黙れ! 撃つと動くぞ」
こうして2人は膠着状態に陥った。銃を相手に向けたまま、にらみ合うばかり。時間だけが、ゆっくりと、しかし着実に過ぎ去っていく…
やがて日が落ち、ほどなく大岩も漆黒の闇に呑まれた。このまま朝を迎えるのだろうか…と思われたその瞬間、
パーン! パーン!
乾いた銃声が柔らかな夜の空気を切り裂いた。
どちらが先に引き金を引き、どちらが応えたのか。今となっては誰にも分からないし、知る意味もない。朝日が闇を追いやり、大岩を再び真っ赤に照らし始めたころ、岩の下に倒れている2人の男の姿が浮かび上がった。奇妙なことに、2人はいずれも微笑を浮かべ、安らかな表情で死んでいたという。
2001年4月18日(水)
東京地方、久々のお湿りです。
なんでも、4月に入ってこれまで2ミリしか降ってなかったとか。乾き過ぎれば雨を求め、降り過ぎれば晴れ間を求める。そんなもんです。ゴキブリはゴキブリホイホイを求め、男の子は女の子を求めるもんです。
昔から雨降りは好きでした。天気予報に傘マークがあると、何となくウキウキした子供時代。『曇り、一時雨』の予報を聞いて、じっと午後1時に雨が降るのを待っていたあの頃。真夏のアスファルトに雨がぽつぽつ降り始めた時の、あの独特の匂いがちょっと好きだった。
まだ幼稚園にも入る前、いつも雨上がりの公園で遊んでました。水たまりでダムを作って、澄んだ水をすくって飲んだりしてました。今思えば、よくお腹壊さなかったなあ。まだ酸性雨なんてコトバもマイナーリーグだったあの頃。ぐっしょり雨に濡れて大きな木の下で雨宿りしてても全然平気だった。
雨の日は、Todd Rundgren を聴きたくなる。相性の良さを教えてくれたのはMさんで、より正確に言えば "RUNT: THE BALLAD" だったのだけれど、例によって僕はベスト盤を。ちょっぴり感傷的な水曜の夜。
2001年4月17日(火)
JICA経由でフィリピンのマニラ首都圏開発庁に出向中のU課長が一時帰国。アロヨアロヨという間に大統領も交代し、激動の業務をこなされている模様。昨年11月にマニラに出張した際には本当にお世話になりました。
現地で日本人を狙った犯罪が多いことから、ハクつけるために伸ばしてた無精ヒゲは東京でも健在。風土が人に与える影響を唱えたのは和辻哲郎だったが、U課長もすっかり東南アジア的なルックスに。
こんなにも気を利かせていろいろと先回りして手配してくださる方を、少なくとも公務員ではほとんど知らない。強いて思い出してみれば、なぜか海外でお世話になった方々ばかり。ともあれ、見習いたくなる「師」がいることは、とても幸せなこと。これからもどうかよろしくお願いします。
2001年4月16日(月)
久しぶりに電話で話したその子の話は、寝ぼけた僕の頭を一瞬にして覚醒させた。
「そ、それって… まさにピノコじゃん」
「ピノコって何よ」
「ブラックジャックの。手塚治虫のマンガ。畸形嚢腫って言うんだよ」
「知ってるの?」
ブラックジャックのピノコといえば『アッチョンブリケ!』で知られるやや舌足らずの小さな女の子だが、実は子供ではなく、あれで18歳からスタートしている。というのも、もともと双子として成長するはずだったのが、まだ母親の胎内にいる間に姉の身体の方に取り込まれてしまい、生まれた姉の体内で18年間一緒に成長してきたからだ。
もちろんちゃんとした形で存在できたはずもなく、ブラックジャックが開腹手術してみると、袋状の膜(嚢腫)に包まれて、目玉や歯や脳や1人分の臓器ひとそろいが入っているのを見つける。これらを組み立てて作られたのがピノコなのだ。
このように双子になるはずの胚が片方を吸収してしまい、結果として1人だけが生まれることはままあるらしい。だが、吸収された方が畸形嚢腫(きけいのうしゅ)として他方の体内で成長を続けることは、頻繁にあることではないだろう。スティーヴン・キングの小説 "DARK HALF" の冒頭でもやはりこの畸形嚢腫の摘出シーンがひどく恐ろしく描かれているのを思い出す。
「妹が急にお腹が痛いって言い出して…。緊急入院して検査したら、突発性卵巣肥大症だって言うのよ。そしてすぐに手術して、開腹してみたら…」
「出てきた?」
「歯と、髪の毛がひと房…」
