january.03
best 2002
december.02
november
october
exclusive! : danish style of post rock
Vinyl Dog Joy
stories from the halfway house cd
>>>bmg dk/black mask
2001年デンマークのコペンハーゲンは、DiefenbachとVinyl
Dog Joyという向こう5年は指標を保証するかのよなクラシック作品を2つ産み落としました。VDJはオーロラの如き北欧っぽい清廉な響きと中欧っぽい歪んだ響きが共存する美しい音楽を奏でています。半分は歌入りですが、その配置や構成はDiefenbachと同様、よく練られています。そして作品の最後を彩るのは、Lemko
HallやPlus Ganzwindと同様、終焉を儚い調べに託しリラックスしたムードで貫かれる、遊び心。曲単位はもちろん、トータルでも文句なしの完成度となっています。
Speaker Bite Me
inner speed cd&lp
>>>flower shop
97年の作品ということで、現在の彼らの音楽性とは若干というか、かなり離れています。ポスト・bendsなギターロックの可能性を追求したような音像。歪んだギターはときにキラキラ瞬く流れ星のように、ときにドゴドゴ溢れ出る火山のように鳴っていて、壮大な大自然・宇宙的なモノを感じさせます。そしてメロディーはポップで伸びのある女性voがいい感じに広がりを持たせていたりも。
Low Frequency In Stereo
moonlanding ep 10"
>>>ccap
die electro/low frequency 7"
>>>f-spin
s.t cd
>>>rec90
以上がディスコグラフィー(+ベネフィットコンピに1曲)。00年リリースの10"ではヴォーカルトラックもあったり、ユラユラとした音像はまだ個性を確立するには至らず。続く01年の7"で大器の片鱗を見せ始めることに。ゆったりとしたイントロから徐々に高揚感を帯び始める、ギターやキーボードの儚く切ない響き。両面とも彼らを代表する名曲となっていて、それはそのまま引き継がれる03年1月のデビューフルのオープニングとクロージングを飾っていることからも明らか。トータルとしての作品の展開や構成にクオリティーが欠けてしまっては、ポストロックとしては致命的なのだけど、LFiSはあっさりと03年ベストディスク候補となるようなデビュー盤をドロップしてきた。今後の動向がすごく気になるところ。
Silo
templates 7"
>>>swim
Diefenbach
spilt 7"
>>>jonathon whiskey
欧州最高峰に位置するバンドが2002年にリリースした曲(他はerrolコンピへの提供曲のみ 03年はセカンドが!)。彼らの曲では最も荒削りな佳曲で、MogwaiやSlintのような轟音ダイナミズムによるシンフォニックな響きを湛えています。リーズのSerpinskiとのスプリットとなっていて、その絶妙な組み合わせには、さすがNORMAN
RECORDS!と唸ってしまいました。
regular :
Syd Matters
end & start again 7"
>>>thirdside
フランスからの新生SSW 。温もりのある優しいソフトサイケデリックなバックトラックと微妙に枯れながらも囁くよなヴォイス、その純度の高いことといったら!地味であるけれど、聴けば聴くほど虜になっていく魔法がかった音楽。Syd
Barett的分裂症とBrian Wilson的ポップセンスが同居しているといったら誉め過ぎかなぁ。かも。
Styrofoam/Dntel
split 7"
>>>rocketracer
甘いものは1つ2つで充分満たされます。過剰の摂取はちょっと… そんな食傷気味にも感じられた昨今のポップトロニカなので、morr、tomlab、karaoke
kalkといったレーベルはもういいかな、と思った次第。しかし本プリットはrocketracerリリースということで記念に買ってみました。DntelもStyrofoamもオーガニックないつもの心地よいスタイルでホッとさせられますけれど、僕にはやはり2曲くらいのヴォリュームでお腹はいっぱい。
I Am Spoonbender
shown actual size cd&12"
>>>gsl
LCD Soundsystem
give it up 7"
>>>dfa, output
Sonna
smile and smiles with you cd&lp
>>>temporary residence
Souvaris
ep 12"
>>>telesphere recordings
音源未リリースの段階でEITSのオープニングを務めるなどポストロックフリークの間では話題となっていたバンド、Souvarisが新興レーベルのカタログ第1号として両A面の12"をリリース。ピアノとギターの物悲しい旋律が美しいウネリとなって上昇していくAA面が特に秀逸(=uk
