りびけんUSA日記。

デイブさん宅。

-Jan.13 to 22.-

Feb.4, 2003

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 13日(月曜日、今日からアメリカ人)。
 14日(火曜日、今日もアメリカ人)。
 15日(水曜日、半年ぶりに散髪)。
 16日(木曜日、街に出てみる)。
 17日(金曜日、ライブ!)。
 18日(土曜日、ライブ!(2))。
 19日〜21日(日曜日と月曜日と失われた火曜日)。
 22日(水曜日、のんびり)。


2003年1月13日(月曜日、今日からアメリカ人)。

昨晩は早めに気絶したもので、午前2時過ぎに起床。コンビニでかた焼きそばなど買ってきて食べる。あとは明るくなるまで寝床で『ゴルゴ13』など読む(寒かったんだもの)。
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お荷物。朝、荷物をチェックして、ためしに担いで家を出て、あまりの重さに泣きそうになったものだからいろいろ減らす。
ワークブーツは背嚢に入れていたのだが、これは履いていくことにした。
FDDは、今回は無し。まあ、なんとかなるでしょう。

昼、カトキチの冷凍『ちゃんこ饂飩』というものを食べて、暇だ暇だと言いながら15時くらいに家を出て、日暮里からスカイライナーで成田空港へ。
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成田には17時くらいに着いて、集合時刻が17時25分だものだからちょうどいいやと思っていた矢先に、足元に封筒が落ちているのに気がついた。なんか茶封筒のなかに米ドル札が透けて見えるんですけどー。案内窓口のお姉さんといっしょに勘定したら、90ドル入ってるんですけどー。

というわけで、7月28日までに落とし主が現れなければ、交通費2,000円をかけて成田空港までくれば、90ドル貰えることになってます。それでそんなことをしているうちにH.I.S.の集合時刻に遅れそうになったりなんかして。幸先がいいのか悪いのかよく判らん。

それと、なんか手続きのミスがあったらしくて(僕のせいではない)、成田空港の出発ロビーで「ご出発のマエダタカアキ様」というアナウンスが2回も流れたことでしたよ。
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久しぶりなもんで早めに出発手続きを終わらせて、ドトールコーヒーで2時間潰す。ヒマなもんで携帯電話から成田山新勝寺とかに電話してみたけど出てくれない。さては寝てるんだろうなあ。

なんで携帯電話を持っているかというと、あまつさえ充電器に変圧器まで持参するのかというと、この携帯電話のメモリにいろんなひとの連絡先だのが入っていて、ついでにカメラも付いているからです。要するに「安いPDA」ってことだよな。
ふだんから、携帯電話を「電話として使う」ことは少ないんだよね、俺。

そのうち搭乗、日本円の財布をしまって、腕時計の時刻をアメリカに合わせた。
あとは機内食を喰って寝る、と。いまアメリカ時間で午前8時、到着は午後6時を予定。日本時間だと21時51分って、どこに合わせりゃいいのかよく判らないわけでもあるのだが。
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午前10時くらいに起床。これならまあ、デイブさんたちと20時から晩飯を食べて、たぶん200kmくらいもクルマで走ってから風呂に入って寝るくらいでちょうどいい時刻なんではないか。

どうでもいいけど13日がやたらと長い。13日の夕刻に搭乗した飛行機なのに、いまちょうど13日のお昼くらいなのだ。
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さっき気づいたけど、行く先のお家がデイビッドさん、あたまの良さそうなギタリストがデイビッド・キュレンさん(だっけ?)、ブルーズバンドのリーダーもたしかデイブ・メルさんだったような。なんだよ、全員デイブだよ。

もうちょっとなんとかならないのか。
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さて、いろいろあって13日の19時くらいにJFK空港に着いてみたら、デイブさんが全長10メートルはあろうかというリムジンで、でも普段着で迎えにきてくれていて。そのまま3時間ハイウェイを突っ走って、リーディングの自宅へ。

いろいろあって、もう寝る。まだ13日の25時。


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2003年1月14日(火曜日、今日もアメリカ人)。

午前9時半起床、ちょっと遅かったかなあ。

昨晩は確かに寝床も寒かったんだけど、どうせアメリカ人なんかみんな裸で寝てるんだからいいじゃんと思って(映画の観すぎかも)油断していたら、上半身はやたらと汗をかいてTシャツを何度も替えているのに下半身はずうっと寒いという不思議な事態。なんだったのだろうか。