幸い大事には至らなかったが、手術室には何とも不穏な空気が流れたという。
僕の、あるいはキミの片割れも、すぐそこにいるのかもしれない。そして僕らの浅ましい考えや、愚かな行いをそこから毎日眺めて(あるいは感じて)いるのかもしれない。ほら、お腹に手をあててみると、何かが動いたような気が… すゆわけないわのよさ。by ピノコ。
2001年4月15日(日)
「生まれて初めて」がある日は嬉しい。でもその気になれば「生まれて初めて」の体験なんていくらでもできるし、毎日はドキドキでいっぱいになる。今日の「生まれて初めて」は、スポーツジム。
わが街仙川にはルネサンス仙川というジムがあって、以前からもちろん目には留まっていたのだけれど、なかなか出かける機会がなかったのです。正直言うと、ジムに通う人々って一種独特の雰囲気があって、どうも苦手な感じがしてまして… で、筋力トレーニングもジョギングなどの有酸素運動も、自分の家の中または周辺でこなしてそれでよしとしていたのです。でも、病院通いで大いに体力を落としたこともあり、ここは一念発起して着替えとタオルをパックして、仙川駅そばのジムに出向くことに。
ちなみに私、お給料の安い勤め人ではありますが、その分福利厚生は充実しているようで、このスポーツジムも入会金その他一切なしで、1回あたり450円の使用料で全設備を利用することができます。バスやサウナも充実しているので、銭湯に行くついでにジムで身体も鍛えられると思えば、とても安いのかもしれません。
「初めてなんですけど…」と恐る恐るインストラクターの可愛いお姉さんに尋ねると、「じゃあまずストレッチからいきましょうね!」と手取り足取りとっても親切に指導してくれます。たくさん並んでいるマシンの使い方もいちいち分からないので教えていただいて。エアロクライム、ステアマスター、ジョギング、バタフライ、ラットプルダウン、レッグプレス… 全身バラバラになりそうな気がしながらも、気持ちよく汗をかきました。
終了後の冷たいお水の美味しさと、シャワーの気持ちよさはコトバじゃ表現できませんよね。うん、また行こう。こうしてちょっと、行動範囲が広がったのでした。
…そうそう、ジム内あちこちのTVモニターで放映されていたWWFのプロレスも、最後まで見たのは「生まれて初めて」でした。リング上で吠えるヴィンス・マクマホンのパフォーマンスに、マシンのステップを踏む足のスピードがアーップ! ステファニーのあざとさも最高だったっす。
2001年4月14日(土)
週末、吉祥寺でまったりと過ごす午後。
「インスタントくじ発売中」の文字が視界に入り、ついフラフラと宝くじ売り場に足を踏み入れること、誘蛾灯に引き寄せられる蛾の如し。インスタントくじの買い方にはコツがある。ちまちま買ってはダメなのだ。買うときは思いきってまとめ買いに限る。見てる前で1万円クラスの当たりくじを持ち込むオジサンたちを見るにつけ、そう強く確信するのだ。 …とか言いつつ、やんごとなき事情により\2,000の投資がいいところだろう。10枚のくじをいただいて近くのコーヒーショップに移動する。
吉祥寺でコーヒーを飲めるお店はたくさんある。とはいえ、タバコの煙が苦手な自分にとって、選択の余地はかなり限られる。良く知られているとおり、STARBUCKS は全店禁煙になっていて、その強烈なコーヒーの香りと無限のカスタマイズ性でたいへんお気に入りのお店ではあるが、混雑度も朝のラッシュ電車並み。プチロードそば・東急裏の2店舗とも残念ながらめったに座れない。そんなわけで、最近のお気に入りは『Linde』という
Backerei / Kaffe のお店。ご察しのとおりドイツ系ベーカリーで、Backerei の a はウムラウト付いてます。Herzlich Willkommen!
このお店はパンが美味しいのはもちろんのこと、2階のイートイン席には「コーヒーの香りを大切にするため禁煙とさせていただいています」といった表示があって、コーヒーにもこだわっている。格調高いクラシック音楽が低く流れる店内で美味しいコーヒーをいただきながら、インスタントくじをスクラッチまたスクラッチ。どう見ても絵的には美しくないねこりゃ…
しかーし!