ポストロック・クラシックの殿堂入り)。後にも先にもMogwaiを越えんとするバンドは彼らだけなのでは?! 必聴。
Programme
s.t cd
>>>lithium
fatcat7"シリーズで気になったProgramme、2002年リリースの最新作。本気なのかギャグなのか判別しかねる、ヒトをおちょくったような軽快なフランス語の歌が好き嫌いを分けそう。音自体はポストロックやインダストリアルが主成分の刺激的な鳴りを響かせています。
Lemko Hall/Tristeza
split 7"
>>>delboy
speakerphoneからリリース済みのスプリットがベルギーの要注目レーベルからリリース。収録曲は同じでジャケット・アートワーク違い。Tristezaは当たり障りのないアンビエント風味な曲でちょいとイマイチ、裏面のLemko
Hallはエレクトロニカ的な美麗な音の粒子がバンド・アンサンブルによって演奏・展開される佳曲。彼らのキャリアにおける代表曲になるのではないでしょうか。
Yo La Tengo
the sounds of sounds of silence cd
>>>egon
サントラを全編担当した初のオールインスト作。'sounds
of silence'っていう映画のスコアなので'the
sounds of sounds of silence'(笑。ポストロックやサイケデリック、アンビエント、フォークなどで構成される、ジャケットの如く水中(深海)を遊泳しているかのようなサウンドスケープがひたすら心地よい。今の彼らは何をやっても高次元でさらりとやってのけてしまうのですね。さすが。
V.A
compilation cd
>>>meredian
front b c、tone、dirty three(aus)、rothko、tristeza、scenicなどの未発表曲やライブバージョンを収録したusポストロック・コンピ。
Beth Gibbons
out of season cd&lp
>>>go beat
Portisheadの歌姫、初のソロ作品ということで、ブリストルなトリップホップ感は少し薄くなっていてフォーキーな佇まい。しかし彼女特有の情念の篭った深い歌声の力によって、サウンド面で多少外へ向かった明るめの光を放っているのにもかかわらず、張り詰めた緊張感と毒々しい圧迫感とを聴き手に植え付ける。それでもなお彼女の歌声の持つ魔力は聴き手を惹きつけて止まないのだ。
Vacant
song for guy 7"
>>>secret agent
Massive AttackのレーベルMlelankolicに所属する、新作まもなくなAlphaの変名プロジェクト。
Hint
the lookup/strides 10"
>>>hombre
.
Manitoba
if assholes could fly this cd&12"
>>>leaf
久しぶりの新曲。ちょいと方向性が変わってきた?!
Pilooski
system piloo 7"
>>>p.sound
サンプリング・ミュージックとしてのヒップホップがたっぷり堪能できる1枚。レコードジャンキーであることが1聴瞭然なオールドスクールのクールなネタ使い。ラウンジーでジャジーなフレンチ・ヒップホップなので聴きやすいです。
TTC
ceci n'est pas disque cd&2lp
>>>big dada
フレンチ・ヒップホップをもう1枚。big dadaからのリリースってことで音の方は想像できるとおりアブストラクトなAnticonスタイル、若干軽快なノリ。そしてゲストMCとしてDose
Oneが参加。
Offwhyte
brinker:farben cd&2lp
>>>agenda
シカゴ・ヒップホップの新鋭Galapagos4のMC、Offwhyteのソロ。西海岸のAnticonとシカゴのGalapagos4といった例えも頷ける、共振し共闘するかのような空気が全編を覆っています。奥行きのある自由なバックトラックと自由気侭にに紡がれるフロウは何度聴いても新たな発見ばかり。ゲストとしてAnticonクルーからはAliasが参加。Themselves、Boom Bip、Jel、TTC、Opusとともに2002年を彩ったヒップホップの傑作です。
Opus
first contact 001 cd&2lp
>>>agenda
シカゴのアブストラクト・ヒップホップ・シーンの開拓者Opusのアルバムがアナログでリリースされました。Anticonに拮抗するクリエイティヴィティヴィーが余すことなく発露されていいます。彼らより固めでストイックな音もまたかっこいい。どうやら完全にアブストラクト/アヴァンギャルド・ヒップホップに踏み込んでしまったよう。アングラレベルでは、刺激的な音楽が沢山眠っているのです。