及川光博 99 ツアー「私がおじさんになっても」

6月13日:NHKホールレポート

 

〜バラが投げこまれ、男子ステージに上がる!声がかすれてもパワー全開みっちー〜

 

<演奏曲目>

M1.今夜、桃色クラブで。 M2.ゴキゲンだぜ! M3.名器 M4.ロリータの罠 M5.僕のゼリー M6.血管と白夜 M7.フィアンセになりたい M8.君がいなくても M9.ペンフレンド M10.その術を僕は知らない M11.三日月姫 M12.バラ色の人生
〜アンコール(第2部とも言う)〜

トーク.#恋と哲学の小部屋(いわゆる質問コーナー) M13.死んでもいい M14.S.D.R. M15.求めすぎてる?僕。 M16.悲しみロケット2号

 

<モンテカルロス>

KG(Key)、まっち(Bass)、ヨーカン(Sax.Tp.Per)、大ちゃん(G)、タっくん(Dr)、ヒロリー(Key)、リエ(Cho)

 

 

前日に引き続き、NHKホールでの公演。今回はその模様をレポート。内容については、前日と一緒なので気づいた点等を中心に書いていく。

 

会場に入る前に、「すご〜い!!」と思った出来事。それは、スタッフの方の衣装だ。本日は、なんと!蝶ネクタイをし、胸ポケットには、真紅のバラが。昨日はこんなことなかったぞ!と思いながら、「う〜ん。さすがみっちーのスタッフ」なんて思った。

 

会場に入り、昨日と同様に、「恋と哲学の小部屋」用の用紙に、記入し、席に向かった。本日の席は、3階席の3列目。昨日よりも上の階だが、前の方ということもあり、昨日よりステージは見やすく、ステージの奥まで目が届く位置。3階席は傾斜がかなりついていた。

 

予定開演時間をちょっと過ぎ、「逃げ出せ青春!ワー!!」と共に、開演。学校のチャイム音が流れ、「モルダウ」のメロディーが響き渡り、下校放送。「く〜さ〜むら〜に〜♪な〜もしれず〜♪咲いている〜花ならば〜♪」とみっちー歌って登場。そう、「ベルサイユのばら(テレビアニメ)」の主題歌だ。昨日の「恋と哲学の小部屋」で、ベルばら話題が出たからだろうか。学ラン姿のみっちー、途中、五木ひろしばりの、握りこぶしを作り、熱唱。あまりの熱唱ぶりに、場内から笑いが起こる。結局、ワンコーラス歌いきった。歌い終わり、「大田区立萩中第二高等学校(この学校名は毎回違う様だ。昨日は、葛飾区だし今日は大田区。う〜んなんとなくマニアック)の生徒諸君、こんばんは。まほろばシローです。みんなでシローせんぱ〜い!と呼ぼう!」と掛け声(昨日のレポートには記入していないが、勿論昨日もこれはやっている)。客席揃って、「シローせんぱ〜い!!」。くるっと振り向いて、「なんだい?」とみっちー。今日は、“まほろば”はどんな漢字かについて話した。はっきり覚えていないが、“幻”と“志”と“浪漫”という字が入っていたと思う。

 

さあ、メンバー登場だ。今日の芝居も笑えた。こなれているというか、しぐさや言いまわし、間の取り方などが、昨日以上に、個人的に笑えた。今日の発見といえば、セーラー服姿のヨーカンさん。なんと、胸のふくらみも作ってあった。オペラグラス持参の友人、「ねえ。ヨーカンさん胸作ってある。」と一言。オペラグラスを借りて覗くと、確かに胸があった。後ほどこの胸を取りだし、客席に投げてたけどね。

 

「ゴキゲンだぜ!」での、メンバー紹介。今日のヨーカンさんは、「僕ヨーカン!はと胸♪(“はと胸”の部分は、“いかり肩”、“猫背”など色々変えていた)」と、今回もみっちーのテーマに乗せ、軽快にステージを動きながら歌う。曲が終わると、「何とか今日、中止にならなくて良かったね。みんなでラブエナジーの相乗効果。みんなよろしくね。」とみっちー。そしておなじみの、みんなで「みっちー!」。みっちーから、「ラブ!」とか「チュッ」と返事が来る。もちろん、男子も楽しんで参加。これまたみっちーの世界をみんなで楽しんじゃえ!というベイベーの発想があって成り立つことでしょう。今日できたばっかりという、新しいギターを手にし、「名器」を演奏。

