保冷保温ボックス利用でクーラー 1
アパート型集合巣箱
※(重要!)左ページ末尾の熱計算を参照のこと。
ここでの内容は個人的な感想であり、
機能や効能を示すものでありません。
【 構想 】
構想としては、ビニール温室の反対の、ビニール冷温室。 ヒータ付きのビニール温室は園芸用のものがホームセンターにも置いてあるが、クーラータイプのものは置いていない。 ネットだと「温室クーラー」で検索すると、ランなどの園芸植物用とか、クワガタなどの昆虫飼育用のものが見つかるが、けっこうな値段がする。 高価なラン・クワガタ用であれば、相対的にはそう高くないクーラー設備であるが、普通のジャンガリアン相手では、どうも手が出ない。
ジャンガリアン飼育の場合は、夏場は部屋のクーラーを使用することがほとんどのようであるが、電気代が凄くかかる。
下の写真は我が家の、6つの巣箱を入れたカラーボックスのジャンガリアン・アパート。廊下に置いている。 寝起きする部屋での飼育であれば、日中の外出している間でも部屋を天井カーテンなどで間仕切りすれば、電気代が節約できるかもしれないが。
昨年の夏は、7月下旬から8月中旬あたりまでの数週間、日中の温度が30℃を超えた日があり、最高温度が38℃にもなったことがあり、夏場は何らかの冷房を手当てする必要がある。 昨夏は、父親・母親・生後1ヶ月の4匹の子ども達の、3つの巣箱を冷房すればよかったので、ペットボトルの氷を利用しての、地下型巣箱だけを冷やすものを作ったが、なにぶん大きさがかさばるので、6匹6つの冷房装置を置くだけのスペースがない。
冬場など寒い時期は、アパートの前面をビニールシートで被って防寒対策をしているが、今年の暑い時期には、ここに冷風を循環させて、アパートを冷房しようと計画 ・準備中。
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【機材調達段階】 2012.04.24〜04.27
◆冷房機器 冷房機器としては、TwinBird の HR-D203W を利用することにした。ネットで諸費合わせて9,800円で購入。 大きさとしては、サイズが少し小さいHR-D204(225*320*385)がよかったが、取扱説明書によれば使用温度範囲が0〜35℃で、廊下の最高温度が38℃になったこともあるので、条件に合わなかった。HR-D203W(280*340*525)は0〜40℃。
現在販売されている商品 HR-D207GY と、外観・仕様は同じ。
ペルチェ素子を使ったポータブルの保冷保温ボックスであり、冷蔵庫ではないので短時間に冷やす能力はないが、保冷室の冷たい空気をファンでビニールハウスに循環させれば、ジャンガリアンに無理が無い28℃程度には冷房できるのではと思う。
HR-203Wには保冷で3つのモードが付いていて、
の1か2で足りるのではと考えている。もし[保冷 3]でないと駄目な場合も、廊下に設置するので、ファンの音は気にならない。
AC100Vを電源とするときの、最大消費電力は60W(AC電源時)とあり、1日で約30円、1ヶ月で約900円。実際にはこの半分くらいで済むのではと胸算用。 24時間暑いのは7月下旬から8月いっぱいくらいまでで、その前後1ヶ月は日中暑いが、夜・早朝は25℃くらいに下がるので、24時間相当で2ヶ月半くらいではと推測。
(2012.08.02追記) その後、ペルチェ素子の冷却効率が印加電力の2割程度と分かった。本機の場合は、直流で45Whの消費電力なので、ファン他での消費がないものとしても、9Whの冷却能力しかないことになる。
◆温度サーモ 冷えすぎないようにするために、温度サーモスタットスイッチも付ける。ペット用の温度サーモとしてはヒータ用のが多種でているが、今回のはオンオフが逆で、温度が何度を超えたら電源が入るというものが必要。 水槽用の冷房用でそうしたものが数少なく見つかったが、モーター類には接続しないこと、といった条件がついている。 最終的に、換気用温度スイッチという、温度によって換気扇をオンオフするものを調達した。3.5Aまでの換気扇をオンオフできるので容量的には充分、モーターを回す目的のスイッチだから保冷機に使っても問題はないはず。ちなみに電力は1.5W。
もう少しお金をかけると、センサーがケーブルになっているものがあり、利用目的からすると、その方が便利ではあるが、構想自体がうまくいくかどうか不明な段階なので、あまりお金はかけないことに。
