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5.基本音色の作成と保存
さて、これから音づくりを開始していくのですが、この「サル講座」では各パラメータの変化を分かりやすく説明しながら、ちゃんと「使える」音色を完成まで持っていきたいと思っています。特にこの講座では「様々なパラメータの意味」を理解することを第一目的としてますので、最初は「変な音色だなー」と思っても、私を信じて付いてきて下さいね。
5−1.基本音色作成の前段階
音色作成の場合、慣れてくると「なんとなく似てるなぁ〜」とか「この音色のデータならちょっと変えれば済みそうだ」とかそういった「改造」をしていくのが普通行われる手法なんです。というか、その方が絶対楽。
よって、ここでも同じような方法で基本となる音色を作っていきたいと思います。
まず、以下の音色を呼びだしておきましょう。
▼EWV2000の場合
……「S31:CLARINET」
▼3000mの場合
……「S19:CLARINET」
▼3020mの場合
……「S29:Simple」
この音色データは非常にシンプルな設定となっており、改造するにはもってこいのデータですので、覚えておくといいでしょう。
5−2.音色の保存
まずは5−1で選んだ音色を保存してしまいましょう。なぜなら、EWI音源にはあらかじめプリセット(工場出荷時設定)音色が多数搭載されています。通常「プリセット音色」と言えば、「どんな操作をしても設定が変わらない」ものですが、EWI音源はブレスコントロールを考えられた楽器ですので、個人差により大きく変わる部分などはプリセット音色と言えども変更できるパラメータがあります。よって、「プリセットデータを完全な形で残したい」、「変な事やって既存のデータをおかしくしたくない」という方は必ず音色のコピーを取ってから作成した方が間違いありません。
音色のコピー方法は、コピーしたい音色を呼び出してEDITモードにし、すぐさま以下の保存作業を行なえばいいだけですので。
■EWV2000
「WRITE」ボタンを押しながら、保存したい番号(2ケタ)を押します(例えば「87番」にストアしたい場合は上段の「8」と下段の「7」)。「WRITE」ボタンを離せば保存完了です。
■3000m
「WRITE」ボタンを押します。次に保存したい番号(S:51〜100)を「VALUE UP/DOWN」ボタンで選択し、もう一度「WRITE」ボタンを押します。
■3020m
「WRITE」ボタンを押します。次に保存したい番号(S:51〜00)を「VALUE+/-」ボタンで選択し、もう一度「WRITE」ボタンを押します。
5−3.基本音色の作成
さて、ここから少々大変かとは思いますが、以下のパラメータシートを見ながら音源を設定していただきたく思います(パラメータの意味は分からなくても全く問題ありません)。冒頭に書いたとおり、最終的には「『様々なパラメータの意味』を理解する」のが目的なので、頑張って入力して下さい。
見れば分かる通り、VCOの「WAVE」には「適当」とか書かれてるし、数値の入ったパラメータもほとんどありません(数値の入力が必要な部分は赤くなってます)。
3020mの方は「MOD」パラメータが多いのでいじるのが大変だと思いますが、「S29:Simple」からの改造でしたら数値を入れる箇所は少ないはずですので頑張って下さい。
3000mはVCOが「A」と「B」の2つあり、SOURCE-1,2と混同しやすいので、「2.EWI音源の仕組み」にある3000mの基本構造図をよく頭に叩き込んで間違えないように設定して下さいね。
また、緑に塗ってある部分は、現在音が出ないようになってますのでどんな数値が入っていてもかまいません。
黒く塗りつぶしてある部分は基本的にEWI音源を「外部音源」として鳴らすためのパラメータですので、触らなくて結構(何の数値が入っていても関係ない)です。
尚、「PW」が「PLUSE WIDTH」だったり、「RESON」が「RESONANCE」だったりと、音源のディスプレィ表示とパラメータシートのパラメータ名が若干違っています。これは、パラメータシート上では出来るかぎり正式名称で表記したかったために起きた誤差ですので、適当に推理して当てはめて下さい(似てるから分かりやすいと思います)。
↓自分の音源をクリックして下さい。
・・・入力ご苦労様でした。これでこれから勉強していくための音色ができました。
今後はこの作った音色を基本に色々解説していきたいと思ってますので、きちんと保存しておいて下さい。
保存方法は5−2でやった「音色のコピー」と同じです。
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