Mansun日記 第26章 (1998年10月)

MANSUNつるべ打ち(6)

◆ なんだー、あの腰くだけな結論は? 《前章のManicsのリビューのことを言ってるのですが、残念ながら、アップの予定はありません。リクエストがあればMansun以外も掲載したいとは思ってるんですが》
▲ 文句ある?! あれだって今の私には精一杯なんだから、文句あるんなら自分で書いてよ。
● やっぱり▲ひとりに書かせたのは間違いだったかな。普通はオルターエゴがいることでバランスの取れたものの見方ができるのに、ガチガチに緊張しているうえ、ジレンマで身動きがとれなくなって、やけに歯切れの悪いものになってしまった。
★ そのくせ身も蓋もないこと言うしね。自分でも困って「ひとり突っ込み」なんて入れてる(笑)。
▲ だから文句あっかー! 良くも悪くもあれが今の私のManicsに対する率直な気持ちなんだから! あんたらだって、私がいない隙にRicheyについて好き勝手なこと書いてくれたじゃないか。
● それにあの追伸があやしい。「邪推しないでよ」なんて思わせぶりなこと書いて、ほんとはMansunをManicsの後継者に仕立てようっていう魂胆なんじゃないか?
▲ だから違うって言ってるのに! だいたいManicsみたいになんかなっちゃ困る。
★ でも素質は大ありよね。Paulはいつこわれてもおかしくないほど繊細だし、バカ売れしてもちっともおかしくないし、スタジアム・ロックの素質も十分だし‥‥
◆ うーむ‥‥少なくともPaulはRicheyとJamesの二役を兼ねてるんだから、彼がこわれればバンドもなくなるから、ああいうことで悩まなくてもすむかも
▲ 冗談でもそういう不吉なことを言うなー! 今まさに上り調子のバンドに向かって!
● 自分が言い出したんじゃないか。似てるって。

1. Mansun再来日!

◆ とにかく今日はそういう暗い話はなしだ。ネタがMansunじゃ暗くなりようがないしね。なにしろMansun来日決定!
★ なにそれ?
◆ 「なにそれ?」じゃないでしょう!
● また夢みてるんじゃないの? Mansunはもう来て、帰っちゃったの。
◆ だからまた来るんだよ!
▲ なんで?! 帰ったばっかりじゃないの!
◆ もちろんまだ新聞発表はないけど、今月のクロスビート見たら、来日情報の欄に載ってたんだよ。1月17日(日)赤坂ブリッツって、もう日程まで決まってる。
★ 「来年また来る」って言ってたのは本当だったのか?!
● げーっ、げーっ、げーっ!!
▲ なんでそんなに働く?! 死ぬぞ!
● なんかほとんど入り浸ってる! それじゃありがたみってものが‥‥
◆ なんで喜ばないのよ?!
▲ いや、あまりにもったいなさすぎて、申し訳なくて。
★ こういうものは1年か2年に一度だからありがたいのよね。3年あくとなんとかしてくれって気になるけど。それが4か月に二度もってのは‥‥
● 6か月に3回だよ。7月にもプロモーション来日してるし。
◆ 今回のだって、つまりは“Six”のプロモーションでしょう? それで「せっかくだから」というのでワンオフ・ギグをやったわけで。初回の来日もそうだよね。
▲ だからそうやって律儀に働くなって。プロモーションなんかしなくていいんだ! 売れたりするとろくなことにならないんだから!
★ それもむちゃくちゃな言い分だが。
◆ そうやって飛びまわってる間にも、曲は着々と書きためてるしね。
● 来日は1年に一度でいいから、アルバム4か月に1枚出してほしい。
▲ 殺す気か!
★ でもやろうと思えばできちゃうってところがすごい。
◆ とにかく行くぞ!
▲ 今度はブリッツってことは、あれより客入るんだろうな。
★ 売れないほうがいいとか言っといて。
▲ だってコンサートは客質で決まるんだもん。いくらなんでもこないだよりはましなオーディエンスであってほしい。
● ブリッツならSuedeクラスってことで、日本じゃ出世じゃない。
▲ Manicsは本当に武道館なのかなあ‥‥
★ もうこうなったら堂々たるスタジアム・ロックを見せてほしいですね。
◆ 武道館って言ったらHappy Mondays以来じゃない。あれこそクラブで見たかったのに。
▲ もう一生武道館のコンサートは見ないつもりだったのに‥‥
● いちいち暗くなるなよ。

