黄金の踊り子 ストーリー
作:鷺塚良太
※『創作ファンタジー』として見ていただけますと幸いです。
時は紀元前。場所は古代エジプト。
全人口の1%に満たない貴族。
その中でも更に少数の王族は文明最後の隆盛を謳歌していた。
二百年もの間、王族の中で繰り返される近親婚。
それによりこれ以上ないほど強固になった中央集権。
堕落するためだけに生きているような王族の暮らし。
しかしその中でもひとつだけ禁忌とされることがあった。
それは父と実娘による婚姻。
その禁忌を犯した先王は同族に責められ、ついには暗殺される。
しかし先王とその実娘の間には一人の子が生まれていた。
何の因果か、その子は悪魔の図形記号(グリフ)を生まれながらにその白い胸に刻まれており、
周囲の王族は子を王国に災いするものと忌避し捨てた。