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街道をゆく--通り抜け--

(Midi信号の伝達経路)

初期のシステムの場合、音声信号の辿る道筋はいたって単純に構成されていることがほとんどだと思います。たとえば、音源に直接ヘッドホンを繋いでいるだけだったり、オーディオアウトからコンポなどの外部入力につないでいるとかですね。

この場合、単純に接続部分(端子)の接触不良やハードウェア的なボリュームが上がっていない(笑)ってのが殆どだと思いますので、まずそちらを確認しておいて下さい。(ヘッドホンだったら、別のに換えてみるとか、他の音源(CD等)を聴いてみるとかで確認すると良いでしょう。)


ということで、もう一方の道であるMidi信号の経路を辿るわけですが。まず、コンピュータやインターフェイス、音源等の機材の接続からみていきましょう。

今回は、初めてコンピュータミュージックというかDTMをされる場合に最も多いシステムの一つである、
「DTM音源(コンピュータとの直接接続可)」「Midiキーボード(音源無し)」「コンピュータ(Midi入力無し)」と言うことで考えて行きます。

マニュアル等にも接続法は記載されていると思いますが、信号の流を追うことで「なぜ」そう接続しなければならないのかが解ります。

まず、シーケンスソフトで直接データを作成する場合を除くと、人間が最初にコントロールする機材はMidiキーボードになります。つまり、
MidiキーボードがMidi信号の出発点となるわけです。

次にMidi信号は上のシステムでは音源にしかMidi入力がありませんので、そちらにが向かうこととなります。

(キーボードMIDI OUT--音源のMIDI IN)

ただ、ここで問題になるのがMidi入力端子は1つ(2つ付いているものもあります。)しか無いのに、実は!「行き先が2つある」って事なんです。その行き先とは音源内部とコンピュータです。

「音源につないでるんだから、音源に行くに決まってる!」って思われる方も多いと思いますが、上の「DTM音源(コンピュータとの直接接続可)」の場合。音源としての役割の他にコンピュータへの中継ポイントとしての役割があるんです。この場合、コンピュータにはMIDI端子がありませんので、そのためのMIDIインターフェイスとして働いているわけです。

つまり、
音源を素通りしてコンピュータへ向かってるだけで、この時点で音源に対してはなんの作用もしていないんです。この設定は音源の方で切り替えることが出来るようになっていますので、確認すると良いでしょう。そして、コンピュータへそのままの信号が送られていることの方が多いんです。

(INが2つあるものの場合は、初期設定でそれぞれに振り分けられていることが多いです。例:sound canvasの場合前面のMIDI IN2が音源内部、IN 1がコンピュータ)

なぜ、音源をスルーしてコンピュータに向かわなければならないのかというと。音源を演奏する物が2つあるからです。

まずは、先に挙げたMIDI キーボードがあります、もう一つはコンピュータ(シーケンスソフト込み)です。もともと、コンピュータを使う目的の1つとして自動演奏があることを考えれば解りやすいですよね。

その上、コンピュータに演奏情報を入力するためにもMIDIキーボードを利用しなければなりません。そうすると、本来1つの音を演奏するつもりが、2つ重なって演奏されたり、演奏しているパートとシーケンサーに録音しているパートが異なったりと不具合や二度手間を生じてしまうんです。

こういったことから、
MIDIキーボードから出発した信号はまず、音源を素通りしてコンピュータへ向かい。その後、コンピュータからすでに記録された情報とともに音源へと向かうことになります。

これらを理解するうえでの注意点としては、
音源とコンピュータを繋いでいるケーブルが「音源〜コンピュータ」「コンピュータ〜音源」というMidiケーブル2本分の働きをしているということです。

音源を内蔵したキーボードの場合も、ローカルコントロールのon/offで、キーボードから直接音源をコントロールするのかどうかを切り替えることが出来ます。

また、別途Midiインターフェイスを使用する場合も、
キーボードからコンピュータ、コンピュータから音源という流を理解しておくと接続手順が解りやすくなるでしょう。

次回は特に注意が必要となるコンピュータ(シーケンスソフト)上での設定等をみていきたいと思います。

 

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