2. 身長の話

◆ というわけで、もう頭は次の来日に飛んでるのだが、こないだの来日情報が日本の雑誌に載り始めた。まずはクロスビート。
● あー、きれい‥‥
◆ Mansunというと反応がワンパターンになりがちだが、他に言うことないの?
★ だってどれ見ても本当にきれいだから。それをこう立て続けに見せられちゃうと。
● だいたい、またもPaulの美麗クロースアップで、撮るほうもワンパターンだよ。
▲ でもまたなんか‥‥顔が変わらないか?
◆ これはかなりきついフィルターかけて撮ってるから。
▲ なんか健全な青年に見えるぞ。
◆ 何が悪い?!
▲ こういうふうにお澄まししたPaulはあまり好きじゃない。私はモノクロのほうの、ちょっとすねた表情がいい。
★ そういや、前ほど無表情じゃなくなったと思わない? あいかわらず表情はないけど、あの仮面のような堅さがなくなってきた。
◆ そりゃ人間なんだから、ロボットでいるのも疲れるでしょう。
★ それで次は大口あけて笑ったりするんだぜ
● まだJimのことを恨みに思ってるな。
★ だから笑いにもいろいろあるでしょうが。最近のBrettの笑顔は自然だしかわいいから許せるけど、不自然なのはだめだ、不自然なのは。
● あ、それとまた金髪になってる!
◆ これはライティングのせいじゃない?
▲ でも生でも金色に見えたよ。ほら、このライブ・フォトでもそうでしょ。
◆ ほんとだ。まったく落ち着きのないやつだ。
▲ この人はブロンドのほうがいいって言ってたけど、私はやっぱりブラウンのほうがいいなあ。

★ 全身像も載ってるね。
● 短足!(笑)
◆ でもねえ、▲はライブ見て「5'8"ってのは絶対サバ読んでる」と言ってたけど、私はそれくらいあると思うよ。身長に関しては、インターネットで徹底的に調べ上げたんだ。まず大きい方だけど、Nicky Wire 6'2" 1/2、Mat Osman 6'5"、Brett Anderson 6'。
★ Matは6フィート5?! 195.58センチ! 道理で人間離れしてると思った。
◆ 今のところ、英ロック界最高記録だろうね。
▲ SuedeではBernardもバカみたいに背高いと思ってたけど、そういやMatはいつもその後ろにそびえ立っていた。
◆ Bernardが推定6'2"だね。
● Brettが6フィートしかないってのも驚き。もっと大きいような気がしていた。
◆ しかし6フィートと言えば、近くに寄れば見上げるような長身ですよ。
★ でもNickyだって十分すぎるくらい人間離れした身長だけど、Matより2.5インチも低いの?
◆ それはまわりの人が小さすぎるからだと思うな。そこで小さい方はJames Dean Bradfield 5'5"、Jim Reid 5'8"、Richard Oakes 5'8"。
● えー?! Jamesってそんなに小さいの?! 165センチ? かわいい!
▲ そんなところじゃないかな。彼はいつも身長を大きく見誤られると言ってるけど。なにしろ人間としての器がでかいからね。
★ するとSeanは160センチに届かないな。こちらがたぶん最低身長記録。
● 極端すぎるんだよ、ここは!
▲ それでRicheyが5'8"ぐらいでしょ。
● Roddy Frame 5'10"、Neil Codlingも同じ。やっぱりこれくらいが人間らしく見えて、なおかつかっこいいという理想身長だな。
◆ 私は6フィートはあってもいいけどね。釣り合いから言って。(ちなみに私は5'7")
● なんであんたと釣り合う必要があるんだよ。
▲ でも「ちっちぇえ!」と思っていたRichardやJimが5'8"あるんだから、やっぱりPaulだってそのくらいあるよ。
★ そういや、こないだ見たときもJimと同じくらいだと思った。
● Richardが小さく見える理由はわかるんだけどな。まわりがそびえるような長身、しかも極端に痩せた人ばっかりで、彼はがっしりした体格だから。
◆ だってMansunも2人が6フッターだというから、相対的にPaulが小さく見えるはず。
★ しかしそれを言ったらPaulも、あまり細いとは言い難いような‥‥
▲ 確かにこれを見ると、足とかけっこうぽちゃぽちゃしてる。ライブでは足まではなかなか見えないんだが。
◆ 顔が極端に痩せてるし、首とか肩とか細いじゃない。だからてっきり痩せぎすと思ってたんだけど、体はけっこうぽっちゃり体型かも。下半身安定型
★ あ、それもJimと同じだ!
● つまりかっこわるいって言いたいわけ?
▲ いいよ! どこかひとつくらい欠点あったほうが。これで筋骨隆々の6フッターだったりしたら、それこそやりすぎ。
★ やだよー、そんなの!
◆ うーん、でもあと2インチ、あと2インチあれば完璧だったのに。なんとかならなかったのか?
● なんとかって言われても‥‥(笑)
★ この体つきはかわいいと思うけど、でも太らないように要注意ね。
● いいよ! この顔なら体なんかTiny Woodみたいでも!
◆ いつも引き合いに出されるTinyもいい面の皮だが(笑)。