夜中にちょいと外に出てみたら、星がきれいでした。ちゃんとオリオン座も3姉妹も見えたし。
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朝食は、大量のコーヒーと、コッペパンにチーズとハムを挟んで焼いたもの。けっこうデカい。
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さて、持参のPCをネットに繋げないかなあと思って、デイブさんといろいろやってみるのだけれども、(別に驚かないけど)いつも通りうまくいかない。

けっきょくデイブさんのPCにノートをLANでつなげて、日本語でメールとウェブの読み書きができるようになるのに3時間くらいもかかったかしらん、まあいつものことです。
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地元Dave Mell Blues Bandのニューズレターに、俺の記事が出ていた(笑)。

New Friend From Japan

まあだいたいこんな写真。Saturday, Jan 18 the band is to be joined for a few tunes by a guest harp player from Japan.
His name is Takaaki Maeda, also known as Reviken (Revi), who plays blues and jazz-harp and ukulele (yes I said ukulele) in Tokyo.

Here's a link to his website and a photo of Revi:
http://sound.jp/reviken/uke-a.html


「数曲を演奏する」というのは文句ないけどさあ、「ウクレレっつってんだよ」というのが(太字もママ)ひっかからないでもないけど、文句をつける立場でもないか。まあ暴れてくればいいわけだし、いいや。
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パゴダ前の丘から。午後から、リーディングの脇の山の上にあるパゴダ(数百人くらいいた中国人移民の皆さんが建築された、まあ中華風の五重の塔ですな)へ。屋根の上に「シャチホコ」を発見してかなりびっくりする。どうやら、町内の観光地はここだけみたいなんだけどな。
パゴダ。
まあ、こんなもんをアメリカの片田舎で見ればびっくりもするわな。
Boscov'sついでに、街なかのショッピングモールへ。デカい。えーと、ゾンビが襲ってきそうなというか、ブルース・ブラザーズがオールズモビルで駆け抜けそうなというか。

気が狂ったように安いという噂をきいていたのだけれどもそれほどのこともなく、でもまあ日本で買うよりゃよっぽど安いかも。

  • チノクロス40ドル、
  • スニーカー60ドル、
  • パンツとシャツと靴下とモモシキ30ドル、
  • シャンプー6ドル(たかっ)、
といった感じ。
いや、てっきり雪が積もっているもんだと思ったらそんなこともなくて、レッドウィングのものすごく丈夫なワークブーツが重くて重くて、というわけでスニーカー。
チノクロスは、ひこうきで12時間も座っているとお尻が死ぬことが判ったので、ゆるめのものを。
下着類はどうせ買うつもりでいたのだが、昨晩ものすごく寝汗をかいたのでヘインズのTシャツを多めに。あとももしきも売っていたもので、買ってみました。
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夕刻、家で3人(デイブさん、ジャニスさん、俺)それぞれなにごとかをしていて、ウクレレなど弾いていたら突発的にどっかでウケたりなんかしつつのんびり。

そのうちデイブさんの息子さんとデイブさんのお孫さんが遊びにきて、なんか演ってと言われたものでいろいろ演ってみて、10歳くらいの娘さんが興味を示したもので、ウクレレを教える。さすがに若いと覚えがよくてうらやましい。

晩御飯はピザ。
晩飯後に近所のバーまでビールを飲みにいって、また揚げ物など食べる。

太る。間違いなく太る。
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明日は散髪を予定。
明後日はフィラデルフィア。

