best 2002
    december.02
    november
    october


Parazit
s.t  cd


>>>les disques elegants


相次ぐ良質なバンドにより活況を呈しているスイスのポストロックシーンからParazitが、Tobogganとのスプリット7"に続いて、ようやく単独リリース。Honey For PetziやTobogganと同様、粗雑でいて鋭利でありながらどこか流麗なギターサウンドを主体としつつ、随所にメロディーの綺麗な歌があって、と。この傾向がスイス・ポストロック・マナーなのかも。


Mountain Men Anonymous
s.t  cd


>>>cytherea


メンバー全員が'anonymous'性を名乗る(rock of travoltaと同様の粋なセンス!)ウェールズのポストロック・バンドの1stアルバム。Explosions In The Skyなんかを思わせる殺伐轟音メタリック・ノイズが怒涛に展開する様は痛快。ちっとも'匿名'などではない個性の集合体、ここにあり。


Giardini Di Miro
the soft touch ep  cd


>>>homesleep,
contact


今世界で2番目に好きなポストロック・バンド、GDMの最新シングル。牧歌的な女性voをフィーチャーした#1、伊語の朗読や女性コーラスが幻想的な#2、鍵盤楽器の調べと共鳴する男性voが美しい#3、アルバム収録曲をc-kidが小刻みよいビートでリミックスした#4と、歌との融合を果敢にアプローチ。次の1手はポストロックの金字塔になるのでは、といった期待を抱かせるのに十分な傑作集。


Unwed Sailor
magic hedge  7"


>>>tricycle evolutif

Early day Minersとのコラボレーション作も秀逸だったUnwed Sailorの新曲は、良質なポストロックもの7"をメインにリリースするスイスのレーベルから。Pedro The Lionのバックバンド(bass)を務めるJonathan Fordが在籍するバンドであったりもします。


Fonoda
brinker:farben  cd


>>>keplar

ドイツからの新人ポストロック・バンドはドリーミーサウンド揺らめく空間派。7曲52分と長大な曲が大半ながら、飽きさせずじっくり・うっとり聴かせてしまうよく練られた展開。痣とさ一切無しなのが好感。以前はエレクトロニカ専門のレーベルでしたが、最近はポストロックものも充実し始めているそう。


Byrne
slowly and gloriously  cd


>>>rocketgirl

実はPiano MagicのGlen Johnsonが主宰するレーベルとのこと、rocketgirlからの新人。ソフト・サイケデリックなギターサウンドとメロディーオリエンテッドな構成。velvet underground〜Yo La Tengo〜My Bloody Valentineの系譜を癖なしに演奏している感じ。


Ultraviolet Makes Me Sick
soundproof cd


>>>camera obscura
 

イタリアのパヴィアで活動するスリーピース。自主制作の2枚のCDRをコンパイルした作品がオーストラリアのレーベルからリリース。幻惑的なギターワークと感性豊かなリズムセクションの絡みは唯一無二といっていいかも。編集盤なのにため息が出るほど素晴らしい構成。それにしてもBlonde Redheadのアメデオもそうなのだけれど、イタリア人はなぜにこうも、ワルツ的な3拍子による幽玄なリズム感覚に優れているのだろう。不思議だ。



Radian
rec.extern  cd&lp


>>>thrill jockey


Jon Mcentireも惚れ込んだウィーンの電子音響バンドによるエレクトロ・アコースティック作。


JackieーO Motherfucker
chane  cd&lp


>>>textile

Sonic Youthがキュレイターを務めたATPに出演したフリーインプロ・サイケデリック集団の新作。ジャムセッションの延長云々とは軽々しくていえない高次元の空間演出。静寂なる狂気の桃源郷はGY!BE以上かも? WIRE12月号の表紙が後押しとなるか。



V.A
45 seconds of:  cd


>>>simballrec

タイトルの如く45秒の作品をテーマに87アーティストが参加した全99曲78分の断片的作品集。さらっと挙げるだけでもhood、joseph nothing、dntel、tarentel、lali puna、languis、electric birds、stars as eye、sybarite、martin rev…とポストロック〜エレクトロニカ〜音響を中心にした豪華な顔ぶれ。悶絶必至。


Boards Of Canada
twoizm  cd&lp


>>>warp


95年にmexico70から稀少プレス数でリリースされた作品が再発。


The Boy Lucas
out of the wires  cd&lp


>>>output


ブリストルのファンジン『GUNFIGHT 21』の編集発行人であるLUCASが、音楽創作家としてデビュー。まるでBoards Of Canada+Badly Drawn Boyな優しい質感のエレクトロニカ。


Baikonour
bake your tape  12"


>>>melodic


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Polyphonic Spree
the beginning stages of...  cd&lp


>>>good records, 679


アフターグランジ期にBushやToadiesの影に隠れて泣かず飛ばずだったTripping Daisyのフロントマンが奇跡の復活劇を遂げました。


Joan Of Arse
distant hearts, a little closer  cd&lp


>>>scientific laboratories


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Bright Eyes
christmas  cd


>>>saddle creek

ネットオンリーのクリスマスCDはネブラスカのAIDS救済ベネフィット盤となっています。Conor Oberstを中心にネブラスカのアーティストが多数参加。'white christmas'や'little drummer boy'といったトラディショナルな曲群をしんみりと歌いあげています。


Idaho / Dakota Suite
split  7"


>>>mispalced music


HoodのツアーオンリーやLowとVibracathedral Orchestraのスプリットなど、7"メインにリリースを重ねているリーズのレーベルからの最新作。今回もその筋が好きなヒトにはたまらない組み合わせとなっています。