これが当たったのである。こするそばから100円当たりが続々5枚も出てきて「いい夢見せてもらったなー」とか思ってたら、加えて2,000円当たりと500円当たりが! 合計3,000円なり。何だか生まれて初めて、投資した以上の額を回収したような。コーヒー代とバス代程度とはいえ、ちょっぴり嬉しい土曜の午後。
早速さっきの売り場に戻って当たりくじを出した。「お願いしまーす」
透明プラスティックの向こうで当たりくじを数えたオバチャンのセリフは、悪魔の誘惑以外の何物でもなかった。
「ちょうど3,000円ですね… これでまた買っていきます?」
2001年4月13日(金)
掲示板で島谷ひとみの 『papillon』という曲についての質問があった。邦楽は弱い分野なので、正直言って聞いたことのない女の子だった。慌ててサーチエンジンにかけてみる。なーんだ、avex の子かぁ。
だがよくよく見てみると「演歌歌手」になっている。ん???
昭和55年生まれの彼女、デビュー曲は演歌『大阪の女』。20万人の中からオーディションで選ばれ、島田紳介作詞・高原兄作曲で大いに話題を呼んだ大型新人だったらしい。高原兄と言えば、『完全無欠のロックンローラー』で僕らの心に強烈なインパクトを残したあの「アラジン」のヴォーカリストだ。ツッパって、ツッパって、よーし、そこんとこよろしく。
で、どうも続く『解放区』『papillon』と大きく方向転換してきたようだ。掲示板での質問は「80年代〜90年代初頭の曲のパクリでは?」というものだったが、公開されている『papillon』を試聴してみると、なーんだ、Janet Jackson の "Doesn't Really Matter" のカヴァーであった。エディ・マーフィ主演映画
"NUTTY PROFESSOR II" のサウンドトラックから大ヒットした、2000年を代表するキュートなトラックだ。自分自身にとっても、昨年年間2位の大好きな曲である。
具体的に下敷きになった曲があるかどうかはよく分からないけれど、確かに80年代っぽい無垢なメロディのような。だいたい、80年代というだけで何だか甘酸っぱい気分になるのは自分だけではないだろう。
あの頃。今から思えば実にクダラナイことで毎日悩んでいたような気もするあの頃。それでもやっぱり、僕にとって85年の夏を超える夏には出会ったことがないのだ。
2001年4月12日(木)
今、「ナチュレ」が安い。
500gのプレーンヨーグルトとしては破格の『99円』をつけたディスカウントストアで買っている。こんなに安くてインカ帝国?((C)カラムーチョ)
ご存知「雪印乳業」のヨーグルトブランドだ。間違いなくそのことが、流通過程での大幅な値崩れにつながっているのだろう。そのこと? そのことって何だ。つまりブランドイメージだ。
「雪印」のブランドでイメージする事柄って何だろう?
今手元にある調査結果によれば、複数回答で100人中73人が「牛乳」をあげたものの、59人は「事件」と答えている。やはりブランドのダメージは大きい。必ずしも内容が伴わず、形式や幻想が実体を支配し人を動かすものだったりするから始末が悪い。雪印乳業自体は今、必死に変わろうとしているのに…
僕のイメージ? そりゃもちろん「牛乳」でも「事件」でも「ヨーグルト」でもない。6人が回答した結果と同じ、『寝ていないんだ』と発言した前「社長」その人である。
そんなわけで、本当は某社ブルガリアヨーグルトや某社ビヒダスでも全然かまわないにも関わらず、僕は99円の「ナチュレ」を買い続け、食べるたびに『寝ていないんだ』発言を思い出すのだった。それでも、雪印製品を買っていないと回答した49人よりは感謝されていいんじゃないか?と自分に言い聞かせながら…
2001年4月11日(水)
携帯電話を家に置き忘れて出勤してしまった。