どうでもいいけど、昨晩到着の今晩なのに、お借りしている部屋の散らかり具合には我ながら才能を感じざるを得ない。たいしたものだ(掃除せんかい)。


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2003年1月15日(水曜日、半年ぶりに散髪)。

防備録:
  • 月曜日(到着した日)の夜、デイブさんの息子さんが来て、地下室で掃除機を修理していった。ちょっと手伝いました。
    ちなみにデイブさんの息子さんの名前もデイブさん、金曜のギグのギタリストもデイブさん、土曜日のギグのリーダーもデイブさん。アメリカにはデイブさんしかおらんのかい。
    とても判りづらいが、リス。
  • デイブさん家の裏庭には、リスが遊びに来ます。キツツキもみかけました。
  • コロンボとかコジャックとかマクロードとか「刑事ジョン・ブック」とかの話は通じるのに、「激突-duel-」は判って貰えなかった。発音が悪かったのかなあ、ちゃんとスピルバーグのデビュー作って言ったんだけど。
  • 火曜日に家族向けに披露したのは「上を向いて歩こう(素直バージョン短縮版)」、ハモニカで「サマータイム」、あとスリーコードの見本として「タイトル不詳(クモが降りてくるアメリカの子どもの歌)」、「第九」など。第九がバカウケしました。
    子どもに教えたのは3コード版の『赤鼻のトナカイ』、あと『ハッピー・バースデイ』。
  • アメリカだけあってなんでもデカいが、バスタオルが畳一畳ぶんあったのには呆れました。
  • モモシキは「Drawer」と呼ばれているらしい。起源? 知らん。
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朝8時半起床。

あいかわらず暑いんだか寒いんだか判らなくて寝苦しいうえに、馴れないことをしているもので脳味噌がなにやら困っているらしくて、よく寝つけませんでした。まあビールしか飲んでないんだから体力はもつんだろうな、と楽観することにする。

朝御飯はライ麦パンのトーストと、「挽肉とジャガイモの油炒め」。

庭でカッコーを発見。というかなんでもいる。裏庭をくだっていくと湖があるようなところ。
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朝御飯のあと、楽器屋とビデオ屋めぐりで街なかへ。
まずアーミッシュもどき(電気を使うのだな)の人たちの工場で煎餅を買って、2軒よってみた楽器屋さんには「Hilo」というナットのいいかげんなウクレレしかなくて、ハーモニカはかげもかたちもなくて。

電気屋さんでフレックトーンズの古いCDだけ買いました。あとビデオの棚にも古いものはあんまりなくて、なんでか『スパイナル・タップ』だけが何本もある。どういうことなのだか判らない。
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午後、散髪に。ジャニスさんがついてきてくれたもので、あんまり言葉の練習にはならなかったけどまあいいでしょう。それなりにアメリカっぽい坊ちゃん刈りができあがりました。

あとおやつがてら、まいたけpresents『ウクレレ・イブニング』のビデオを観せてみたらこれがバカウケして驚いたというか、やっぱりウクレレというとハワイアンみたいなところへもってきて、知ってるアメリカの曲が多かったもんだから却って面白かったのかなあ。とりあえず収穫ではあった。

裏山の道。あと、下の池まで一人でお散歩。『ミザリー』みたいってもう言うな。
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夕刻から、近所のレストランで地元名物『バッファロー・ウィング』というのを食べに。よく考えるとただの手羽先なんだけどな。

喰ってたら油まみれの手なのに店長が握手しにきて、「土曜日はよろしくな」とおっしゃる。あ、ここでライブやるんだ、俺。
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夜、デイブさんが寝てしまったもので、ジャニスさんと3時間ほどビールを飲みながら話し込む。

明日はフィラデルフィア、
明後日はライブ、
明々後日もライブ、
日曜日はアメフト観戦。


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2003年1月16日(木曜日、街に出てみる)。

なんでか6時半起床、5時間くらいっきゃ寝てないのに体調はいい。たぶんここんとこビールしか飲んでないせいだな。

凍結用水路。ヒマなもので、裏手の池まで散歩に行く。「そういえばカメラあるじゃん」と思って、携帯電話を持っていって何葉か風景を撮影する。俺らしくない。

寒いなと思って寒暖計を見たら、零下10度ってなんだよそれ。
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防備録:

  • 昨日のデイブさん、まいたけビデオのFFTに合わせて歌っていた。
  • 訂正:昨日「カッコー」と書いたような気がするけど、「キツツキ」が正解です。英語どころか日本語もできてない。ちなみに、牛脂をしみこませたベニヤをついばみにくるらしい。
  • スカンクらしきものを見かけたのだが、スカンクだったらしい。
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9時になってもデイブさんたちが起きてこないものだから、使い方のまったく判らないコーヒーメーカーにチャレンジしてみました。