Part Chimp
chart pimp  cd


>>>rock action


鈍器でぶん殴られているかのような重厚にして鋭利な音圧は、QOTSEあたりのストーナーロックの感触に、UKインディのエッセンスを注入したかのよう。ベクトルの向きこそ違えど、The Trail Of Deadに対するUKからの対抗馬ともいえそうな、剥き出しの狂(凶)気に彩られたロックンロールの熱演。轟音に関してはお手のもの、レーベル・オーナーでもあるMogwaiからJon Cummingsのプロデュース。重低音にはくれぐれも御注意を。


Econoline
music is stupid  cd


>>>infur


硬派ukインディーギターの良心、Econolineが満を持して1stフルアルバムをリリース。歌が入るまでの冒頭1分のイントロはLaetoか!と思わせるポストロック・サウンズ。青春振り切れちゃってるようなメロディーの曲から、ダークで内省的な曲までヴァリエーションに富んだ仕上がり。轟音ギターにかき消されそうな歌声が、何とも切ない響きを伴って僕の胸に突き刺さってくる。歌モノ爆音UKインディ、理想形の1つ。


Oxes
oxxxes  cd&lp


>>>monitor


cdに遅れることようやくlpでリリース。変更したジャケットがかなりきついです。ポインタをジャケットに合わせてみると… 音の方はゴリゴリのツインギターとドカスカなドラムによるポストロック〜ポストハードコア。いかにもmonitorっぽいと言いってしまえばそれまでだけど。


Black Dice
beaches and canyons  cd&2lp


>>>dfa


何とfatcatのライセンス・リリースが決定したNYのアートコア・ノイズ・バンド。1月のライブで実証済みの形容する術のない不定形サウンドが脳内麻薬をじわりじわりと活性化させていく。酒飲みながら聴くと相乗効果覿面なトリップ・ミュージックは、常人の方には処方をおすすめしません。


The Burning Paris
coral city ruin  cd


>>>amalagate


東海岸から6ピースのポストロックバンド。'colder'や'winter street in winter'といった曲名から連想できるように、寂寥感のある少し殺伐としたインストゥルメンタル(クセのないヴォーカルパートも)。彼らもまたMogwai以降〜で括られる音楽につき目新しさこそないけれど、やはり好きなのです。Codeineや’come on die young’が好きな人におすすめ。


Pinq
quiet games for hot weather  
cd



>>>self release

noise pop festivalで観て以来、気になっていたPinq。心待ちにしていた音源が遂にリリース。ライブの印象では(ダーク)emo+shoegazerだったのだけれど、ここでは更なる成長の跡を確認できました。もともと得手としていた広がりある空間の効果的な使い方はshoegazer的なそれから、post rock的なものに変化。そんなインストゥルメンタルの合間を縫う歌はどこかエモーショナル。同郷サンフランシスコのJim Yoshii Pile-Upのスタンスに近いけれど、彼らほど枯れていないところが魅力であるかも。


Elasic
s.t  cd


>>>self release

何気なくmp3.comで聴いてたら、琴線にひっかかって購入したバンド。初期のJoan Of Arcからクセを抜いた感じのシカゴチックなソフト・ポストロック。哀愁漂うクリアートーンのギターフレーズなんかアメフトのMike Kinsellaにも負けていません。メロ、アンサンブル、フレーズ、すべてにおいて感じられる抜群のセンス。thrill jockeyとかpolyvinylあたりからリリースされててもおかしくない作品。原石。


Yo La Tengo
nuclear wars  
cdep&12"


>>>matador

久々となる新曲はSun Raのカバーを4ヴァージョン収録。メンバーのお子さんもコーラスで参加させちゃっているversion2がお気に入り。ダヴやアシッド的要素が濃厚な浮遊感のある仕上がり。


Telefon Tel Aviv
immediate action#8  cd&12"


>>>hefty


シリーズ最新作は久しぶりとなるTTA。新曲と旧譜からのリミックス(Pefuse73など)。L'altraの女性ヴォーカル参加曲が珠玉の出来。こちらでもその美しき世界に酔いしれるのみ。


TheBomarr Monk
beats being broke 
cdr


>>>self release


Anticon周辺人脈であるRestiform BodiesのビートメイカーThe Bomarr Monkのソロ作。ゲストにPassageとNick Starが参加。かつて聴いた事もないような美しい、Passageのフロウが冴える1曲目がとにかく素晴らしいです。アブストラクトでドープなインストが大半を占める今作、Boom Bip'のseed to sun'に負けず劣らずな傑作。自主リリース。


Mummy Fortuna's Theatre Company
born of man and files 
12"


>>>lex

warp傘下のヒップホップレーベルlexからのニューカマーはブライトンからの、どうやら2人組。固めのビートに速射砲の如きフロウが絡む、攻撃的な曲群は、Anticonのスタイルに近いかもしれません。どこか陰鬱な空気感がやはり英国的。



Adeem
sweet talk  12"


>>>trieight

USアングラ・シーンにおけるBボーイの祭典"スクリブル・ジャム"のフリー・スタイル・バトルで二冠に輝いたソロ・マイカーAdeemが、自主アルバムに続いて日本発アングラ・ヒップホップ・レーベルよりデビュー。トラックを手掛けたEclectic、Scott Metalic、DJ Mayonnaise(!)といった奇才と堂々に渡り合うAdeemのフロウは神秘的な個性に溢れてて聴きどころ多し。