YouTube
コンテンツIDの一致
ここでの書き込みは個人的な感想であり
効果効能を示すものではありません。
21 Oct. 2010
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YouTubeにいつものように音楽ビデオをアップし、アップロード完了直後に「マイ動画」を開くと
アップしたばかりのビデオのコラムに「サードパーティのコンテンツに一致」の文字が飛び込んできた。
音楽ビデオの内容は、
クラシックのPD曲のMIDI演奏で、アレンジ・打ち込み・録音は自分でやっている。
誰かのアレンジとかは利用していない。
ネットでの公開OKのフリーの写真を使ってスライドショーにしている。
画面左には見慣れない項目「コンテンツIDの一致」が表示されており、これをクリックすると
そして、「サードパーティのコンテンツに一致」のあとの「著作権情報を表示」をクリックすると、
『Music Publishing Rights Collection Society が所有/管理しているコンテンツが
含まれている「可能性」があります。そのコンテンツの種類は「楽曲」です。』とのこと
この時点で、問題が映像の写真ではなく、音楽に絡んでいると判明。
しかしながら、「異議申し立ての方法」として、「あなたが何らかの措置を講ずる必要はありません」とは意図不明!。
この「異議申し立ての方法」の部分であるが、これは日本のYouTube担当者か誰かがそう訳したものであり、
原文英語では「 What shoud I do? 」である。
そのビデオのCopyright(著作権)に関わる情報のページとして、サードパーティのコンテンツが含まれている可能性が
ありますよとの情報提供。それに対して私(ユーザー)は「何をすればよいでしょうか?」とのタイトルである。
原文英語では、この行までの時点では、まだ著作権侵害であるとは言っていないし、
また、 コンテンツ云々に対してユーザーは何をすればいいのかについては「何もする必要はない」と言っているのに対し、
日本語訳では、著作権侵害(の可能性)があることについて、「異議申し立て」としては何もしなくてよい、とも読める。
日本語訳は内容としては間違いではないにしろ、「異議申し立ての方法」とあることで、読んだ時の受け取り方は随分と違ってくる 。
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コンテンツIDについて簡単に言えば、
動画アップロード時に自動で参照ライブラリと類似する動画を検出するシステム
であり、著作権を持つ側がライブラリ登録しておくと、それと類似する動画がアップされた時に、
利用ポリシーに基づく対抗処置が自動的になされるというもの。
自動で検出するからアップロード完了直後に「サードパーティーのコンテンツに一致」との文字が出てきたということ。
今回の場合、利用ポリシーの中での「収益化ポリシー」が設定されたようだ。
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「著作権情報」のページでの下側、「異議申し立て手続きについて詳しく教えてください」をクリックすると下の詳細が出てくる。
今回のビデオに関しては「コンテンツは誤認識されました」に当たるものである。
しかしその〜、「コンテンツは誤認識されました」の中の記事には、少々笑ってしまう。
家族で行ったピクニックの映像が誤ってゴッドファーザーの1シーンと判断されたケースもあるとのこと。
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では、私の音楽のどういう点で誤認識が起きたのだろうかと、YouTubeのフォーラムとかネットで調べてみると、
そのひとつとして、MIDIあるいは電子オルガン系の楽器などでのシンセサウンドでの誤認識が割と起きているようである。
多数のゲーム音楽をライブラリ登録している者がいるらしいが、今回はどうもそれとの誤認識ではないかと思う。
私と同じように、PD楽曲をシンセサウンドを使い、自分で打ち込み・生演奏するなど、著作権侵害に全く心当たりがない人が多数いる。
ではMIDI系の音楽であれば類似性があると判断されるのかというとそうでもない。
このビデオの10日ほど前にもMIDIで録音したビデオをアップしたが何も起きなかった。
推測するに、今回の場合で言えばゲームミュージックぽい部分があるとして引っかかったのかと思う。
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問題は、コンテンツIDの一致があったという、その対象であるライブラリ登録曲名
あるいはその対象楽曲に関するなんらかの情報が全く出てこないということ。
ユーザーは「サードパーティーのコンテンツに一致」という通告(情報)に対して、それ以上の情報は与えられないから、
どこに自分の落ち度があったのか散々悩んだあげくに、まったく心当たりがないという結論を得て、憤慨するしかない。
ビデオを削除した人がたくさんいる!!