勘で操作して電源を入れたらなにやらものすごい音がしたのだけれども、コーヒーもはいったんだからまあいいや。
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9時半、デイブさんは胃が痛むということで寝てる(俺のせいじゃないと思うんだけどなあ)。ジャニスさんと朝食、フレンチトースト4枚とオレンジジュース、コーヒーとソーセージでお腹いっぱい。

フィラデルフィア行きはもちろん中止/順延にして、昼までだらだらとウクレレを弾いたり譜面を書いたり。
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お昼になってジャニスさんが「美術館へ行こう」というものだから、これはてっきりフィラデルフィア・ミュージアムなんだろうなと思っていたら「リーディング市立博物館」なのでした。

まあそうそう来られるところでもないわけだし、それなりに立派な博物館を丁寧に眺めていく。1階が博物館、2階が美術館ということなのかな。

1階の隅っこに「中国」と(英語で)書いてあるお地蔵さんを発見。でもよく見ると台座に「和田屋*之助」、「***十九歳」、「十二月廿五日」と彫り込んであるから、中国のわけがない。
ジャニスさんには、「これは江戸時代の和田屋というTrading Companyの社長が、たぶん十九歳で死んでしまった息子さんかなにかの供養のためにスポンサードしたものなのですよ」と説明しておいた。博物館には、あとでメールでもしておこうか。

あと、あきらかに「宮島」を描いている墨絵に「Mayajima」とキャプションがついていたけど、これはまあ、いいか。

それよりなにより驚いたのは、2階で『デビッド・リンチ展』が開催されていたことだな。

Dark Passages
-Art of David Lynch-

リンチさんの作品。なにかに呼び寄せられたとしか思えない。僕はにこにこしながら眺めていましたが、ジャニスさんはあきらかにヒいていました。

Marcel Duchampのトイレ。そういえば、ブラックサンのマリコさん(実質的にはジャズ・バーの支配者)に嬉しそうに「マルセル・デュシャンも見に行く予定なんだ」って言ったら「どんなの?」って聞き返されて、「ただの便器にサインがしてあるやつとか、覗き孔から女の子の全裸絞殺死体が見えるやつとか」って言ったらちからいっぱい眉をひそめられたのだけれども、やはり健全な婦女子には向かない世界なのだろうかしらん。
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帰宅してだな、相変わらずデイブさんの調子がよろしくないものだから(俺のせいじゃないと思うんだけどなあ)、昨晩も一昨晩も行った「カリフォルニア・バー&グリル」にジャニスさんとまた行って、今日は思いっきり長っ尻(「ながっちり」と読む、為念)をしてビールを飲み倒してきました。

意外と話題もあるもので、

  • ウィレム・デフォーがかっこいい話、
  • チャールトン・ヘストンはかっこいいけど「全米ライフル協会」は2人して嫌いな話、
  • 北朝鮮のさいきんの状況についての僕の解説(「戦前の日本かナチスドイツみたいなもんだ」とは言っておいたが、「今のアメリカ」とはさすがに言わない。ボルディンガー家はリベラルみたいだし)、
  • ゆっくり食べることの恩恵についての僕の演説、
  • 明日と明後日のジャムセッションについての話、
そんな感じ。
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明日は‥‥ライブは間違いないとして、フィラデルフィアはどうかなあ。デイブさんがどうやら「行く気」らしいのが気にかからないでもない(行くっていうなら行っちゃうんだけどさ)。


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2003年1月17日(金曜日、ライブ!)。

まだ前の晩の記述。
なんだかんだ言いつつ19時にオヒラキにしちゃったもんだから、けっこうヒマで。いや文句をつけるところではなくて、たぶんいま世界一ヒマなのは俺だもんなあ。