 

ファンクな曲調の「ロリータ〜」後、呼吸を整え、モードの切り替えを行うみっちー。そして、「これから詩を朗読します。静かに聴いてください。笑ったり話をしたりしないでください。」と言った。チェホフが、本を持ってくる。コンサートパンフレットにも載っている、詩を朗読するみっちー。今までの雰囲気とはうってかわって、静まり返った会場。みっちーの声だけが響く。最後に、本を閉じる音が響いた。深々とお辞儀をするみっちー。客席からは大きな拍手が送られた。この朗読の後、また雰囲気を一転させ、「僕の〜」。180度違う世界を、上手く織り交ぜていくみっちー。普通ならば、この様な詩の朗読の後は、バラード系という感じがするが、そういう曲を持ってこない。いい意味で、裏切り的な構成。こういうのも、みっちーがよく言っている、二律背反に通じるのだろうか。

 

その後も、ノリノリの楽曲、聴かせる楽曲が繰り返され、本編最後の最新シングル、「バラ色〜」で幸せ色に会場を包んだ。本日のみっちー、ちょっと高音部の声がかすれ、お疲れモード?声に疲れがきたかな?と思った。しかし、そのかすれ声も、ちょっぴりセクシーで、しっとり系の曲にもあっていたように感じた。声の調子に心配するベイベーもいるだろうが、これくらいのかすれ具合は、ツアーを続けているとよく起こることだと思う。スタレビの要さんなんかも、大変喉に気を使っているが、声がかすれてしまうことはよくある。

 

本編終了すると、相変わらず客席からは、「みっちーチャチャチャ♪」のコールが起こる。「恋は水色」のメロディーが流れ、白スーツに身を包んだ、みっちー登場。最前列ベイベーから、1輪の薔薇が、いくつか投げこまれた。それを拾うみっちー。客席からの投げこみも許されてしまう、みっちーの世界。他では考えられないでしょう。こういう行動は。みっちーは、「もうね。昨日の公演の時思った。みっちーのワンマンショーでは、もうアンコールはない。」と言った。客席からは、「え〜!!」と声が。すると、「アンコールなんて古い!もう古いよ。これからみっちーでは、“ラブコール”」とみっちー。これを聞いて、会場から笑いが起きたのは言うまでもない。さて、いよいよ、「恋と哲学の小部屋」のコーナー開始。最初の質問は、「私は本気であるミュージシャンが好きです(みっちーじゃないけど)。どうすればいいですか?(みっちーじゃなくてごめんね)」というもの。最初のフレーズで、客席からは、「お〜!!」と声がでていたが(この時殆どの人が、みっちーのことを本気で好きな人の質問だろうな、と思ったでしょう。私もそうだったけど)、かっこ書きの中身が読まれたとき、笑いに変わった。みっちーは、これに対して、「本気ならばアタックあるのみじゃない?でもさ、よく、この「本気で好き」ってフレーズ。恋愛で用いられるけどさ、この本気で好きってどんなことなんだろうね?」と、ベイベーに投げかける。「尽くすこと!」と言う声が挙がり、それについて少し話を繰り広げる。実は3階席では、男子から別の言葉も挙がっていたのだ(番外編参照)。あと印象的だったのが、「今日のスタッフの方、蝶ネクタイをしたり、物販担当の方は、ショッカーの格好をしていましたが、これは、みっちーの指示なのでしょうか?」と言う質問。なかなかタイムリーな質問を、みっちー選んだなと思った。この質問に対して、みっちーは、「僕も実は驚いたんだよね。」と言い、スタッフに対しての思いなど交え、語っていた。スタッフに支えられているということ、常にスタッフに、「新しいことをやろうよ。」と言い続けている事。みっちーとスタッフの関係は、とても良い関係なんだなとすごく感じた。お互い信頼しあっていると思った。「最初は、僕のことを海のものとも山のものとも思っていたみたいだけど。」なんてことも言ってたな。あとは、「面白いよね、ここのお客さんて。他では見ないよね。」というのも、印象的。確かに、独特かもしれない。みんなでみっちーの世界に、各々が自由に参加して自由に楽しむ。「らぶ!」なんて言う言葉も照れずに発し、男子も「みっちー!」や「らぶ!」と言ってしまう。あまりこういう空間はないでしょう。

 