はいはい、正確に書きますよ。PHSです。DDIポケットのH"です。どんなに i-mode が圧倒的シェアを誇ろうと、僕はH"が好きだ。「Hが好きだ」ではない(好きに決まってるだろ)。エッジだ。PHSだ。
まずもって、音声レートが64kbpsだ。固定電話回線に匹敵するリアルな音質。背景音や息遣いまで聞こえてしまう。時としてそれは聞こえすぎるほどだ。そしてEメール受信文字数も全角2,500文字を超える。feel H"機種なら10,000文字だ。メールマガジンだってらくらく読める。たったの250文字しか送受できない
i-mode とは出来が違うのだ。
…つい熱くなってしまった。大事なのは機種ではない。家に置き忘れたことのほうだ。それがこんなにも僕を不安にさせるものだとは思わなかった。いま自分は固定電話回線を開通しておらず、携帯端末だけで生活している。こちらからは公衆電話でもかけられるが、外部から僕に連絡をとろうとしたら、あのPHSだけが頼りなのだ。メールもPHSに転送してるのだ。外世界との唯一のコネクションが、あたかも蜘蛛の糸のように、ぷつりと途切れてしまった。裸でストリートに投げ出されたような、丸腰で円形闘技場に放り込まれたような、絶対的にあるべきモノが絶対的にない感覚。
仕事を終えるとすぐに電車に飛び乗り、家路を急いだ。
寂しい1Kのマンションの部屋で、PHSはぽつんと僕の帰りを待っていた。
…液晶画面に、着信の形跡は、なかった。
2001年4月10日(火)
新庄がついにホームランまで打ってしまった。
3割6分8厘・好守・好走塁と、今のところは絶好調といってよいのではないか。もちろん最終判断はシーズン終了時点まで保留しなくてはなるまいが、果たしてここまで順調に滑り出せると予想できただろうか。
ご存知のとおり、彼は阪神が提示した膨大なお金に見向きもせず、はるかに安い年俸で大リーグのニューヨーク・メッツに移籍する決断を下した。しかし、見たところ彼は間違いなく昨年までより生き生きと、幸せそうに野球をしている。人生を楽しんでいる。
それでもやはり「彼は愚かな選択をした」という人はいるだろう。
人生の価値をお金の多寡に置くのであれば、当然の帰結だ。しかし、お金に価値を置く限り、少なくとも僕は永久に満足することはない、幸せにはなれないと痛切に感じたのもまた事実。だから僕は、新庄とは比べ物にならないけれどやはり「愚かな選択をした」し、今のところ、ちっとも不幸せじゃない。日々の生活に流されてじっくり物事を考えることができなかったあの頃を、少々懐かしく思い出しさえする。
矢沢永吉は言う。「誰かの身勝手だの、景気の流れだの、自分じゃないものの決めたとおりに流されるんじゃ、不安になるのは当たり前だからね」
そして我らが新庄も言う。「自分でも、ちょっとこわい」
おいおい…
2001年4月9日(月)
先週からテレビ東京で米ドラマ「フレンズ」放送開始!
もう嬉しくて、ビデオに録って気合い入れて見てみたですよ。そしたら、ブラピの奥さんとしても知られる「レイチェル」役の声が、声が…
…ビバヒルのドナ役こと安達忍だった。ガーン!
ってゆうか、もうレイチェルがドナにしか見えなくて全然お話にならん!
声優さんってのはやはり影響大なのであって、吹き替えの映画見てますと、あちこちで「アリー・my・ラブ」のビリー・トーマスや「ビバヒル」のアンドレアが出て来たりして、イメージがガラガラと崩れてしまったりするわけです。それを言うならディラン・マッケイ(ビバヒル)がリチャード・フィッシュ(アリー・my・ラブ)だったり(=小杉十郎太)、堀内賢雄さんが「ビバヒル」にも「フルハウス」にも「ふたりはふたご」にも出てたりするわけではありますが。
ついでに言うと「ダーマ&グレッグ」のダーマの声とキティ(グレッグのママ)の声の組み合わせが、「サブリナ」のゼルダとヒルダだったりするので、混乱することこの上なし。昨日の日曜洋画劇場『セブン』のブラピもグレッグ(森川智之)だったね。
「しーずかちゃーん、遊ぼう」
あっ、のび太くんだ!
