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11.SYMBIONT【2】
<対談形式です。>
【FINE TRAIN】
hydra:これはCAIEさん好きでしょ?
hirahira:そうですよね。
CAIE:みなさん、僕のことを簡単に理解してくれてるようで(笑)。
hirahira:これは、藤井さん?
hydra:どうでしょうね?
hirahira:曲藤井さん、アレンジ森岡さん、って感じがするんですけど。
hydra:今回は分からない曲多いですね。
hirahira:でも、アルバム全体の唄メロに遠藤さんの影が見えるようになりましたよね。
hydra:確かにその通り。
hirahira:あぁオトナになったんだ、みんな。って。(一同爆笑)
hydra:遠藤さんの「アク」が強くなったのは間違いないですね。
CAIE:強いねぇ、良くも悪くも。
hirahira:インタビューで言ってた、「両先輩の下で遊べる楽しさ」というのは感じられますね。
hydra:一番年下の気分を満喫ってやつですね。
hirahira:今回一番楽しんでるのはこの人でしょうね。
hydra:「ぇえんぢょーぃ」ですから(笑)。
CAIE:一番悩んでそうなのは森岡さんのような気がする。
hirahira:この曲、音軽いですよね。今、ウーファー入ってるんですよね?入っててこの軽さは…。
狙ってるといえば、狙ってるんでしょうけど。純粋な低音域が足りないですね。
CAIE:あるように見えていて…。
hirahira:実は無い。
【DEAD‐END GAZE】
hydra:これは藤井さんですよね。
hirahira:これって本人どうだったんでしょうね。作りたかったのかな?
hydra:あぁ。
hirahira:こんなの作っておかないといけないのかなぁ、という。
hydra:なるほど、お約束の。
CAIE:この企画に参加するにあたって、一応?
hydra:「コスプレですから」(笑)。
CAIE:こういうのhydraは好きだよね。
hydra:はい。今回のアルバム、明らかに藤井さんと分かるような曲ばかりが好きです…。
CAIE:僕は「JIM DOG」が一番だね。
hirahira:このアルバム聴きやすいですよね。
【LOVE JUNK】
hirahira:この曲はどうでしょう?
hydra:GRASS VALLEYの曲で「LOVE TOUCH」って曲があったでしょう?
あれとねぇ、かぶるんですよ。
hirahira:はいはい。
hydra:ということは、苦手って事なんです(笑)。
CAIE:(苦笑)…。
hirahira:SOFT BALLETで三連の曲って「OBSESSION」ぐらいかなって。
あ、あと「JEWEL SNAKE」かな。
CAIE:僕はこのリズム気持ち悪い。
hirahira:これも森岡さんなんでしょうけど、さっきの「お約束」みたいな曲なのかな、って。
hydra:確かに「JEWEL SNAKE」の雰囲気ありますね。
hirahira:でも僕も飛ばしちゃいます(笑)。だって「ラブラブ」ですよぉ?「ラブラブ」?
(一同爆笑)
hydra:私も飛ばします(笑)。
CAIE:ところであのさぁ…。
hydra:はいはい。
CAIE:あと2曲あるんだけどさぁ…。
hydra:は…。
CAIE:僕、すっごく眠くなっちゃたから帰ってくれない?
hydra:……はっ!?
CAIE:うん…帰って。
hydra:…あのぉ、真面目におっしゃってるんですよね?
CAIE:うん…じゃないと僕、もう喋れないよ。
hirahira:(爆笑)あのぉ、こういうのは、お二人の間ではアリなんですか?(笑)
hydra:…すいません…(呑ませたのは失敗だった)…あと、まとめだけやらせてくださいよ…。
CAIE:じゃあさ、麦焼酎呑んでもいい?
hydra:呑んでください…でも、ちゃんと付合ってくださいよ…。
(焼酎を手にして、CAIEは既に御機嫌。。。)
hydra:では、気を取り直して総括ということで、CAIEさんお願いします!