3. 番外 クロスビートその他

◆ 実はこのクロスビートには他にも隠し玉が‥‥ほら!
▲ Menswearか〜?
★ まだあったの?
◆ おっと間違えた。これはいいんだ、もう。
● えー、見せてー!
▲ 言われなきゃ絶対わからないな。
★ 言われてもわからない! だいたいこの、いちばん態度がでかいカウボーイハットのおやじ誰?
◆ Mattの代わりに入ったドラマーだろ。ちなみにMenswearをやめたMatt EverittはMontrose Avenueというバンドに入って、これが日本じゃけっこうブレイクしている。
● その横のチビでデブの不細工なお兄さんがキーボードのPaul Fletcherとすると‥‥もしかしてこのサングラスにワークシャツ (!) に無精ひげがJohnnyなの?!
◆ べつにそれほど変わっちゃおるまい? 身なりがえらく変わっただけで。
● だって、この人からスーツと化粧を取ったら何も残らないじゃない!
◆ そこまで言うか?
▲ それより変わったのはStuartよ。あの知的でりりしい端正な美青年が‥‥
★ てっぺんの薄いぼさぼさの長髪をだらしなく真ん中分けにして! どこのおやじかと思った!
◆ だからそれほど変わってないって! 髪型と服装さえちゃんとすれば‥‥
▲ でもChrisとSimonはぜんぜん変わってない。
● いや、これでもChrisは多少大人になった。元がハンパでなく幼かっただけに。むしろ前よりいい男になったぐらいなのに、この人もザンバラの長髪‥‥
★ しかしなぜかChrisだけまだスーツを着てる。周囲とむっちゃくちゃ違和感。
◆ くそー、裏切り者! あのスーツ談義はなんだったんだよ! Johnny Deanがワークシャツ?! それじゃ一文の価値もないわ!
★ やっぱりスーツを取ったら何も残らないんじゃない。
▲ でも◆は未練たらしいね。
◆ 私がくやしいのは、新加入の2人は論外としても、オリジナル・メンバーの4人は格好さえちゃんとすればまだまだ鑑賞に耐えるのに! これだけ粒のそろったバンドはめったなかったのに!
▲ でも雑誌に載ってるってことは、拾ってくれる人がいたのか?
◆ まあね。いちおう契約取れて、セカンドも出たんだけど、なんでもカントリー・ロックだそうだ。
★ ぶー! いらねーや。
● カントリーといっても、Bluetonesみたいなんなら‥‥
◆ そんなのできるわけないじゃないか。もともと作詞作曲能力ゼロなんだから。
▲ あんたのほうがよっぽど身も蓋もないこと言ってるぞ。
◆ ああー、この手のナルな美形はいったん緊張の糸と「見られることに対する自意識」が途切れると、すべてがぐちゃぐちゃになってしまうというのはこれまでも見てきたけど、これだけ劇的な例もまずないわ。
★ 私はてっきり、“Already”の時のJesus Jonesがそうなると思ったんだけど。長いこと見てなかったし、いろいろ苦労もあったし。
◆ ところがMikeは脱色ブロンドさえ除けば、美貌に一点の曇りもなかった。思いこみと自負の度合いが違い過ぎるからね。
★ 確かにそれだけはすごいですからね、あの人は。
▲ だけどさ、それでもまだバンド続けてるってのは、この人たちもなんかしら表現したいものがあるんでしょう? 普通はいったんドブに落ちたところでめげるもの。
◆ だったらスーツ着ろ、スーツ!
● この人はやっぱりスーツのファンだったのね

◆ とにかく、Menswearはどうでもいいのだ。見せたかったのはその次のページで。
● きゃっ!! Roddy!!(声が裏返る)
◆ というわけでインターネット以外でRoddyの姿を目にするのは、もう4年か5年ぶりじゃないと思うのだが‥‥
★ きれい! うそー!

