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ライヴクレーン 1 周年記念特集
ファンジンを勉強しました! - ライヴ関連情報のあり方を探る -


2013 年 11 月 2 日をもちまして、名古屋発 現場発信型 ライヴ関連情報サイト ライヴクレーン!は無事に 1 周年を迎えました。

ライヴクレーン! 1 周年記念企画としまして、これからのよりよい情報発信のために、ライヴ関連情報のあり方を研究しました。


おかげさまで 1 周年。「ライヴクレーン!です」とご挨拶すると「今はファンジンが減ったからいいですね!」というお声をかけていただくことがあります。

ファンジンとは?
この疑問が今回の企画の発端です。

ファンジンのよい部分を継承して、成長していこう!
これが今回の企画の意図です。

fan(ファン)+magazine(雑誌)=ファンジン。
ファンジンとは、有志でつくる情報誌で、自費出版で発行される小冊子形式の紙媒体です。

自費出版の小冊子は、ファンジン、同人誌、ミニコミ誌、ジン、リトルプレスと呼ばれ、内容や冊子の厚みなど、制作スタッフの環境や能力によって様々な発行形態がとられ、それぞれ独自の頒布方法をもっています。

ジンやファンジンは、メタルに限らず、音楽に限らず、インターネットがまだ発達していない頃は特に、貴重な情報発信源として大活躍していました。そして、その道のファンやマニアの信頼を集め、親しまれてきました。

早速 OKAZZY! 氏( G & Vo / CLANDESTINED )にご協力を仰ぎ、 OKAZZY! 氏のセルフスタジオ「 HATE WORKS 」にお邪魔して、貴重な蔵書を拝見して参りました。



「 HATE WORKS 」@ 名古屋市


日本のデスラッシュシーン元祖の一人であり、名古屋のインディーズバンドシーンを担い続けている重要人物の一人、OKAZZY! 氏。



やっぱり。蛇の道はヘヴィ。



薄いものから厚いものまでたくさんあります。



国内で発行されたもの。







しっかりしたつくり。



ステッカーつき。



CDつき。



熱い記事。





熱いコーナー。



熱い広告。



名古屋の老舗スラッシュメタルバンド
DEADCLAW が発行していたファンジンです。


↑写真をクリックしてね!


OKAZZY! 氏が率いる VOIDD が掲載されたファンジン。


↑写真をクリックしてね!


昨年のマレーシアツアーでOKAZZY! 氏が大人買いした一式。
海外盤のファンジンです。
海外ではまだまだファンジンがたくさん発行されています。



現在のファンジンはデジタル処理で制作され、
データがきれいに反映されています。



昔の原稿といえば、リアルコピー&ペースト。
テープトレードで送られきたコピーをのりで張りつけたものなど、
粗い画像で、配置が曲がっていることも。

しかし、そうした手作りの工程こそが愛!
それがファンジン!!

ファンジンとは?

少数派への愛と体制への反逆が交錯する、
伝えたい気持ちに満ちた、熱い読み物のこと!!




OKAZZY! さん、貴重な資料とお話をどうもありがとうございました。


なお、OKAZZY! 氏には、ライヴクレーン!のインタビュー「 CLANDESTINED 」「俺たちに明日はない」でも過去の貴重なお話をたくさん伺っています。あわせてお愉しみください。

■■ ライヴクレーン!独占インタビュー
■ CLANDESTINED
■ 俺たちに明日はない


念のため、世界のHEAVY METALの特産品が揃う上前津の No-Remorse にお邪魔して、オーナーの三浦氏にきいてみましたが、名古屋はもちろん、国内で発行されているファンジンは、本当に数がぐっと減っているようです。

三浦氏が個人所有するファンジン。


ただし、現在でも、ライヴ会場やショップなどで、バンドやレーベルなどが発行するファンジンを引き続き手にとることができることがあります。

現在発行されている ZINE の全て、インターネット環境が整っているからこそ!という意地と自負がギッシリ詰まっています。もし見かけたらぜひ家に持ち帰って、じっくり読んでみてください。

三浦さん、貴重な資料とお話をどうもありがとうございました。

■■ No-Romorse OFFICIAL WEB SITE
http://www.no-remorse.info/


【 インターネット 】

音と絵がでるようになってから、パソコンとインターネットは、音楽の伝え方の幅も各段にひろげました。音楽業界とIT企業のコラボレーションで仕掛ける大掛かりなものから、バンドのホームページまで、それまで放送局や出版社にしかできなかったことができるチャンスを様々な人にもたらしました。

各団体のホームページはもちろん、バンドやレーベル、ジャンル単位で、ツイッターや SNS のコミュニティ、その他色々な情報手段を上手に使って、それぞれが様々な情報を発信しています。

色々な情報手段をもったバンドやライヴハウス・ショップなどの公式ホームページでは、各情報サイトがわかりやすくアイコン表示されてアクセスできます。


【 バンド情報・最新ニュース 】
・・・Twitter
・・・Facebook ページ
・・・Mixi ( Mixiページ Or Mixi コミュニティ)