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自動検索で類似性の高いものを検出するのは良いとして、IDツールのみに頼って人間が検出結果を何らチェックせず、
そのまま垂れ流しで一方的に「利用ポリシー」に基づく対抗処置をとるのはどうなのだろう。
今回の例で考えれば、コンテンツIDツールの判断はあまりにもお粗末である。
私のビデオの音楽のどの部分に反応したのかと、あちこちをカットアウトしたり切り貼りしたりしたのを
アップロードして反応を確かめたところ(映像はブラック)、曲の1番の中盤から1番の最後までを繰り返して
2分以上のビデオにした時に反応することが分かった。これより細かい部分には反応しない。
[ 参考音源 .mp3 ファイル : 反応する最小の部分 ]
曲は誰もが知っているクラシックの曲で、クラシックと言うよりも日本語の歌詞が付いた
童謡唱歌としての方が有名な曲。
そのメロディーと、シンプルなベース音と和音だけのMIDIミュージックである。
別の考え方をすれば、超有名なPD曲の、しかもとてもシンプルな演奏にも反応するような、
そうした曲を作り(?)、コンテンツIDツールに登録した者とはいったい何者? という疑問が湧いてくる。
私のはごく普通のシンプルな演奏であるから、編曲権云々の話ではない。
MIDIでの演奏自体は著作権法が定めるところの表現の「方法」であるから著作権には含まれない。
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サードパーティの「Music Publishing Rights Collection Society」とは何者なのかと
ネットで検索すると、そのホームページらしきものは出てこない。
未確認情報であるが、何らかの会社ではなく、著作権料を収集する会とか集団といった感じでの普通名詞のようである。
日本語に直訳すると「音楽出版権収集会」。日本でも何とかソサイエティと称する会とか協会が存在するが、
そうしたものかもしれない。この場合は協力会というのが近いのかもしれない。
どこか特定の権利主張団体であるなら、サードパーティーという言い方はおかしいから、
なんらかの協力会あるいは連絡協議会のようなものかもしれない。
YouTubeは著作権者に対して、ユーザーに代わってロイヤリティを支払ってくれている。
もちろんそれはYouTubeが定めたビデオ投稿規約を遵守するという範囲での投稿ビデオに期待してのものである。
現時点で分かるのは「収益化ポリシー」で表示される広告の収益が、 この協力会らしきところに支払われるらしいということ。
広告収入は、ユーザーがオリジナルなコンテンツを登録・設定してユーザーにも還元されるように
登録することができるようであるが、個人的な還元は求めず、広告収益が広くユーザーに代わっての
ロイヤリティの支払いに使われるということで、もしあるならば、それはそれでいいではないか、と個人的には思う。
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要は今回のケースでは私の場合、「ほっとけば」よい、ということになろうかと思う。
しかしもし、投稿ビデオがオリジナルのコンテンツであるのに
「サードパーティーのコンテンツに一致」として、収益化ポリシーによる広告が表示され、
その収益が特定のサードパーティにもたらされるということに対して不満があるなら、
異議申し立て手続きは「異議申し立てフォームに移動します」をクリックして、手続きが行える。
今回の異議申し立て理由は1.の「〜誤って判断されました」である。
署名をする。
謝意に関する陳述は、その下の「私はマテリアル〜」をコピー貼り付けすればよい。
そして「進む」をクリックすると「ステップ2/2」での確認と送信のページに進む。
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送信すると
という表示になるが、「マイ動画」に戻ると
「動画IDが著作権侵害のために削除または無効にされた動画に対応していないため、リクエストを処理できません。」とのメッセージ。
しかし、メッセージに関わらず、即座に以降、「コンテンツIDに一致」は消え、広告も表示されなくなった。
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その後、このビデオのビデオ効果のかかり具合に不満があって、現在は編集し直したビデオをアップ。
そのビデオには「収益化ポリシー」が設定されているが、特別不都合はなさそうなので、
ひとつくらいは広告が出ていてもそれも一興と、異議申し立ては行わず、そのままにしている。
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