振り返ったしずかちゃんの前に立っていたのは… ラナを待つコナンと、ハイジを待つペーターの2人だった。ペーターの脇でユキちゃんが小さくメエエと鳴いた。
2001年4月8日(日)
今日は久しぶりに食べ物ネタに回帰。ひどくお腹を壊した先週から一転して栄養補給に走る週末なのだ。
まずは昨晩作った夕食から。
○ミネストローネ(紅どりの鶏がらを使用)
○焼肉(国産牛)
○サラダ(レタス、きゅうり、パセリを混ぜて中華ドレッシング和え)
○そして「雑穀十種」入りご飯。これは何かというと、ご飯と一緒に炊き込む雑穀で、言わば赤飯のような味わいになるもの。生協で売っている。
ミネストローネはヒットだった。だいたい、トマトソースものは美味いのである。あの酸っぱいような甘いような微妙な味わいは、大いに食欲を刺激し元気を出してくれる。外でパスタなどを食す場合、ワイシャツへのハネを気にして、つい塩味ものなどに手を出してしまいがち。本当は思いっきりトマトソースを食べたかったのに… そんな欲求不満は週末の自炊で思いっきり発散するに限る。
食後のデザートは、西友で2パック500円だったイチゴ(とちおとめ)。季節モノはやはり美味しい。
今朝の朝食は昨夜の残りもの。食後のおやつは柏餅(つぶあん)。
昼食は久しぶりにジャンクフード。仙川駅近くのマクドナルドで新メニューの「マックリブ」のセット+モカアイスクリームを、割引券利用にて食す。三井不動産が盛んに売りこんでいた新築マンション、仙川パークホームズの説明を聞いてみようと出かけてみると、もう売り切れとのこと。まだ鉄骨の土台すら建っていない見ず知らずのマンションに、数千万円を投じることのできる人々が世の中にはたくさんいるんだなー。ちょっとビックリ。
さて夕食を作ろう。
○ハンバーグ(豆腐入り! ヘルシーで美味さ倍増)
○つけあわせ(モヤシ、焼きナス生姜醤油、レタス+きゅうり+パセリのサラダ)
○味噌汁(大根、油揚げ、なめこ)
○「雑穀十種」入りご飯を食べ終わる。素朴な味わいがクセになる。
デザートは残りのイチゴ(とよのか)。これだけ食べてもちっとも体重が増えなくて、薄いままのワタクシ。どうすれば適度に太れるのだろうか…
2001年4月7日(土)
「タモリ倶楽部見てたらさあ、そいつの名前が『杉作J太郎』って言うの。『J太郎』だよ、おかしいよな」
と、満員電車の中で思い出し笑いしながらしゃべっているそのおじさんは45歳前後か。水商売風のケバいお姉さんに必死に語りかけている。お姉さん、ちょっとイヤそうだ。
「でその『J太郎』がさ、ヤラセで目の前にミニスカの女の子が座ってるわけよ。そしたらその股間をチラチラ見てさ、数分間に30何回か! クックック! 全部隠し撮りされてんのに!」
…そう、杉作J太郎先生である。
タモリ倶楽部ファンなら間違いなくご存知の彼、上の事件はずいぶん前の放送での仕掛けだったが、昨晩もかなり盛り上げてくれた。あまりにも遅刻が多くて問題になっている安斎肇氏が今日を最後に「空耳アワー」を降りる、という設定で、年齢不祥女 YOU、ヒップホップ魂 YOU THE ROCK らとともに代役オーディションを行ったのだ。
これまで数回の出演ですっかり「彼女なし、独りエッチ専門」というキャラが浸透してしまったJ太郎先生に、タモリや他の出演者から容赦ない攻撃が降り注ぐ。
「なんか隣で息が荒くて気持ち悪いんですよ〜」
「エロネタになるとなんかブヒブヒ言ってるみたい…」
「J太郎、またブヒってるよ」
結局、オーディション組には任せられんということで、来週以降も安斎さんが引き続き「空耳アワー」を担当するというオチで終わってしまったのだが、杉作J太郎カラーは今週も遺憾なく発揮され、場を大いに和ませてくれた。この人きっと、根がマジメでズルいことのできないタイプなんだろうな。実に愛されるべきキャラである。
これでいて、本名が「杉 恭介」だったりするのだから、人を見かけで判断してはいけない。
2001年4月6日(金)
親友が winter wonderland を評して言う。
「さくさく仕事をして、きれいなサイトを作って日々随筆をものす…
なんだか小説に出てくるようなアーバンライフといった感じだね」
得たものもあれば、失ったものもある。でもどちらを取るかを決めるのはいつだって自分自身。君はいつだって僕の下らない悩みをじっくり聞いてくれた。間違いなく、君がいたからこそ今の僕がある。
僕の愛する心の故郷、ロンドンに赴任が決まった友に幸多からんことを願って。
そのうち Aldwych 近くの静かなパブで、エールでも飲みに行こう。
2001年4月5日(木)
巷じゃ「つくる会」歴史教科書検定で大騒ぎ。
でもね、思うにコドモはそんなにバカじゃないぜよ。どんな教科書だろうと余計な心配ご無用。胡散臭さを嗅ぎわける能力なんてオトナの12,700倍(当社比)。聞いたまま信じて法源やキャバクラ嬢に有り金全部注ぎ込んじゃうのはいつだってオ・ト・ナ。サイコーですかぁ?