しかたがないので譜面など書いたりしながらビールなど飲みつつ、明日のアイカタのクレンさんのサンプルmp3など聞きつつ。
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mark. 午前1時就寝、午前8時起床。健康的。夜半に降り始めた雪が10センチほど積もっていて、でも晴天。

mark.朝食はまたフレンチトースト、ソーセージ、オレンジジュースにコーヒー。デイブさんは「胃が痛いので炒めものはパス」ということで、ラーメン丼に山盛りほどのコーンフレークスにバナナを乗せて、砂糖と牛乳をかけて食べていた。
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mark.食後の散歩とて、近所の商店街というのか、だだっぴろい駐車場の周りをお店が囲んでいるあたりまで歩く。食料品店で草鞋大のステーキが200円で売られていたりして興味深い。ビデオ屋もチェックするが、レンタルには旧い『アウターリミッツ』などたくさんあるのに、セルビデオはやはり新しいブロックバスターものばかり。まあしょうがないな。

mark.道すがら、自分の足跡の写真など撮る。
mark.
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mark.お昼から3人してお買い物に。ペットショップで鳥の餌を買って、ドライブスルーのATMでおカネをおろして、巨大食料品店で巨大冷凍食品をたくさん買って、いいかげんデカいとか巨大とか広いとかって書くのも飽きてきたな、魚屋さんでにぎり寿司を買う。

ごめんなさい、「アメリカで寿司ぃ?」って、心の底ではちからいっぱい思ってました。これが帰宅して食べたら、うまいんだな。マグロの赤身と、鉄火巻と、なんかタラのようなもののにぎりに、ガリと山ほどの山葵がついていて、へたに東京で食べるよりよっぽどおいしい。「魚スタウファー」(Stauffer's Seafoodってことはそういうことだろう)さん、いい仕事してます。
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メールで「松井選手の話題は?」ってみんなが聞いてくるんだけど、ここペンシルベニアの片田舎はアメリカン・フットボールの話題でもちきりで、松井のMの字も野球のBの字も出てきません。
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夕刻からライブ。

デイブ・クレンさんと私。どんなんかなあと思いつつ現場に行ってみたらギタリストのデイブさん(アメリカのデイブ・クレンさんですよ)が上手いうえにいい人で、
「なにやる?」
「じゃ、枯葉で」
「キーは?」
「ソラシミでどうでしょう」
みたいな感じで打ち合わせ終了、と思ったら始めてみたらギターはEmだったりして面白かったりして。2セット合わせて6曲ほど演って、お客さんにビールを奢っていただいたりして、まあウケたからいいでしょう。詳細は後日。
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上機嫌のデイブさんたちと帰宅してビール、なんでか写真の加工などしてから寝る、予定。

明日こそフィラデルフィア(デュシャン!)、の予定。
明日の晩はブルーズバンドと共演の予定なんだが、ギターのデイブさん曰く「ああ、音がデカいバンドだよ」との由、楽しみだなあ。


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2003年1月18日(土曜日、ライブ!(2))。

朝8時起床、軽い二日酔い。まあ昨晩はアタマ使ったしな、っててっきり日常かい。

朝風呂をつかって回復。気温氷点下16℃。朝食、ハムチーズトーストとオレンジジュース、プチトマト、コーヒー。
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ロッキー階段にて。食後、3人してクルマでフィラデルフィア美術館へ。けっきょく美術館に午後3時までいちゃったもんだから、お買い物とかできなかったなあ、まあしかたないか。

Given I :1.waterfall, 2. illuminating gas, 1946-66
美術館内では僕だけ意図的に行方不明になって、マルセル・デュシャンの部屋に1時間ほどいて学芸員のお姉さんと少し話したりもした。だって、善良な中年ご夫妻に「さあ、署名入りの便器と、覗き穴の奥の全裸女性絞殺死体を見にいきましょう」とも言えないでしょう、それは。

Marcel Duchamp, Given I :1.waterfall, 2. illuminating gas, 1946-66 その『覗き穴』は部屋の奥の一角にあって、でも知らない人が見たらただの押し入れのドアみたいな作りになっていて不親切なことおびただしい。部屋が暗いものだから覗き穴自体にも気づかないだろうしな、知らないと(じっさい、僕がいた間だけでも5〜6人くらいが部屋に首を突っ込んだだけで帰っていった)。
俺としては、そうか、実物にはモーターが使ってあるのか、などいろいろと発見があって満足する。