【 試聴サイト 】
・・・YouTube チャンネル
・・・MySpce
・・・AudioLeaf
・・・LastFM


■■ アイコンが表示されたバンドホームページ(見本)

■ EACH OF THE DAYS

http://eachofthedays.com/


【 WEBZINE 】

WEBZINE とは、インターネット WEB マガジンのことで、オンラインマガジンとも言われます。CDと同様、紙媒体もなくなりませんが、紙媒体全般、インターネットでも紹介されることが多くなりました。

WEBZINE には、雑誌と同様、様々なジャンルのものが存在します。ここでは、ミュージシャンのインタビューを読むことのできるサイトを WEBZINE として紹介してみます。

ニッチなファンジン系から巨大な音楽サイトまで、様々なものがあります。どの WEBZINE も、最新ニュースやインタビュー、レビューなど、音楽雑誌に必要な項目を備え、多角的な観点から音楽の魅力を伝えています。


■■ WEBZINE LINK 集


【 ロック番組 】

ファンジンは、電波媒体にも移行していました。

地方放送局の深夜枠やコミュニティ FM、インターネット系のテレビやラジオで、現場をよく知る面々がパーソナリティをつとめつつ、色々なミュージシャンを紹介する番組も増えてきました。


■■ ロック番組 LINK 集


【 SESSION DAY!! 】

ファンジンは、インターネットに移行していきましたが、最近はインターネットから派生して、さらに新たな交流方法・情報収集手段が生まれています。

インターネットは、オフ会などリアルな交流につながることも特徴のひとつですが、ネットを介したリアルな交流方法のひとつとして、最近、ライヴハウスで「ジャムセッション」を行う、という日が増えはじめました。

SNS や HP を上手に利用して事前に曲を提示し、一般の方へも告知して、広く参加者を募ります。準備期間があるので、ジャンルもハードロックやへヴィメタル、プログレにも広がり、緻密で気軽なセッションがあちこちのライヴハウスで行われるようになりました。

音楽講師も兼任するミュージシャンなど、日々楽器に触れている方を中心に、楽器経験者はもちろん、初心者の参加も可能で、時に有名バンドのメンバーが参加する日もあり、参加者・観覧者とも、お得感に包まれることも。

ステージ上で築く信頼関係をもとに、既成のイベントが活性化したり、新イベントも生まれました。また、メンバー募集サイトが運営するメンバー募集専用のイベントもあり、音楽をシェアする新しい方法として、セッションは注目を集めています。

各現場とも、多くの参加者が楽しめるようにちょっとしたルールがありますが、いずれもお値打ちな料金設定です。音楽が好きな方や楽器ができる方は、一度お近くの現場を覗いてみるといいかも。


■■ 東海地方で行われる参加型ライヴイベント LINK 集


ファンジンからはじまり、色々な情報発信方法を紹介しました。セッションまで飛んで、これからどんな情報ツールが生まれるのか、何が衰退して、何が進化するのか、全く想像がつきません。

ただ、どれだけ時代が変わり、ツールが変わっていっても、使いこなすのは人間。ライヴクレーン!はたちあげたときの決意のまま、人間の力を大事に、現場のことを伝えていきたいと思います。


【 編集後記 】

名古屋発 現場発信型 ライヴ関連情報サイト ライヴクレーン!は本年 11 月 2 日をもちまして 1 周年を迎えました。

この 1 周年を迎えることができましたのは、アクセスして頂く多くの皆様、そして関係者様皆様のお力添えとご指導のおかげと深く感謝しております。

心からお礼を申し上げます。いつもありがとうございます。

今回の 1 周年記念企画は、ファンジンのよい部分を継承しようと思い、ファンジンを勉強しつつ、皆様にもご紹介しようと思いました。そこから無謀にも、現在はどうかというところまで進み、ファンジンにとってかわる後継メディアが実に多様化している、ということがわかりました。手を広げたことで、逆に手落ちがある気がします。もしお気づきの点等ございましたら、お手数ですが、ご指導いただければ幸いです。

ただ、この企画を通じて、情熱を持った多くの方々と出会うことができました。丁寧に作られているたくさんのメディアに触れることができました。おかしなことが起き続け、おかしな法案が浮上し可決されていってしまう今だからこそ、色々な方の真摯な取り組みに触れて、嬉しい気持ちになったことを共有できたらいいなと思います。

ファンジンは、少数派への愛と体制への反逆が交錯する、伝えたい気持ちに満ちた、熱い読み物のこと。

ファンジンやファンジンの後継メディアで、皆様がされている情報発信の神髄にどこまでついていけるかわかりませんが、これからも現場発信型ライヴ関連情報サイトとして、精一杯の努力をしていきたいと思います。

ライヴクレーン!を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


平成 25 年 12 月吉日
ライヴクレーン!スタッフ一同


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