そんなことより僕の心をワクワクさせるのは、『新しい教科書にお目見えする主な曲』の方なんだよね。いったいどんな曲たちが今どきの教科書で取り上げられているのか。
少年時代 井上 陽水 (中3)
上を向いて歩こう 坂本 九 (中3)
いい日旅立ち 山口 百恵 (中3)
夜空ノムコウ SMAP (中3)
春よ、来い 松任谷 由実 (中3)
映画「ラスト・エンペラー」 坂本 龍一 (中3〜中1)
映画「タイタニック」のテーマ (中3〜中1)
北の国から さだ まさし (中3〜中1)
島 唱 ザ・ブーム (中2)
夢をあきらめないで 岡村 孝子 (中2)
想い出がいっぱい H20 (中1)
…どひゃー。
『上を向いて歩こう』は日本語で歌われた唯一の全米ナンバーワンヒットだからして、義務教育期間中にその偉大な業績に触れることは大事でしょフツー。
しかし山口百恵の『いい日旅立ち』を中3で取り上げるこのセンスにはシビれる。ご存知、谷村新司のペンによるこの曲のテーマはあまりにも重い。つい、中3で大丈夫かな?と余計な心配をしてしまうのだよ。でも人生の諸問題を考え始めるのに、早過ぎるということはないよね。
そして真の問題は『夜空ノムコウ』である。中3の歌唱曲にした教育出版は「特に歌詞がいい。若者にイメージを喚起させる力がとりわけ強い」というのである。
でもさー、ちょっと待ってよ。確かにいい歌詞なんだけどさー、これって中3の若者に喚起させるイメージとはちょっと違うんじゃない? だって、全てが思うほどうまくはいかないみたいだってことがわかっちゃった世代が、あの頃の未来と今を比べてホロリとする歌だよこれー。違う? 違う?
…などと30代に足を踏み入れた男が勝手に「自分だけの歌詞」にしようと、美しくない抵抗をすることこそ作詞者スガシカオの最も望まないところであろう。だから僕は静かに降りる。そして『想い出がいっぱい』の甘酸っぱい歌詞を胸いっぱいに吸い込むのだ。
…何ぃ? H20だとぉ? しかも中1でぇ???
思わず古いアルバムの中に想い出が隠れていないか探したくなってしまうそこのキミ、オトナの階段登ってたはずなのに、少女だったと懐かしく思う日はとっくに過ぎちゃった元シンデレラのアナタ、はっきり言ってヤバイでしょ! そう、この曲がリアルタイムにヒットしていた83年、僕らも間違いなく中1だったのだから…
B面の『10%の雨予報』がまたいいんだよね、とか言っとく。
しかし、この調子でLOOKの『シャイニン・オン 君が哀しい』や C-C-B の『Romanticが止まらない』や大事MANブラザーズバンドの『それが大事』が教科書に載る日が来てしまったらどうしてくれようぞ。
***
ホームページのカウンターが1,000HIT。これもひとえに読者の皆様のおかげです。おおきに。そしてこれからも、どうかご贔屓に。でもって、999や1,000や今後自慢できそうなキリ番ゲッターロボたちは、恥ずかしがらずにちゃんとBBSに書きこんでくださいね。ちなみに『Romanticが止まらない』は85年レコード大賞作詞賞受賞なりよ。
2001年4月4日(水)
小学校、いや幼稚園まで遡ってみても、新年度(何なら新学期といってもいいけど)いきなりの3連休は史上初めての経験である。別に休みたくて休んでるわけじゃないとはいえ、我ながらちょっと恥ずかしい。うれしはずかし朝帰り。そんなこんなで今朝も8時に病院に。しかし、こんなところだったとは… 今回の経験で、多少なりとも見えてくるかと思われた「病院」の姿は、ますますぼやけて謎に満ちていくばかり。
館内を絶えず歩き回る何十人もの看護婦さんや事務お姉さんたち。そして、どこから出現したのかと思わせる何百人もの外来患者と入院患者たち。「腹部レントゲン撮ってきてくださいねー」と言って送り出された放射線室は、カドを何回も曲がる彼方で、案内図を見ても全然場所がイメージできないくらい遠くにあるように思われた。複雑な構造で素人患者を威圧する総合病院というシステム。放射線室の前で「俺の方が先に来たのに、どうしてこいつから撮るんだよ!」と言って看護婦にカラんでるオジサン。全身チューブだらけで車椅子を押されてくる、何もしゃべれないおばあさん…
僕はこんな現実から目をそらせて30年も生きてきちゃったのだ。
