中川イサト



『中川イサト』
この名前を聞いて、すぐ分かる方とは色々お話したいです^^
多分、ほとんどの方は知らないんじゃないでしょうか。

そんな方達に少し紹介させてもらうと、67年にフォークグループ『五つの赤い風船』を結成。
2年後に脱退。その後、転々とバックアップを勤め、76年にギター・スクールを開校。
このギター・スクールは89年まで続けられ、あの押尾コータローも門下生の1人。
中川イサトは言わば押尾コータローの師匠と成る訳だから、どれだけギターが凄いかは察しが付くと思います。
そして77年に初のギターインストアルバム『1310』を発表し、後に『ミスターギターマン』の称号を得る。
後、私が良く弾いているギター『Takamine NPT-012BS』のピックアップを中川イサトが開発した事は
余り知られていません。ギターだけでなく機材に関しても優れた知識を持っているアーティストなのです。


そんな中川イサトを知ったのは私が中3の頃。
中学に入って、長渕剛の楽曲と出会い、ギターの可能性を感じていた私ですが、
『ギターの可能性』と言う点では、この中川イサトはその上をいっていました。
それまでの私は、何か曲を聞けば「コード進行。」「ギターリフ。」など大体分かる、いわゆる『耳コピ』が
出来ていたのですが、中川イサトの楽曲に関しては、耳コピが出来ないし、どうやって弾いているのかさえ、
全く分からなかったのです。
それもそのはず、中川イサトの楽曲はオープンチューニング(開放弦で任意のコードにチューニングする事。)
を多用し、しかもタッピング(フィンガーボード(指板)上の弦を叩き付けたりそのまま横に弾いたりして音を出す。)
しまくり。
当時の私はチューニングを変えると言う発想も無かったですし、タッピングも最近では当たり前の様に使われて
いますが、この時初めて知りました。
これらを知った事によりギターの幅が広がった事は言うに及びません。

ただ、楽曲に関しては誰にでも受け入れられる様な物では無いような気もします。
どちらかと言うとギター教本的な楽曲ですね。

こちらより短いですが20秒ほど試聴が出来ます。
3枚のアルバムが紹介されていますが『お茶の時間』『黄昏気分』はまだフォーク時代の物です。
『1310』は先にも紹介しましたギターインストアルバム。
この中で、オープンチューニングは『きつねの嫁入り』
タッピングは有りませんけど、ラグタイムは『箕面6―5―2』『三文楽士の休日』が分かり易いかな。
個人的には『WALTZ』『OPUS―1310』『不演唱(ぶるーす)』が好きで良く弾いていました。

ギターを弾いてる方や、ギターが好きな方は1度聴いてみる事をお勧めします。