あと気に入ったのは、ダリの例の落ちてる豆が指に見える奴と、あとCGで作ったという戦争風景の写真(頭の欠けた奴とか土手っ腹に穴のあいた奴とかがいる)かな。

現代美術には満足したので、デイブさんたちと合流して古代アジア美術などを観て、時間切れで帰宅。
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早い晩御飯で、やたらと辛いチリソースを山ほど詰め込んだコッペパンと、厚手のコーンチップス。ものすごく汗をかきながら赤い顔をして食べていたら、なんかウケたみたい。
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夜はライブ。やっぱりブルーズバンドは楽しい。

デイブ・メル・ブルーズバンドと。


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2003年1月19日〜21日(日曜日と月曜日と失われた火曜日)。

日曜日、目覚めれば11時。まあ、昨晩は25時までバカ騒ぎしたあとで帰宅してまた飲んだわけだから、しょうがないな。

朝、オートミールとコーヒー、オレンジジュース。
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samurai jack散歩がてら、近所の商店街までまた行く。ビデオ屋のセール棚にチェック漏れがあるのを発見して熱心に見て、サタデー・ナイト・ライブの『ウェインズ・ワールド-ハロウィン編』と、アニメ『サムライ・ジャック』を買う。計1,500円。

あと金物屋さんで、デイブさんに借りた鞄用の錠前を購入、900円。

電気屋さんの前ででっかいテレビをピックアップ・トラックに積み込んでいるアメリカ人がいたので、「今日のイーグルス戦用ですね」って声をかけてみたら、「GO! EAGLES!」ってさ。判りやすい人たちだと思う。
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明朝は、迎えのリムジンが朝6時に来るそうな。起きられっかなあ、俺。

といった話を、アメリカン・フットボール観戦用に火を入れた暖炉の前でしている長閑な午後2時。デイブさんが、『りびけんアメリカ写真集』というCDをくれました。さんきゅ。
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15時、イーグルス対バカニアズ戦開始。なんでかイーグルスのユニフォームを着て、ビールを飲みながらポテチなどかじりながらカウチで観戦するアメリカ人の私。肝心の試合のほうは、イーグルスが良かったのは最初の2分間だけ、ブライアンが一挙にフィールドを駆け抜けてタッチダウン! あと試合終了みたいなもん! イーグルスぜんぜんいいとこなし! 第4クォーターでだめ押しのTDをくらったところで、デイブさんも俺も、スタジアムの観客も選手も審判も、全員が「ああ、終わっちゃった」と思ったね。だいたい誰も試合を再開しようとしなかったりなんかして。

試合終了後にデイブさんのPCを見てみたら、イーグルスのQBだった壁紙が、なんか天文写真に差し替えられていた。外に出てみたら、玄関先に飾ってあったイーグルスの団旗をデイブさんが片づけているところだった。とても判りやすい。
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夕刻から、明朝に早起きするために今日は早寝をするためにビールを飲み続けているところに、デイブJr.さん一家が遊びにくる。長女のクリスタルさんには迷惑だろうが『りびテツ』のCDを、次女のホリーさんには携帯電話にぶらさげておいた「目玉の飛び出すサンタクロース人形」を進呈する。

そんでくだらないことをいろいろと話しつつなんでか宇宙開発の話になって、「宇宙に最初に行ったのは誰だったっけ」というものだから「ユーリ・ガガーリンじゃないですか」とか、「最初に月に行ったのは‥‥」「オルドリンじゃなかったっけか」なんててきとうに答えていたらちょっと尊敬されたらしい。ライト・スタッフの話は、トム・シェパードとジョ・グレンとトム・ハンクスと誰だっけ、みたいな。
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あと適当に飲んで寝て、月曜日の午前5時に無事起床。カレンさんというご婦人のドライバーにJFKまで送っていただいて、あとはだらだらと帰国。いや、クルマ3時間のあとに飛行機14時間はツラいような。

ジョン・F・ケネディ空港の手荷物チェックでは案の定ひっかかって、お巡りさんに親しげに声をかけられてだな、

  1. 旦那、こちらへどうぞ。
  2. ここに座りなさい。
  3. 靴を脱ぎなさい。おい! 靴係!
  4. ポケットの中のものを出しなさい。
  5. これはなんですか?
    (灰皿です。開けましょうか?)
    触るなっ!
  6. ライターは1人2つまでです。これは没収ね。
といった感じで、こんなへらへらしたテロリストもねえだろうとも思うのだけれども、演技派だと思われたかなあ。