巨大病院はまさにビジネスなり。ひとりひとりがチャリンとお金を落としていく金の卵。分刻みのスケジュールで何人の患者を消化できるかが勝負なんである。すべての病院がそうだとは思わないが、あの現状を見た今となっては、仮にそんな病院があっても驚かないし、医療ミスが絶えない事情も理解できなくはない。
「じゃあ、血液検査して点滴打っときましょうね」
女医さんの軽やかな言葉に導かれて点滴室に入った。続々と押し寄せる点滴患者を、次から次へとベルトコンベアーの如く処理するナース。ベッドに横になっていると、隣のベッドの点滴おばあさんが何やら声をあげ始めた。
「あのぅ… あのぅ… トイレ行かせてくれへんかなぁ?」
耳が遠いのだろう、おばあさんの耳元でナースが大声を上げる。
「オムツしてるから大丈夫ですよ。ここでしちゃってください」
「そない言われても… 困ったなぁ、トイレ行かせてくれへんかなぁ? 大体なんでこんなとこつながれなアカンのかワカラヘン… 私なんでこんなとこ居るん?」
娘さんだろう、おばさんが駆け寄ってくる。
「具合が悪くなったんですよ、お母さん。静かに寝ててね」
「そやかてトイレに行かんと…」
娘さんがナースに説明する。何回も言うんですけど、いつもオムツには絶対にしようとしないんですよ。そこだけは意識がはっきりしてて。そういうしつけになっていないんですよ…
その間もおばあさんは「なぁ、困ったなぁ、トイレ行かせてくれへんかなぁ…」とつぶやきながら起き上がろうとし続ける。
…これは、間違いなく今日いちばん鮮烈な体験だった。自分も間違いなく歳をとり、身体が弱くなる。多分独りで病院の世話になるのだろう。その時、看護婦さんに「オムツのしつけできてませんねー」と言われてしまうのか? 赤ちゃんの時にそうだったように、歳をとったらそれが再び当然のしつけになるというのか? チューブだらけになりながら、いつまでも生命に執着するのだろうか?
おばあさんは結局、看護婦さんがドクターに確認を取った後、点滴をしたまま車椅子でトイレに運ばれていきました。よかった。頑張れおばあちゃん!と思わず心の中で応援している自分がいました…
***
帰宅後テレビをつけていたら『ナースのお仕事3』というドラマをやっていたので、初めて見てみる。ドラマとはいえ、それは今朝の某病院の光景とはあまりにも違ったかな…
2001年4月3日(火)
体調が回復せず、まさかの2連休。職務引継ぎが大事な新年度スタートをこんな形で迎えなくてはならないなんて、本当にショック。気分は割と良くなったのだけれど、お腹の具合は全然治らない。日曜未明からだから、もう60時間以上連続で下していることになる。そんなことってあるのだろうか? ちょっと真剣に心配になってきた。1日中トイレに行ったり寝たりしているだけでこんなに体力を消耗し、体重が減るものだなんて夢にも思わず。
病床から1日テレビを眺める。
まずNHK連続ドラマ『ちゅらさん』。昨日は病院で見た。沖縄の女の子は目が大きくてとても可愛い。残念ながら午後のセンバツ高校野球を見ていたら、宜野座高校は敗退してしまったけれど…
続いて、以前録画しておいた『NBAオールスターゲーム』を今ごろ取り出して見てみる。オープニングで Deborah Cox がカナダ国家を堂々と斉唱。ちょっとフラつく部分もあるが、トロント出身の
Arista の新しい歌姫として見事に大役をこなす。米国国歌の方は Jessica Simpson が担当。こちらはかなりフェイクしながらオリジナルの歌唱に。2人ともリップグロス塗り塗りだったのが印象的。試合の方は、今や完全にNBAの顔になったアイヴァーソンの小気味いいプレイ、ヴィンス・カーターの痛快なダンクぶりに目を見張る。いいねいいね。空中で全く意味なく一回転しながらのド派手なダンク。ザッツ・エンターテインメント。
お昼、食欲が多少出てきたので固形食を食す。(が、これは裏目に出た)
昼下がり、『徹子の部屋』を見てみるとゲストがセイン・カミュ。いやいやこの人本当に爽やかで、しかも頭も良くていい人ですね〜。個人的には Funniest English / Japanese ってあまり好みの企画ではないのですが、あれだけでセインさんを判断してはいけないんだと再認識しました。
お昼寝。夕方過ぎまで爆睡。どうして毎日こんなに眠ることができるのだろう。よっぽど睡眠不足が蓄積していたのだろうか…
ニュースを見ると、イチローが米大リーグデビュー戦で2安打、佐々木がセーブして勝利とのこと。うーんさすがイチロー。スキャンダルはあったけど、こうして結果を出されれば文句は言えない。