CAIE:好きか嫌いかで言っちゃうとですね、僕本当はあんまり 好きじゃないんですよ。
hirahira:ほーう。
CAIE:なんて言ったらいいのかな…僕は森岡賢の『JAPANESE』聴いた時の方が興奮したんですね、ハッキリ言って。
待ってましたよ、こういう世界を、ということでね、呑んではhydraにその話ばかりしてたという…。
hydra:そう、出てくるのは『裸のブランチ』ばかりでねぇ(笑)。
CAIE:挙げ句の果てはね、居酒屋さんで呑んでる時に鞄からCDプレイヤー取り出して、「これを聴け!!」と言ってhydraに聴かせてた…。
hirahira:はいはい、それ凄い絵面ですねぇ(笑)。
CAIE:本当に、まわり中酔っ払ったおぢさんばっかりなのに、ヘッドフォンの左と右を分け合って、二人で「うんうん」とかって言いながら…。
hydra:ヤな人達ですねぇ。(<他人事)
CAIE:おまえもだよ。
hydra:私ら、普通にしてても只でさえ目立つのにね(苦笑)。
CAIE:そんなこともあったんですよ、3年ぐらい前に。
hirahira:僕はですね、今回のこのアルバム、買ってからそのまんま家に置かずにクルマ中にずっとあるんです。
クルマから降りないCDって言うのは久しぶりなんですよ。
hydra:助教授は車での移動が多いですものね。
hirahira:さっき話題に出た『JAPANESE』なんかも、ある程度経ったら家に落ち着いてたんですけど、このアルバムはずっとクルマの中。
「萌えて」買って、買っても「萌えた」っていうのは、とっても久しぶりで(笑)。
CAIE:な、なるほど(笑)。僕もそういうのってなかなか無いなぁ、この頃。
逆はあってね、期待無しで買ったものに「萌えて」しまった、ってのは。具体的に言うと坂本龍一のベストのCM集。いろんな人にも勧めてます。
hirahira:あ〜、はいはい。
hydra:私は2002年のヘビーローテーションは「small talk」でも書いたhydeの『roentgen』なんですが。
でもね、さっきから「萌え」ってのが連発で、なんだかおかしいですよね(一同笑)。
hirahira:僕、割とさっきから否定と言うか、批判してるような発言が多いじゃないですか。でも、何だかんだ言ってクルマから降りないって事は、かなり気に入ってるってことなんです。SOFT
BALLET節の遠藤遼一の唄が聴けるのは、こんなに幸せなことなのかと。
hydra:うん、うん。そうですよ。
CAIE:endsに関してはね、ちょっと僕の好きな音楽とは、ちょっと違うんだよね。僕、『the
doors』って聴いたこと無いし…。 hydraからその辺の話を聞いて、「へぇ、the doorsってこんな感じなんだ」とか、中高生のように感心してみたり(笑)。
hirahira:はいはい(笑)。
hydra:the doorsの曲で『the end』という曲がありましてね、名前とか、音楽的なこととか、そこから来てるのかなって思いました。
hirahira:そうですね。そういえば、カバーしてますよね。
hydra:『Light My Fire』ですね、サーフコースターズと一緒にやってます。
hirahira:僕、最初にends見た時は、まだそんなにthe doorsの感じはしなくて…。
hydra:ファーストアルバムの時はね、そんなに感じませんでしたね。 『the
ends』の頃はね。
hirahira:endsはですね、ちょっと野放図すぎて(笑)。抑えた頃を知ってるものですから、ちょっと…。
hydra:私もね、あのお声はね、とっても好きなの。ただ、今の唱法がちょっと合わなくなってきててね…。同じく、以前の抑えた感じの唄い方が好き。
hirahira:あと、遠藤さん自身が作ったメロディーで唄っているのは、
なんかちょっと…って感じです。別の人が作った遠藤遼一像の上で唄っている方が、結果的にはいいものになっているような気がするんです。
CAIE:より、浮き彫りにされるのかな。
hirahira:今回、森岡さんや藤井さんの曲に乗っている遠藤さんの声が聴けて、あぁ、幸せだなぁ、と。
hydra:今回は三人三様のいいところがぶつかり合ってるという気はしました。今回のアルバムで一番好きなのは『F.A.C.S』なんですが、あの曲は藤井さんのノイズやダークな雰囲気、森岡さんのピアノ、endsを通ってきたからできた遠藤さんのヴォーカル、とメンバーの個性がすごくぶつかり合っていると感じたから、一番いいと思うんですよね。
hirahira:なるほどね。 そうそう、何故か僕のまわりでは今回の新譜、
評判いいんですよ。
CAIE:どんなとこでまわりに聴かせたりすんの??