Panasonic FY-ST030
ネットで諸費合わせて6,400円で購入
◆ ちなみに、停電で保冷機の電源が落ち、そして電源が復帰したあと、もし保冷機の電源が落ちたままのようだと、温度サーモを使うことができなくなるし、長時間の留守 もできなくなる。で、メーカーに問い合わせると、停電前の運転モードで復帰するとのこと。冷蔵庫などと同じ。 保冷機が到着後、試運転で試してみて、停電前の運転モードで復帰することを確認。
◆断熱材 巣箱のメンテナンスに必要な前面のビニール部分を除き、できるかぎりアパートの周囲を断熱材で被う必要がある。最近、近くのホームセンターに2cm厚の断熱板が置かれていたので、これを利用するつもり。
◆ビニールハウス アパートをできるだけ密閉すれば、それだけ冷房能力は小さくて済むが、そうするとジャンガリアンが呼吸できなくなる。 呼吸に支障が無い程度にビニールの被いに通気性を持たせて、冷房する必要がある。
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【保冷機 到着】 2012.04.28
ジャンガリアンのアパート(カラーボックス)の上に置いてみた。やはり少々大きい感がある。HR-D204ならちょうど良い大きさか。ジャマなようだと、天井に棚を作り、そこからダクトで循環送風することも要検討。
保冷室の冷却板は、写真右のように保冷室の天井部に金属板がネジ止めされている。5cm角ほどの大きさ。保冷室内にファンはない。
騒音のレベルであるが、パソコンの静音タイプの電源ユニットとの比較では、[保冷 1][保冷 2]モードだと、パソコンのおよそ3分の2、[保冷 3]だと、約1.5倍くらい。 (私の歳にもよると思うが)和室で、[保冷 1][保冷 2]だと、2mほど離れればほとんど聞こえないレベル、[保冷 3]は意外と大きく、6mほど離れてもまだ音が 少し聞 こえ、ファンの音を気にし始めたら、それなりに気になるレベルである。TVや会話などの音に集中していたら、3〜4m離れれば気にならないレベルではある。
吸気口・排気口は、上の写真左の位置にある。[保冷 3]で運転時は、左右の排気口から温風が出てくるが、吸気口がやや右側にあるためか、[保冷 1][保冷 2]では左側の排気口からの排気はほとんどなく、右側の排気口から温風が出てくる。従って、[保冷 1][保冷 2]の運転であれば、左側に壁が来ても排気に影響はないものと思われる。
保冷室内は下図のように間仕切りし、仕切りの穴のところにUSBのファンを配置して、空気の流れを作る。 ダクトでの送風の場合で、ダクトが長かったり何度も曲がったりしていて、もし風量が足りないようなら、ファンを直列に配置(単に縦に並べるのではなく、ファンとファンの間の周囲から空気が出入りしないように封鎖)すれば風圧が上がるので、風量を効率よく高めることができる。パソコンで使うUSB角型のファンなら、2個・3個と重ね合わせられる。別途、AC100V−USB電源の変換アダプターが必要。 ※保冷室の底には水がたまってくる可能性があるので、保冷室内にはファンは置かない。
◆ 冷蔵庫ではなく保冷機なので、冷却能力はそう高くは無い。もし一番暑い時期に[保冷 3]でも能力が足りないようなら、保冷室に凍らせたペットボトルをタオルで包んだものを数個入れておけば、幾らかでも助けになるかもしれない。500mlのペットボトルであれば、乾燥したタオル1本で、氷が完全に融けるまでに出てくる結露の水分を吸い取り、まわりに水が漏れ出ることはない。しかし、この場合、結露した水分でアパート内の湿度が相当に上がることが予想されるので、別途湿度対策を考えておかないと採用できない方法ではある。
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【温度スイッチ 到着】2012.05.02
パナソニック 換気用温度スイッチ(アダプター型) FY-ST030 設定温度以上になると、換気扇を回す。0℃〜50℃で設定できる。
温度スイッチの誤差はどこにも表示されていないが、室温25℃(寒暖計調べ)のとき、ちょうど25℃でスイッチが働いている。誤差は大きくとも±2°以内と期待できる。
2012.07.26 追記
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