隣で検査されている黒人の女の子が可愛かったもので声をかけて無駄話をしていたら、「お前たちは連れか? そういうデータはないが」ってものすごく疑われてしまいました。っていうか、不審尋問中にナンパしてんじゃねえよ、俺(笑)。
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早めに搭乗ゲートのほうに行ったら、そのあたりからもう禁煙なのね。ちっ。

飛行機は最後尾の通路側で、お隣の奥さまはお一人でブラジルの知人宅まで遊びにいってこられたのだそうな。日本人、意外とカネモチでヒマかも。
ジャッキー・チェンの映画を観て、エディ・マーフィの映画を観て、酒呑んで寝るべいと思って1本500円のウイスキーを入手すべく最後尾のデッキへ。おじさんのパーサーに「ウイスキーをくれ」と言ってみたら「どれがいい?」といいつつ10種類ほどをみせてくれた。カティーサークだのジャック・ダニエルズだのに混じってカナダ産のモルトがあったもんで「そりゃあこれだろう」って言ったらこれがウケたらしくてさ。なんか500円(あるいは4ドル)のところが無料で2本、帰り際に「これはビジネスクラス用のお土産だが」と言いつつ白ワインのフルボトルもくれた。

あるいは、デッキに体操しに行くたびに細かく出していたアメリカン・ジョークがウケていたのだろうか。
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というわけで、月曜日の午前中に搭乗したひこうきは、火曜日の午後3時に成田到着。日本人用の出国ゲートで僕の前に並んでいたのが見るからにアングロサクソンのお嬢さんだったもので、ちょっと事情を聞いてみたりする。いや、人生いろいろですね。

お蕎麦。スカイライナーで日暮里、山手線で新宿、総武線で中野。せっかくなので(なにが?)元締を呼び出して、蕎麦屋で日本酒など少々。あと帰宅してばたんきゅう。

僕がアメリカに行っている間に、貴乃花が引退して、モーニング娘が16人になったらしい。いやもうすっかり浦島太郎気分。


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2003年1月22日(水曜日、のんびり)。

たぶん昨晩は10時過ぎくらいに倒れて、午前3時半起床。

「時差ぼけ」のことを米語で「ジェット・ラグ」(「ラグ」は「ずれ」かな)というんですが、なるほど、ジェット機のない時代には時差ぼけもなかったんだな、なんて納得した次第。まあ僕の場合は年中時差ぼけみたいなもんなわけで(3時半起床なんて珍しくもない)、特段の問題点も見出されざるらん。

寧ろ、中華経絡医療に「時差ぼけのツボ」がちゃんとある(たしか肘の内側、手首のほうに親指1関節ぶんくらいのところ)あたりに刮目すべきなんでしょうね。ふむふむ。
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アカデミックついでに(そうか?)。

けっきょく1週間ほどの間、挨拶5単語(「おはよう」「いただきます」「ありがとう」「どういたしまして」「おやすみなさい」)以外の日本語を発音していなかったわけなんだけれども、そうするとなんか脳が英語に飼い馴らされてくるらしいのね。

たとえば、なにかの拍子に手かなんかをそのへんにぶっつけて、痛い。通常だったら「いてっ」とか言う筈のところが、「ouch!」とか言ってる自分がいるわけ。
あるいは、ポッケに手を突っ込んでみたところが、なんだかよく判らないものが入っている。普段だったら脳内で「なんだ?」と思うところが、What's?と思っている自分がいるわけ。

中途半端ですごくヤだ。

まあしょうがないか。朝ちょっと散歩に出て、「くそ地獄みてぇに寒いぜ」とか思うわけよ、米語で。
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左からゴジラ、サザエさん、シーボーズ。僕が日本にいない間に:
お友だちが増えていました(→)。

あと、連続ドラマの初回をたいがい見逃したものだから犯人が判らない。

アメリカン航空の機内で観た『One Hour Photo』(1時間現像所)の邦題が『ストーカー』になったらしい。ストーカーちゅうたらドラキュラかタルコフスキーだろうによ。
だいたい被害者のほうが写真を持ち込んでるんだから、ストーカーというのとは違うのではないだろうか。