《まあ、この辺はみなさん興味ないと思うので一部カット》

◆ あのさ、●のRoddyも★のMary Chainもだけど、年をとることをそうやって全否定する態度はよくないよ。まだ愛してるなら、どうしてありのままを受け入れてあげられないの?
▲ そうよ。おまけに両者とも新譜はすばらしかったんだし。
★ えー、でもRoddyはまだいいよ‥‥
● だからルックスなんかどうあろうと、彼らのことはまだ全面的に愛してるし、尊敬している。でも前が完璧だっただけに、些細なことではあるけれど、やっぱり悲しいのよ。特にRoddyは永遠の少年だと思っていただけに。
◆ 今だって少年性は少しも失っちゃいないじゃないか。おまけに今でもぞっとするほど女性的だし。
★ それにくらべ、JimとWilliamは‥‥
◆ だからそういう態度がよくない! シワが何よ、ハゲが何よ、デブが何よ。私なんかBrettが‥‥
★ 自分なんかスーツ着るのやめただけで見放したくせに。
◆ Menswearなんか最初からべつに好きでもない。スーツとJohnny Deanの美貌が好きだっただけだもん。Brettならどんなになっても見捨てない。

《中略》

◆ しかし、衰えたりとはいえど、この人(Roddy)の持つ匂い立つような気品、さわやかな涼やかさや清潔感は、いまだに誰にも太刀打ちできないねえ。
● まあね。
▲ ちょっとおまえ、もしかしてああだこうだイチャモンつけるのは、単にいまだ変わらぬRoddyの美しさを自慢したいからの、口だけなんじゃないか?
● むふふ‥‥
★ 憎い! こいつ憎い!
◆ Paulも10年後もこれだけきれいでいられるかねえ?
▲ ルックスなんか関係ないじゃん!
◆ 自分もManicsの体重のことでブツブツ言ってなかったか?
▲ あれは純粋に音楽的に‥‥
◆ Paulは水気が抜けたら、痩せて陰険な顔つきになりそうだな。偏屈ジジイ・タイプ。
★ 今も中味はそうじゃん。
● 10年後なんてどうだっていいわ! 美少年には今しかないのよ。命短し恋せよ乙女。