…で、自分のお腹にも文句は言えない。ちゃんと処方された抗生物質と下痢止めを飲んでいるのに、いったいどうして? 明日こそは何とか回復したいものです…
2001年4月1日(日)&4月2日(月)
初の2日間合併号になってしまいました。
…というのも、生まれて初めて急患で病院に駆け込み、生まれて初めて点滴を受けるハメになったからなのです。念のため書いときますけど、エイプリル・フールではありませぬ。
4月1日(日曜日)の明け方、どうもお腹が痛いと思ってトイレに入ったら激しい下痢。その後も症状は続き、発熱して身体の節々も痛くなってきました。ところが、これまでめったに病気をしたことがないもので、正露丸飲んで寝てれば治るだろ、くらいに事態を甘く見てました。
ところが午後になり、夕方になるにつれてますます気分悪化。吐き気のため何も食べられず、飲めず。衰弱は激しくなる一方。苦しさで七転八倒するに及んで「ひょっとしてこれは非常にヤバイのではないか?」ということに気付きました。意識が朦朧とし、頭の中には謎のフレーズが飛び交い始めます。「病院に行かなきゃ… 総合病院… General Hospital といえば Rick Springfield / Jack
Wagner… そうだ、四角い仁鶴にまーるく治めてもらわなきゃ…」 まさに意味不明。
そもそも病院に行ったことがないので、近くにどんな病院があるのかも全然わからない! 何とか電話帳で近所の救急病院を調べて何とかタクシーを呼びました。行ってみると、実際にはうちから歩いて10分くらいの病院だったのですが、はっきり言って1歩も歩けない状態だったので… タクシーさん、ごめんなさい!
病院に着いて顔面蒼白状態で受付を済ませ、急患治療室に入ると、25歳くらいの超若い女医さんが診察。熱が38.5度、ナマものは食べていないことなどを確認すると、きっぱり「点滴しておきましょう」。実はこれまで30年間生きてきて、点滴というのは初めてだったのです。だからどうということもないのですが、ちょっと新鮮な体験でした。1時間半かけてポタポタ点滴しましたが、あれは何が入っていたのだろう? アクエリアスなんかとあまり変わらないものではないのだろうか…
うとうとしていましたが、ふと気がつくと夜勤のベテラン看護婦さんたちが何人か部屋の隅で休憩中。お茶を飲みながら、いろいろ文句を垂れています。曰く「○○さんってどうしてああなわけ?」「そうよねー、絶対ズルいと思うのよ」「何がリーダー制の導入よ、チームもできてないのにリーダーも何もあったもんじゃないわよね」「そうよそうよ」… いろいろたいへんなんですね。でも患者さんが寝てる部屋ではあまりそういう内幕ネタは話さない方がいいんじゃないかと(^^;)。
午後9時に点滴終了、多少気分が回復するも相変わらずフラフラ。「今日は急患なので薬を1日分しか出せません。明日また診察に来て下さい」という女医さんの言葉を聞いた後、何とか帰宅。受付では「急患ですので5,000円お預かりして、後日精算させていただきます」とのこと。そんなこともあろうかと500円玉貯金をたくさん持ってきていたので、ジャラジャラ出してあげました。帰宅後頑張ってお粥とイチゴなどを食し、スポーツドリンクを飲んで消灯。
ここから4月2日(月曜日)。今日は人事異動の辞令交付式なんですけど、到底行けそうにないなぁ。病院は8:15受付開始、9:00から診察開始とのことだったので、8時ごろたどり着いてみると… 恐るべし! 既に50人以上の患者さんたちが受付を待って列を作っているのでした。大半は年配の方々でした。
消化器科で私の診察が始まったのは9:30頃か。昨晩とは違う、別の若い女医さんが担当。「今日も点滴しときますか?」と尋ねられたので「何を点滴するんですか?」と聞いてみると、「まあ水分とブドウ糖とか… ポカリスエットのようなものですよ」とのこと。やっぱり… 「そうしたドリンクを飲めるようでしたら特には不要だと思いますよ。まあ点滴すると気分的にも違いますけどね」とかよく分からないことを言われましたが、とりあえず今日は結構です、とお断りして抗生物質や整腸剤などをいただくことに。
診察終了後、上司に電話して今日は1日お休みをいただきたい旨を連絡して、一安心しました。これからまたお薬とビタミン剤などを飲んで眠ることにします…
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