これも機内で観たジャッキー・チェンの『タキシード』はタキシードのまんまらしい。でもハリウッド製のジャッキー映画はどうしてあんなにつまんないんだろう(儲かりはするらしいが)。

これも機内で観たエディ・マーフィの『プルート・ナッシュの冒険』もプルート・ナッシュのまんまなんだろうなあ。映画はまあまあだけど、キャストにランディ・クエイド、ピーター・ボイル、パム・グリア、バート・ヤングときた時点で製作サイドの誠意を疑うことはできない。
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ふと気づくと、メルさんのとこからリンクが貼られていたものだから貼り返す(笑)。あとギターのデイブさんのとこも。
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あと朝寝して昼寝。ときどき起きて居眠りをする。

晩、会津喜多方ラーメンを少し。あと大量の麦茶。
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深更、インテリマウス・トラックボールのお掃除など。ものすごく調子悪かったのだけれども、ゴム製のワッシャだと思っていたものが実は埃のカタマリだったことを発見、除去。

というかですね、そんなになるまでほっとくなよ>>俺。
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今日もアメリカの落ち穂拾い:
現地ライブの録音など聴く。

メルさんのブルーズ・バンドでひとしきり演ってからトイレに行ったら、なんでかアメリカ人に取り囲まれて褒められたような(おしっこしたいのぬ)。ひとり「まだちっこいのに声はでかいな」と言ってた奴がいたんだけど、あんたらがデカすぎるんだよ、そりゃ(行く先々で「学生か?」と聞かれるもんだから、しまいにゃめんどくさいから「イエース」って言ってたよ、儂28歳)。

だいたいさあ、当夜の「呑み喰い処キャリフォルニア」(California Bar & Lunchってのはそういうことだよな)にはデイブさん夫妻と娘さん夫婦と息子さん夫婦と俺の計7人がいて、まずデイブさんの体重が俺の倍。娘さんの旦那さんが俺の3倍。そこに混じると小柄に見える息子さんでも六尺はある。
要するに、同じテーブルに就いているなかで100kg以下なのは俺だけなのだな(笑)、こりゃ凄ぇや。

ブルーズ・バンドの録音のほうは、俺が徐々に信用されていく過程が判って興味深い。
最初の呼び出しがGあたりのスローで、しまいにゃ相談なしにブレイク入りのファスト・ブルーズだもんな。いや、ド素人が入っていちばん困るのが「ブレイクで黙り込まれること」だもんだから、そのあたりはけっこう食い込んだもんだとも思わないでもない。っていうか、どこの馬の骨とも判らん東洋人を「混ぜてくれ」と言われた段階でプロフェッショナルとしてはけっこう困っていたのではないのか(笑)。知らん。
さいしょにキーを聞かれたんだけどな(どうやら「クロマチック・ハーモニカ」の存在しない地域のようです)、「Just Blues?」って言ったのが良かったんだかなんなんだか。

デイブ・クレンさんのほうも聴いてみると、こっちは「なんかあっても、俺がどうにかしてやる」というオーラがぱつぱつ出ていてそれはそれで面白いなあ。ギターとのデュオはスズキイチロウさんと立川で演って以来だが、まあそれなりかな(立川では目茶苦茶やったからなあ)。
『上を向いて歩こう』を、曲を知らないクレンさんといきなり演ったんだけど、いきなりボサノバになっていたのには笑えました。この人、左手の爪を伸ばしていて、5本指で弾くのよね。ふつうそういうクラシカル風味の人だとジャズ系は苦手だったり臨機応変が効かなかったりする例が多いのだけれども、これがなんでもできる。『ミスティ』とか打ち合わせ2秒で演ったもんな、楽しかったなあ。こちらも、後になるにつれていろいろギミックをぶつけてきてくれたりして、頼もしい限り(潰れたらどうする心算だったのだろうかしらん(笑))。
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0時45分、TVK『巨人の星』。今日は青雲高校が都大会の決勝戦を目前にして食中毒。ああ、懐かしいなあ(再放送が)。
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さて、CDでも作るか(2:30 AM)。


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