hirahira:いえいえ、まわりが勝手に聴いてるんですよ。
CAIE:えっ、誰もいないよ、僕のまわりには!hydraしかいない(笑)。
hydra:えぇ、狭い世間ですね(笑)。
hirahira:「いいですね」って言う人達は、「生」の姿を見ていないんです。今回のCDだけを聴いて「いいですね」と言ってて…。
CAIE:ああっ、僕もCDだけ聴いてた方が良かったかも!SUMMER SONICの映像は見ない方が楽しめたかも…。
hydra:そうですねぇ、あの映像を見て感じた印象からすると、アルバムに対しても、もっと違和感を感じるんだろうな、と思っていたんですよ。だけど、実際アルバムを聴くと、割とすんなりと聴くことが出来て。
だから、私の中での「ストライク」ではないにしても、限りなく「ストライク」に近いところに来たな、と感じましたね。
hirahira:なるほど。今回のアルバムもある程度統一感は感じるんですが、
後期から漂う「作品集」的なニュアンスがあるな、と思うんですけど。初期はエンジニアさんとがっちり組んでて…例えば『愛と平和』は、PWLのフィル・ハーディングがダンサブルなサウンドにまとめ上げていたんじゃないかと思うんです。
CAIE:そうね、藤井さんの曲ですら、ダンサブルになってましたもんね。『VIRTUAL
WAR』とかね。
hirahira:そうです、だからもうちょっと、誰かサウンド面で幅を広げてくれる人がいた方がいいんじゃないのかなぁ?っていうのはあります。
CAIE:そういうのは一度はやってみるべきでしょうね。 三人ともアクが強いから、嫌がられてたりして(笑)。
じゃあさ、誰がやったらいいと思います?
hirahira:どこに行きたいか、ですけどね…。どんな路線にしたいか…。
CAIE:僕、なんの根拠も無く佐久間正英さんの名前が…(一同苦笑)。無理矢理どうにかしてくれそう…。
hydra:それはちょっと…。
hirahira:見たくないですねぇ。
hydra:土屋昌巳さんがいいんじゃないですか?三人の趣味的な部分にもそんなに遠くないでしょうしね…。
CAIE:土屋さんもブランキーと一緒にやってた人だからね。SOFT BALLETとも一緒にやれるかも(笑)。
hirahira:僕はアーティスト活動もしているエンジニアさんがいいんじゃないか、と。
CAIE:音作りの技術もあって…。
hirahira:結構最近いらっしゃるじゃないですか、そういうエンジニアさん。
CAIE:今、ミックス自体の敷居が低くなってるしね。セオリー無視したところでもやれるし、PRO
TOOLSの普及とか…。まぁ、アルバムとしてトータルな雰囲気を作ると言うのは結構重要ですよね。
hirahira:そうですね。 そういえば、オフィシャルサイトで皆さん日記をつけてるそうで、藤井さんが毎日更新してて、時には数時間おきに変わってたりとかしたらしいですよ。
CAIE:え?そんなのあったっけ??
hydra:あ、それは会員専用ページじゃないと見れないはずです。
hirahira:毎日オケ作って大変だ、なんて日記に書く暇があるなら、仕事をしなさい、ってつっこまれてたらしいです(一同笑)。
そのつっこみがあった後に、「麻輝ちゃんは繊細なんだから、 そんなこと言ったら本当に落ち込むかもしれないじゃないか」とか(一同大爆笑)。
CAIE:はっはっは、今日一番デシベルの上がった瞬間です!
(虚実入り交ぜてお送りいたしました。)
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