<1985.4発行 『すけっちぶっく』改刊VOL.1 より>『乙女椿』レコーディング・レポート Part1
1985.04.10 19:00〜24:00 CBS/SONY信濃町スタジオ3st
*この時点ではアルバムタイトルは『乙女椿』でした。
のちに『Call』として1986年1月25日に発売されました。
1. 楽器のセッティング
各ミュージシャンの方々が楽器を持って登場!
この日は、
キーボード(Key.)いまいずみとしろう氏
エレキギター(E.G.)たかしままさはる氏
ベース(Bass)とみくらやすお氏
ドラムス(Drums)みやざき…氏
ディレクター、ミキサー、アレンジャー etc.
7〜8名の方がスタジオ内に集まりました。2. チューニング(音あわせ)
3. いよいよレコーディング、スタート!!
優平chan、コーヒーを持って登場!
オケ録り(つまり楽器の音の録音という事)という事だったのに、
ヴォ−カルも仮唄を録る事になったとの事。
初日だからといって気を抜く事の出来ないのが、プロ!!
優平chanはすごーーーく真剣。怖いくらいだった。
でも、時々、楽器の音探しの間にガラス越しからじっとこっちを見ていたかと思うと、
変な(おかしな)表情をしてみせたりして、リラックス。
ディレクターさんから色々細かい指示や確認で、念入りに音合わせを繰り返して、
1曲目『Don't disturb』のスタート。
曲の途中までやって、もう一度確認。するとそこで優平chanは退場。
どうしたんだろう〜?と思っていたら、いきなり場所移動でひとり淋しく(?)
出入り口扉向こう側にいるらしい…姿が見えましぇ〜ん!
シンセ音色が♪ビンビンと鳴り響いて“本当にこれが音つばめサウンドになるんだろうか…?”
と思ったりして。
ドラムスの音が初めと違うと言う事でドラムスのあちこちを3人掛かりで手直し。
ーーーみなさん、ドラムスにもいろんな響きがあるのを知っていますか?
皮の張り具合やたたく位置などによっても全然違うんですよ。
歌詞の中に「オレ」という言葉を見つけて、少しびっくりしました。
何となくーーーというよりも、前作『こいごころ』にも今までの音つばめとは
違った一面があったように、大きく変化してますね、うん。
しげchanと根岸sanは、まばたきもしないくらいに、ジー−ーッとしたまま。
「あんまりすっきりしないなぁー。」とディレクターさんの声。
すでにレコーディング開始して1時間の経過。さてさて、おまたせの録音です。
何度も聴くうちに少しずつ曲を覚えてしまった…。♪Check in Love 〜 Check out Love
Don't Don't Don't Disturb〜 ♪各ミュージシャンのみなさんの意見を聞いて、細かい所の録り直し。
私達素人には気づくどころか聞き取れないような所でも、何度も聞いて録り直して…、
1曲出来上がるまで飽きないでやるなんて、さっすが!
ギターしか弾いていなくても、ちゃ〜んとドラムスもキーボードもベースも音が聴こえるなんて、
これこそ文明の進化!多重録音だね…万歳!!
レコーディングって、本当に大変ですね。
ひとつの音を録るにも何度も何度も繰り返し繰り返し…決められた時間内でやらなくてはいけないし〜、
どうもご苦労様!
まさきのRekording初体験ー感想ー
はじめて「スタジオ」という所に入れてもらって、はっきり言って、世界が違う!
仮唄を録るためにマイクに向かってる優平chanがすごーくマジな顔してて、
それをガラスの外側から見ているしげchan&根岸sanの表情もすごく真剣で、
「男が戦ってる!」というのをヒシヒシ感じた。
スタジオ内は禁煙のはずなのに、キーボードの人が…(だけじゃなかった、G.もB.の人もです。)
しげchan&根岸sanは、身動きせずにコワイくらいの顔をして、
普段お喋りしてる時の和やかさは遥か彼方の方に飛んでいってしまったみたいです。
こんなタバコの煙で充満した狭いスタジオ内で、こんな訳の分かんない(!?)音を聞いていたんじゃ、
私は気が狂ってしまうと思います。
一ヶ月以上も毎日のようにこんな感じじゃ、モグラになっちゃう!
レコード1枚、いえ…歌を1曲録るには、すごく大変なんだなぁーと、
言葉にしてしまえばあまり大変でもなさそうですが、はじめはドラムのリズムだけとか、
聞いてる人はよく飽きないなぁと思う程、つまんないんですよぉ。
こんなに沢山の人がレコーディングに携わっているなんて、知らなかった!
ガラスのこっち側では厳しーい顔したお・じ・さ・ん・た・ちが、腕組みしたり、楽譜をめくったり、
行ったり来たり…。
同じ曲を何回も何回も出来上がった頃には飽きちゃうんじゃないのかなぁ。
合間にしげchan&根岸sanはナゴナゴ(和やか雰囲気という意味)してます。
雑誌なんか読んじゃってさぁ。
目も耳も・になっちゃうよっ!
G.の人、小田(和正・オフコースの)さんと(山本)コータローさんを足して割ったような感じで、
一番顔がいい!
…と未だに興奮気味です。
レコーディングから2〜3日は頭の中ではドンドンとリズムが刻まれ、頭痛してました。
曲の内容にようについては、次回で…。Part2へ