日本 中国 韓国 3カ国財務相 会議
やっていることが バラバラ
通貨危機はあり得ないという李明博(イ・ミョンバク)政権。
李大統領が「国民の皆さん、心配しないで下さい。ドルは十分にありますから」と説明している。
一方、街頭で「ドル集め運動」と書かれたビラを配る与党ハンナラ党の関係者たち。
韓国大統領が提案するも日・中から回答なし 李明博(イ・ミョンバク)大統領は6日、「10月に北京で開かれるアジア欧州会議(ASEM)の際に、 首脳会談とは各国が数カ月以上かけてテーマを調整し、その上で公開するのが原則だ。 |
9日の外国為替市場でウォンの対ドル相場が一時前日の1ドル=1395ウォンから同1485ウォンまで急落した。
しかし、政府の介入により前日比15.5ウォンのウォン高となる同1379.50ウォンで取引を終えた。
ウォン相場は1日で100ウォン以上も乱高下したことになる。
韓国政府が為替市場への介入を継続するとしても為替相場がどの方向に向かうかは予測不可能だ。
「政府がいつまで外貨準備を切り崩してドルを供給できるのか」という不安感があるためだ。
現在為替相場は誰が見ても正常ではない。
ウォンの対ドル相場は今週に入り4日間で156ウォン、12.8%も下落した。
同じ期間に日本円を除き、ユーロ、英ポンドなど世界の大部分の通貨も対ドルで下落したが、下げ幅は1-2%にとどまった。
ウォンだけが急落したことになる。
「恐怖が世界の金融市場を支配している」というが、本当に恐怖の直接支配を受けたのは韓国市場だけだった。
韓国政府当局者は軽はずみな言葉や行動で市場を安定させるどころか困難な状況へと追い込んだ。
政府は6日、銀行長(頭取)を集め、政府の手だけを借りずに銀行自らが海外資産を売り、ドルを確保すべきだと言った。
市場はこれを「銀行にドルを買って来いとせかすほど為替事情が深刻だ」と受け取った。
大統領が「一部でドルの買い占めがある」と警告したり、野党代表が「金庫とたんすの中にあるドルを出すべきだ」と述べたりしたことも同様だ。
元の意図とは裏腹に「たんすの中のドルをかき集めなければならないほど困難だ」という解釈され、市場の不安感を膨らませた。
米市場が約7%も下げた影響から、10日のソウル株式市場で韓国総合株価指数(KOSPI)は大幅安となり、1200割れとなった。
10日のKOSPIは取引開始直後に前日比46.36安の1248.53を記録、
その後も下げ続け9時28分現在で前日比97.94安の1195.88となっている。
ソウル株式市場は同日9時6分ごろ、先物指数が5%以上も急落し、
今年6回目のプログラム売買一時中断(サイドカー)措置が取られた。
韓国の株式市場から外国人投資家が資金を引き揚げるなど、全般的な景気不安によるドル不足でドル高が進行する中、
金融機関がアジア金融危機の際の純金集め運動を彷彿(ほうふつ)させる「ドル集め運動」を展開している。
大邱銀行は今月1日から、外貨預金を開設する顧客に「幸運の2ドル(約200円)紙幣」を提供する謝恩イベントを行っている。
またドル送金を受け取る顧客には受取手数料を全額免除し、
1カ月物の外貨預金に対してはウォン預金よりも1%高い年5%の金利を設定することを8日、明らかにした。
企業銀行も8日から今年末まで、外貨集めキャンペーンを実施することを発表した。
外貨預金の顧客には外貨両替時の手数料を最大100%免除し、外貨定期預金を開設した際には年6.92%(3カ月物)の金利を設定している。
またウォン両替時には最大60%の手数料を免除する。
一方、今月から農協大邱・慶北本部は職員らを対象に、「家にある外貨を預金しよう運動」を実施している。
大邱銀行のキム・ナグォン国際業務部長は「こうした運動を通じて外貨を預金した顧客は金利優遇措置などさまざまな利益を得ることができ、
銀行は輸入・輸出企業に安定的に資金を供給できる」と話した。
輸出中小企業に巨額の損失を出させている「KIKO(為替相場の変動に伴うリスクに備えた一種の保険)」問題について、
KIKOに加入した中小企業の損失のほとんどがメリルリンチ、リーマン・ブラザーズ、シティバンクなどの外資系金融機関へと流れていることが確認された。
KIKOに加入した韓国の中小企業500社以上が出した損失は、1ドル=1400ウォンで計算した場合、
現時点で7兆ウォン(約5050億円)に達すると推定されている。?
ハンナラ党の高承徳(コ・スンドク)議員は8日、「KIKOの売り上げがトップクラスのある銀行の内部資料によると、
同行がKIKOのリスクを転売した金融機関は40社以上で、そのリストも確保した。
それによると、35社は外資系の金融機関だった」「業界の慣例からして、他行も同じような状況だろう」と述べた。
輸出中小企業に対してKIKOを販売した韓国の銀行はわずかの手数料を受け取っただけで、KIKOにより発生する可能性のある損失のリスクはそのほとんどを外資系金融機関に売り渡し、その結果、中小企業の損失はそのままこれら外資系金融機関の利益になっているということだ。
この銀行の取引先リストにはメリルリンチなどウォール街の投資銀行以外にも、
UBS、バークレイズ、HSBC、ドイツ銀行、INGなど欧州系の金融機関も数多く含まれていた。