コーナーが終了し、お待ちかね、蘭ちゃんの登場だ。登場すると、「そういえば、この衣装(フリンジの衣装ね)。男子はどう思うんだろうね。」と言う蘭ちゃん。男子は、「かっこいい!」と返事。「着てみたい?」と蘭ちゃん。するとどうだろう。前のほうに座っている男子、ステージに引っ張りあげられた(「着てみたい」と彼が言ったので)。蘭ちゃんに名前を聞かれ、それに応える。名前は「としみつ」。「じゃあ、としみっちーだね」と蘭ちゃん。としみっちーは、どうやら手が震えている様で、「手、震えてる」と蘭ちゃんに言われていた。蘭ちゃんのフリンジを、蘭ちゃんから着させてもらう。ポンポンを持って、ステージに上がったとしみっちー。ステージ上で、「死んでもいい」の振り付けを軽快に行った。客席からは、大歓声!ステージ上の蘭ちゃんや、モンテカルロスも楽しそうに、彼を見ていた。結構、場内を沸かせた彼。「はいは〜い。素人はここまで!」と彼を止める蘭ちゃん。蘭ちゃんに衣装を返却。としみっちーは、蘭ちゃんに衣装を着せた。最後に、としみっちーと蘭ちゃんは握手。拍手喝采の中、としみっちーは客席に戻った。「まさか、お客さんステージに上げちゃうとは自分でも思わなかった。」と蘭ちゃん。客席からステージに、ベイベーを上げちゃうのもみっちーならではでしょう。そして、軽快に、「死んでもいい」のイントロが流れる。みんなで楽しく、ポンポンを振る。今回は、結構みんなで歌ったこの曲。曲が終わり、蘭ちゃんは、ステージを去る。さてここで、「みっちーチャチャチャ♪」の代わりに、「ラブコール!」の掛け声が客席から起こる。大きな掛け声の中、みっちー登場。「やっぱり、ラブコールって言うのダサイからやめ!」と一言。そして、間奏部の振り付けが楽しみな、「S.D.R」。今回の間奏部での振りつけは、いつもの様に、頭上で左右に手を振り、「あらよ、あらよ(盆踊り風。「月が〜でたでた〜♪」に似ている)、まわして(両手で。へんし〜ん!みたいな感じ)、ポー!」。今日も、ちょっとだけ練習で、即本番。その後も最後まで、軽快に楽しく繰り広げ、「求めすぎ〜」の後、再びステージを去る。MCの後、客席とコールアンドレスポンスを楽しむ、「悲しみ〜」。今回は、「さかな、さかな♪」というのも取り入れたみっちー。勿論ベイベーも同じように繰り返す。すると、「ばっかじゃな〜い」とみっちー。この言い回しを聞いて、スタレビの根本要さんを思い出してしまった。曲が終わり、客席のベイベーに向かって大きく手を振り、みっちーステージを去る。その時に、みっちーは、「幸せは〜歩いてこない♪だから歩いて行くんだね〜1日1歩、3日で3歩、3歩進んで2歩進む〜♪」と歌っていた。「2歩戻る〜♪」じゃなくて、「進む」って言うのに、ちょっと笑ってしまった。最後の幕が降り、大きな拍手の中、NHKホール公演が終了となった。

 

NHKホールでの2日間。両日とも参加できて良かった。そういえば、3階席で初めて発見した照明の仕組み。光りと影を上手く使い、花模様などを照明で演出。ステージ奥から前に向かってその模様が移動。これを発見した時には驚いた。細部にまで表現のこだわりを持っていること。きっと上の席からしか、はっきりと綺麗に見えないこの演出。みっちーが、細部にいたるまでこだわりを持って、ステージに取り組んでいるということを、垣間見た様な気がした。前日の2階席では気づかなかった。今までどこを見ていたんだろう?とも思った。とにかく、3階席で見つけた発見。やはり、上でしか楽しめないこともある。ちょっと、3階席で得した気分だった。足を運ぶ回を重ねる度に、着目する個所が知らないうちに変化している。これも、リピートすることの楽しさの1つだ。来月の横浜アリーナで行われる、「よこしまアリーナ」も非常に楽しみ。そういえば、打ち合わせ中なんてことも言っていたみっちー。「楽しいよ〜きっと」という、言葉も付け加えて。

 

それでは、よこしまアリーナレポートでまたお会いしましょう。ちゃお。

 

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