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みかみかなの日記 2005.10

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2005年10月30日(日)

10月最初の日記ー…が、こんな月末近くでもいいのかねぇ。

それはそれとして、先月12日の日記に書いた2曲を、 今月初めくらいに更新していただいたので、ちょっと前にお聞きくださった方は、 もう一度聞いてくださるとありがたいです。 「音楽つながり」を参照して下さい。

それはそれとして、依頼の曲を作らないとまずいので、今月の中ほどから取り掛かった。 和風の歌モノという指定なので、陽旋法の「上昇『レミソラドレ』、下降『レシラソミレ』」の音階を使う。 この音階は、表記どおり本来は主音が「レ」なんだけど、 短2度の部分の無いこのスケールでそれをやると、結構明るいんだよね。 よって、「ラ」主音の、いわゆる田舎旋法との間の子みたいな感じにする。 これだと、主音の取り方を含めて短調音階のサブセット(ペンタトニックスケール)になるから、 現代音楽との親和性も高い。 そして、サビ部分は、陰旋法「上昇『ミファラシレミ』、下降『ミドシラファミ』」を、 少しだけ混ぜ込んでみる(主音は規定せず。モード理論みたいな感じで)。

現代の歌モノは、狭めの音域で上昇・下降をするので、その構成を「悪用」。 陽旋法を使いつつ、やや暗めの雰囲気を出すために、「シド」「ドシ」といったつながりを、 適当に混ぜ込んでやるのは、結構いい感じ。あまり使いすぎると、和風の雰囲気が減るんだけどね。 …久しぶりに、考えて音楽を作っている気がするよ、ホント。

まあ、そこまでの構想はいいとして、伴奏の構想は、曲として形にしているうちに揺らぎ始めた。 結局、初期の構想をだいぶ反故にすることによって、ようやく自分の作っているものを気に入り始めてきた。

私個人の精神的なことになるんだけど、結論から言うと、 曲を作るときは、自信を持たなくちゃダメなもんだな、と思った。 自信が持てなければ、次にどうしていこうか、なかなか決められないし、 決めたことに対して力を使う気も薄くなってくる。 自信を持って方向性を決めて、それを信じてさえいれば、 力を尽くすことができて、良くも悪くも自分の能力に見合ったものができる。 換言すれば、見合ったものしか出来ない。 それから先のことはまた別の話で、能力が足りなければ身につければいいだけ。 とにかく、不必要な迷いで時間を浪費するのは禁物。

もっとも、自信だけでは伸びないのは間違いない。 私の場合、作品の完成後に「間」を置いて、改めて向き合ってみるのが普通 (作っている最中に、能力と精神力が許す範囲で細かい点を洗っておくのは当然だけど)。 この「間」は、なんとも言えずナーバスになっていたりする。 敢えて言葉で言えば、自信過剰気味な状態から謙虚に移行する複雑な変化とでも言えばいいんだろうか。 その時に作品について他人に何かを言われると、結構ダメージが大きかったりするんだよね。 だから、最近では公開に際して少し間を置くようにしている。


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