4. Mansun at Glastonbury 97

◆ 来たー! Push Postersに注文してあったGlastonburyのコンサート・フォト来たよ。
● きゃっきゃっ! 見して見して!
▲ あれっ? これGlastoと違うよ。
★ ほんとだ、服も違うし、夜だし。だいたい髪型からして去年の写真じゃないの?
◆ えっ? 確か広告にはGlastonburyと書いてあったのだが。もういっぺん確認。(インターネットに接続する)あちゃー、Glastoというからてっきり今年のだと思っていたが、これは1997年6月29日、つまり去年のGlastonburyの写真だった。
▲ というと例の? 電気系統のトラブルで1曲だけ演奏して帰るはめになったというあれ?
◆ そう。去年も出てたってこと知らなかったから、てっきり今年のだと思ってたが。
● 道理で。普通コンサート・フォトはひとつのギグにつき10セットくらいあるのに、Mansunは1セットきりだから変だと思ってたんだ。
★ じゃあ、これって貴重じゃん。この写真は雑誌でもインターネットでも一度も見たことないし。
◆ うんうん。かえって良かった。絵的には今年のGlastoはあまりおもしろくなかったし。それじゃあさっそく、そのお写真の鑑賞をば‥‥
● これ誰? ChadとStoveはすぐわかるけど、この人だれ?
▲ Paulに決まってるだろうが!
● だってまた顔が違う!
★ いつもながら、この人はどうして毎度顔が変わるんだか。これはなんというか、ちょっとおやじくせー。
◆ 誰がおやじだ!! いつもより多少男っぽく見えるだけじゃないか!
● Roddyのあとに見たのがまずかったか。
▲ いや、最近あどけなさすぎる写真ばっかり見せられてたからだと思うな。
★ 髪型も違う! こんなふうにてっぺんを短く切ってふわふわ立たせていたことあったっけ?
◆ あったけど、これはパーマがかかってるみたいに見えるな。
● それはそれでかわいいけど。赤い半袖Tシャツというのもめったに見ない服装だね。それでよけい別人みたく見える。
◆ あー、しかし赤が似合うなー。
★ おかげでふだん目にできない体つきがじっくりと‥‥
● これは前から気づいてはいたけど、この人ちゃんと胸がある!
★ ほんとだ。胸の筋肉がくっきりと。
● 腕もしっかり筋肉ついてないか? 前腕の細さにくらべて、二の腕なんか意外と太い。
★ すると足太いと思ったのも、筋肉?
◆ 華奢に見えたが、着やせするだけで、実は意外と筋肉質かもね。
▲ さすが沖仲仕の家系!
◆ 変なところで感動するな。
★ 確かに「しっかり身の詰まった体型」とは言ってたけど、肉体労働者体型とは‥‥
● 信じられなーい! この人に何が似合わないと言って、肉体労働くらい似合わないものはないじゃない。むだとしか思えない。
▲ でもこの体型好きだ。セクシーじゃない。
● 女顔に筋肉が?
▲ それとこれとは関係なく! もったいない! なんで脱がないのよ?
◆ 確かにこれは▲の好みだわ。
● でも信じられない。筋金入りの労働者階級といえばRoddyだってそうなのに。あの人こそギター以上に重いもの持ったら折れそうに細いじゃない。
★ でもエレキ・ギターって死ぬほど重いよ。
◆ そう、女の子バンドがえらいと思うのはその点。私だったらあんな重いもの持って1時間も立ってたら、肩が痛くて死んじゃう。
▲ だいたい、ああいう一見細身の男の子って、意外と力があるんで驚くこともよくある。
● それにくらべてPaulはひ弱というこの矛盾!
▲ あれだけハードワークをこなしてて、ひ弱って言い方はないでしょう?
★ だってマネージャーがそう言ってた。
▲ いいよ。体なんか弱くても。精神的に弱いよりは。
★ 両方モロいって言ってた。
◆ なんの話かわからなくなったじゃないかー!
● Paulの筋肉の話。
▲ でもかわいいよー、これ。男の子みたいに見えて。
◆ 「みたい」ってのは何だ?
★ でもこれと、あの妖精みたいな美少年との接点が見えない。
● だいたいこれじゃ、単にハンサムな男の子っていうだけよね。だったら私はここまで熱狂しなかった。
◆ そういや、ビデオで最初に見たときの印象もそんなもんだったな。
★ そういえば、生で見るときのPaulって、ちょうどこれとあれの中間ぐらいに見えますね。単なるハンサム・ガイじゃないけど、かといってRoddyやNeilを生で見たときの「うわー!!」というほどでもない。
▲ だから、生だとこれより近いわけで、でも接写ほど近くはないから、単に近くへ寄るほど美貌がはっきり見てとれるというだけでしょう。
◆ 顔が毎回違って見えるのもそのせいか? でも普通だと、遠目にはきれいでも、寄れば寄るほどアラが見えるもんじゃない。普通と逆だ。
▲ 寄れば寄るほどその普通じゃない部分が見えてくるっていうか。
★ だからそれがあの目なんじゃない。
● 惜しむらくはPaulの顔のアップがないんだよなあ。
◆ しかしやっぱり生写真ってきれい。ファン・ショットとはものが違う。雑誌写真より鮮明だし。
★ ネットで捜してもっと注文するって言ってなかった?
◆ それがさ、捜してみたんだけど、他にコンサート・フォト扱ってるショップがないんだよ。Push Postersは種類が少ないし、古いものが多くて。Suedeもあるんだけど、髪切ってからのNeilのがないんだもん。
● 前にManics買ったConcert Photo Coは?
◆ 少なくともサイトはない。だったらスネイル・メイルでもと思ったけど、最近どこにも広告載らないんで、まだあるのかどうか不安なんだ。《ここにちゃんとありました。ただしMansunはPush Postersと同じのしかない》
▲ もしかしてこれ違法なのかな? ほら、ブートレッグ扱うショップが(少なくとも表には)ないのといっしょで。
● だってプロ・ショットだよ。
▲ だからネガの横流しとか。
★ それはそうかもしれない。だけどインターネットは、それこそ版権無視地帯なのに。
▲ だから販売目的でなければいいの。だけど売るとなると問題あるんじゃない?

▲ ところで、なんで去年は夜なのに今年は真っ昼間の出演順なんだ? 去年よりランク下がったってことか?
● あれでミソつけたんじゃないか?
◆ だってMansunのせいじゃないじゃない! むしろ主催者側の手落ちでしょ。
★ 去年はNo.1のあとだったからじゃない?
● NHKもむかつく! 去年はMansunカットしたってことじゃない。
◆ BBCでもやったかどうかわからない。
▲ 夜の部ならやらないってことないよ。たとえ1曲でも。
● むかー!

5. Manics来日詳報

◆ やっ! Manicsの来日情報来たよ。2月7、8日、赤坂ブリッツで。H.I.P.から先行予約のハガキが来た。
▲ (不満そうに)武道館じゃなかったの?
★ 武道館でのコンサートなんか見たくないとか言ってて。
▲ だってManicsほどのバンドがスタジアムじゃないなんて、人をバカにしている!
● やっぱり日本じゃそんなもんなのかねえ?
★ 向こうだって、それくらいの規模のギグもやってるよ。
▲ でもあの悪夢の来日中止のあと、堂々のNo.1バンドになってから初めて、5年ぶりの来日だってのに!
◆ これが東京ドームでやるようなら、それこそMansunを前座に連れてくることもできるのにね。
▲ 誰がMansunをドームなんかで見るか! Mansunは絶対クラブじゃなくちゃだめ!
★ なんか矛盾したこと言ってない?
▲ スタジアム・ロックはスタジアムでいいんだ。この先行予約ってやつもあやしいんだな。誰より早く予約するんだから、整理番号いいかというと、そうでもなかったりして。
● 整理番号は抽選で決めると書いてあるのがあやしい。
★ スタンディングなら関係ないじゃん。
◆ そうよ。ブリッツといえば、Suedeなんかあの人の群見て、これは絶対だめだと思ったけど、結果はあの通り。根性さえあればいくらでも前に行ける。
● でも、今にして思えば、あれってけっこう命がけだったよ。理性吹っ飛んでるからその時はまったく気にもとめなかったけど。
▲ べつに今のManicsを近くで見たいという気はないからいいよ。
★ とか言ってても、その時になれば理性は消し飛ぶんだから。
▲ ううむ‥‥
◆ オーディエンス次第だよね。私がこれまで見たコンサートで、どうしても前へ行けなかったのはTake Thatだけだ。
★ やっぱり音楽は好きでもないだけに、根は冷めてたからね。あちらのほうがこっちより切れてるようじゃだめ。
▲ 私、はっきり言ってそんな気になれるかどうかも自信ない。
● 私はオーディエンスよりあんたのほうが心配よ。
▲ よけいなお世話だ。
● なにしろManicsに関しては、トラウマだのジレンマだのが山積みでつぶれそうなうえ、ずーっと飢餓状態が続いてきたわけじゃない。それが本物見たらどうなるか‥‥
◆ そういや、Manics見るの初めてなんだ! なんか信じられない。
★ ビデオやなんかでしょっちゅう見てるからね。しかし、この10年ほど、本当に好きなバンドは欠かさず見てきたのに、Manicsだけ一度もないなんて。
▲ だからあれがつぶれなければ! そしたら、4人ちゃんとそろって来日して、“The Holy Bible”の曲が聴けて、もちろんRicheyも失踪なんかしないで‥‥
● また泣き言が始まった。
◆ こうやってManicsの来日まで、いやきっとその後も、えんえん愁嘆場が続くのかよ。まいったな。
▲ (憮然として)そんなことはしない。
★ もうしてるじゃないの!
▲ もう済んだことをくよくよ悩むのはやめた。私にはMansunがいるんだからもういいの。
◆ そういう心にもないことを言うのは‥‥
● やっぱりMansunをManicsの代わりにしようとしている。
★ それ言ったら、◆はすっかりSuedeの後継者のつもりだし。
◆ Suedeはまだあるし、まだまだこれからなんだから後継者なんかいらない!
● だったら早くMansunの後継者を見つけておかないと。
◆▲★ Mansunの代わりなんかいるわけない!
● しかし最近、ほんと浮き沈みが多くて忙しいね。
★ しかも御三家以外ほとんど聴いてないのに。
◆ 他には★のMary Chainと、●のネオアコ勢くらいなのにね。
▲ それだけで十分たいへん。
◆ たしかに‥‥
★ だいたいこの『Mansunつるべ打ち』シリーズっていつまで続くの?
● もうそろそろネタ切れだから。
◆ 次はニュー・シングル“Negative”のリビューでしょ。これは10月26日発売でもう出てるんだけど、まだ日本には入ってない。そのあとはロッキンオンに来日記事が載るでしょ。Beat UKでビデオ見られるでしょ。そのあとは予定がないけど、きっとまたなんか出てきて、そうこうするうち、来年の再来日まで‥‥
★ 終わらない!
▲ Mansunは永遠に不滅です!